税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2023年12月

 現在、ベトナムの景気は良くないです。2023年1~9月期のGDP成長率は4.24%となっています。このままの状況が続くと2010年以降、コロナの影響があった2020年及び2021年を除き、2023年通年の成長率は5%を割り込みそうです。特に製造・加工業部門及び不動産部門の状況がよくないようです。

 このような経済状況のなか、ベトナムの財務省は現在の付加価値税の減税措置を2024年6月まで延長する提案をしています。なお、現在の減税措置の概要は以下のとおりです。

現在の付加価値税減税措置の概要

期間:
2023年7月1日~2023年12月31日

減税内容:

10%対象品目の税率を8%とする

減税対象外:

電気通信、金融活動、銀行、証券、保険、不動産取引、金属及びプレハブ金属製品、鉱業製品(石炭鉱業を除く)、コークス、精製石油、化学製品
特別消費税の対象となる物品(酒、たばこ及び高級車など)


 ベトナム商工会議所は財務省の付加価値税の減税措置について、指示する見解を示しているようです。ただ、現行の減税措置継続でなく、減税対象を全ての品目及びサービスに拡大するよう要望しています。現行の減税措置では減税対象外の品目及びサービスがあり、企業は取り扱う品目及びサービスが減税対象か否か、判断に迷うことが多いようです。物品サービス契約の場面においては、この減税対象か否かの判断をめぐり、企業間の意見が合わず、契約が見送られることあったようです。

 「連結会計」という単語を聞くと、上場企業や規模の大きい会社を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
今回は、海外進出企業向けに連結会計をご紹介します。
  • 現地法人の決算書が読みづらい
  • 単体の決算書しか読んでいない
  • 海外子会社を含めたグループ全体の業績を知りたい
という方には必見の内容となっています。末尾には連結会計のお役立ちサービスもご案内しておりますので、ぜひ最後までご一読ください。


【連結会計とは】
 親会社・子会社など、支配関係のある2つ以上の企業を一つの組織とみなして、経営成績や財政状態を把握するために行う会計制度のことを指します。
 会社法第444条第3項では、大会社に連結決算の義務があることが定められています。ここでいう大会社は、資本金5億円以上もしくは負債額200億円以上の株式会社を指します。
一方で、前述の大会社には該当しないような中小企業には、連結決算の義務はありません。一般的に中小企業では、各企業の任意で連結会計を行うことになります。


【海外進出企業における連結会計のメリット】
 なぜ連結会計が重要になるのでしょうか。
それは、親会社と子会社の間では多くの場合に内部取引が存在しており、単体法人の決算書だけでは本来のグループ全体像を把握できないためです。
 親子間での内部取引により売上は大きくみえるかもしれませんが、グループ全体で捉えた最終的な利益は決算書だけでは確認できません。

連結会計の主なメリットは、以下の3点です。

1.資料が見やすくなる   
連結会計では、言語と通貨を統一して財務諸表を作成します。
言語や通貨が異なる現地法人の決算書も、連結会計の中で日本語・日本円に置き換えることで分かりやすくなります。

2.全体像の把握ができる
連結財務諸表では、単体法人の決算書だけでは分からないグループ全体の数字が可視化されます。
連結会計では単純に決算書の数字を合算する訳ではなく、投資と資本の相殺消去、債権債務の相殺消去、未実現損益の消去といった連結特有の調整を行う必要があります。
このような連結処理により、連結される会社とグループ外との取引のみを表した財務諸表が作成されます。 
一つの組織としての本来の数字が分かるため、今後の設備投資や資金調達など経営判断に役立ちます。

3.課題の発見につながる
それぞれの決算書だけでは見えなかった、グループ全体で抱える問題点や課題を認識できます。
例えば、海外子会社で未計上になっている取引や債権債務の残高が一致していないといった問題が明確になります。

【サービス紹介】
 上記では、連結会計の概要とその利点をお伝えしました。
しかし、自社で連結会計をしようとすると、経理担当者の手間と負担がかかることが予想されます。
そこで、税理士法人名南経営国際部では、連結会計による海外子会社含めたグループ損益把握支援サービスを始めました。

「グループ損益把握支援サービスとは?」
決算書・税務申告書・監査報告書などをベースに、複数の会社を簡易的に連結することで、グループとして1つの財務諸表を作成します。
連結後の数字に基づき、報告とフィードバックを行います。全体業績や状況を把握できるだけでなく、潜在的な課題の発見にもつながります。

