税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2022年09月

 今年3月からベトナムへの入国制限がなくなり、日本からベトナムへの出張者も増加し、ベトナム進出の相談も増加してきました。今回は改めて進出、入国の流れと注意点をご説明できればと存じます。

【会社設立の流れ】
  • 投資許可証明書(IRC)の取得(申請1,2か月程度)
  • 企業登録証明書(ERC)の取得(IRC取得から1週間程度)
  • 会社印鑑の作成(ERC取得から1週間程度)
  • 銀行口座開設、税務登録等

注意点:IRC申請前に登記住所を契約する必要があります。
また、申請するライセンス内容によりIRCの取得に時間を要する場合や、ERC取得後、別途ビジネスライセンスの取得が必要な場合があります。


【入国の流れ】

14日以上の滞在の場合はビザを取得する必要があります。
(14日以内であれば手続き不要です。)
ビザ取得には現地企業からの招聘状が必要となり、招聘状取得には2週間程度必要になります。また、ビザを取得した場合、最大3か月滞在が可能となります。
ビザで入国した3か月間で労働許可とレジデンスカードを取得するのが一般的です。
レジデンスカードを取得した場合、最大2年間の滞在が可能となります。
なお、日本に帰国する場合は引き続きベトナムで陰性証明を取得する必要があります。
※9月7日から有効なワクチン接種証明書があればベトナムにて陰性証明の取得が不要となりました。

 ベトナム進出、入国に関しての最新の情報は専門家に確認することをお勧めいたします。


 日米の金利格差などにより、7月の米ドル/円は140円手前まで急激な円安が進みました。

 税務上は基本的に外貨建資産等のうち短期のものは期末時換算法、長期のものは発生時換算法で評価を行いますが、為替相場の著しい変動があった場合には、要件を満たすすべての外貨建資産等について、期末日に外貨建取引を行ったものとみなすことができる(=評価替えをすることができる)という特例が設けられています。

 為替相場の著しい変動があった場合とは、以下の算式により計算した割合が概ね15%以上となる場合を指します。

(事業年度終了の日の為替相場により換算した金額簿価)/事業年度終了の日の為替相場により換算した金額

 例えば、米ドル建長期借入金(簿価1.1億円/借入レート110円×100万ドル)について、期末レートが130円だった場合

(130円×100万ドル-1.1億円)/1.3億円≒15.3%>15% 

となり、為替差損2,000万円が評価損として損金に算入されることになります。

 なお、上記の算式により計算した割合が概ね15%以上となる資産等が同じ通貨で2以上ある場合には、その一部にのみにこの規定を適用することはできず、通貨ごとに適用の判断を行うこととなります。また、為替リスクがヘッジされているものや子会社株式などは対象外となりますのでご注意ください。

 去る6月下旬ごろ、「中国人留学生のバイト給与の免税」について、撤廃を検討している、といった報道をご覧になられた方も多いかと思います。

 現在日本に滞在する中国人留学生は、日本での生活のためにしているアルバイトについては所得税が免除されているかと思います。これは日中租税条約により定められており、そのアルバイト先である企業などの雇用者から所轄税務署長に対して、同租税条約の適用を受ける旨の届出(租税条約に関する届出書)を提出することにより、アルバイト代に関して所得税の免除を受けることができます。
 免除については中国人留学生に限られるものではありませんが、全ての国の留学生に適用されるものでもなく、あくまでも租税条約の内容と照らし合わせて免除されるかどうかを検討する必要があります。この点については、下記国税庁URLにも公表されておりますので、ご参照ください。

国税庁URL:学生のアルバイト代

 今回報道されているのは、この日中租税条約の留学生の免税規定についての改正を検討している、というものです。実際に改正されると、中国人留学生のアルバイト代は所得税を課税する、つまり日本人勤務者と同様に、金額に応じて源泉徴収が必要となります。
 現時点では検討段階、とのことですので、実際の改正には多少なり時間は要するものと思いますが、その動向については注視する必要がありそうです。

 ちなみに、在留資格「留学」により日本に滞在する外国人留学生は原則アルバイトは禁止であり、資格外活動許可を受けることにより1週間28時間など限定的にアルバイトに従事することが可能となります。所得税の前に在留資格及び資格外活動許可の確認もいただけますようご留意ください。

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