通常料金 顧問先10万円~・顧問外15万円~のところ、顧問契約の有無にかかわらず初回無料で実施しています。 
(※初回無料範囲は日本・海外含めて3社までとさせていてただきます)

ご興味がある方は、是非この機会にお気軽にお問い合わせください。
グループ損益把握支援サービス1
グループ損益把握支援サービス2

お問い合わせ窓口はこちら
税理士法人名南経営 国際部
TEL:052-589-2303
メール:meinan-bd@meinan.net

 すでに海外へ進出されている企業様、これから海外進出を検討されている企業様におかれましては、国際税務において気を付けなければならない点は多岐にわたります。
 この度税理士法人名南経営では、実際の税務調査事例をもとにして、普段皆さまが取引される国際税務で抑えて頂きたいポイントに絞ってセミナーを開催することになりました。今回は、各論点ごと深堀するというよりかはエッセンスごと気を付けて頂きたい点を事例ごとにまとめましたので、国際税務に苦手意識のある方もこの機会にぜひご参加よろしくお願いいたします。


◆カリキュラム
1) 移転価格税制
2) 出張者
3) 親子ローン

◆講師
 税理士法人名南経営 国際部 古川 彩夢

◆開催要項
日 時  :2024年1月10日(水) 15:30~16:30
会 場  :Zoom機能を利用したオンラインセミナー
お勧めの方:海外進出企業様
     (同業の方のご参加はご遠慮ください)
受講料  :無料
定 員  :50社様

◆お申込フォーム

 中国は「外国公文書の認証を不要とする条約」に2023年3月8日に加盟しました。
 これに伴い、2023年11月7日からこの条約が中国と日本の間で発効します。
 この条約発効により、中国に提出する必要がある書類につき、国外で発行された公文書に対して求められていた、「認証手続き」に変化が発生することになります。

【変化】
 公文書に対する証明が中国及び在日中国日本国大使館・総領事館の領事認証が不要となり、ハーグ認証に基づく認証手続きが必要となります。
 日本では外務省または公証人役場で書類に「付箋」(アポスティーユ)が添付されることとなります。

【留意事項】
 上記の変化が中国各地においていつから実効性が確保されるか、不透明な部分がございます。
 ついては、従来認証手続きが必要であった書類を、11月7日以降、中国にて提出する必要がある場合には、事前に申請窓口で確認することをお勧めします。


<参考リンク>
中国日本大使館「領事認証業務停止のお知らせ」

外務省「日本におけるアポスティーユの受付機関に関する情報」

 ベトナム法人設立時に設定した資本金に関して運用が厳格化されましたのでご説明いたします。企業法上、資本金は法人設立後90日以内に払い込みが必要であると規定されております。従いまして、資本金送金をスムーズにするために会社設立前から現地銀行口座開設に向けて金融機関と必要資料や段取り等、打合せするケースが多くみられます。

 最近厳格化されているのは資本金の払い込み時のVND換算額に関してです。通常、外資系であれば、法人設立時に外貨建てで資本金を設定いたします。一方で外貨建て相当額のVNDの資本金額も同時に申請いたします。USドル建てで資本金を設定した場合、企業登録証明書(日本いう謄本に相当)への表記としては資本金○○VND(○○USドル相当額)となります。法人設立し資本金相当額のUSドルを送金した際、着金時にはUSドル建てでの資本金金額は満たしていても、VND建てでの金額は申請時の資本金から変動しております。このケースに関して、厳しく管理されるようになりました。

 当たり前ですが申請時の為替レートと資本金着金時の為替レートは異なりますのでVND建てでの資本金が変わることになります。今までであれば1%程度の乖離であれば当局からは黙認されておりましたが、VND建ての金額が企業登録証明書上の金額を少しでも下回った場合、VND建てでの資本金額を満たすため、追加での出資を求められる、あるいは、90日以内資本金振込の条件を満たさないため、罰金が科されるケースも出てきました。

 これに対応するため、申請時のVNDベースでの資本金額の把握、送金時の為替レートの把握、調整等が必要になります。詳細は専門家に相談することをお勧めいたします。

<参考動画>
税理士法人名南経営国際部YouTubeチャンネル
「ベトナム 資本金払い込み時の留意点」

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