税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2024年02月

 報道によれば、2023 年 12月 20 日、国家賃金審議会は2024年7月1日から地域別最低賃金を6%引き上げることを政府に対し提案する最終決定を行ったようです。
 この提案がベトナム政府により承認される場合、最低賃金は以下の通りとなります。

単位はVND、カッコ内は日本円となります。
地域Ⅰ:4,680,000(28,310)=>4,960,000(30,004)
地域Ⅱ:4,160,000(25,165)=>4,410,000(26,677)
地域Ⅲ:3,640,000(22,019)=>3,860,000(23,350)
地域Ⅳ:3,250,000(19,660)=>3,450,000(20,870)
※Vietcombankの2024年1月15日の買いレート(1円=165.31)で換算

 時間単位の地域別最低賃金についても、国家賃金審議会は2024年7月1日から6%引き上げる提案の決定を行ったようです。
 なお、最低賃金の各地域の主な地域名は以下のとおりです。

地域Ⅰ:
ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市、クアンニン省ハロン市等
地域Ⅱ:
ハイズオン省ハイズオン市、フンイエン省フンイエン市、バクニン省バクニン市、ダナン市等
地域Ⅲ:
バクザン省各県、タインホア省の各県等
地域Ⅳ:
その他の地域

 最低賃金の引き上げは工場の労働者の給与に直接影響あるばかりでなく、最低賃金より多くの給与を受給している都市部の労働者にとっても、給与交渉の材料となりうるため、最低賃金の動向には注意が必要です。

 贈与税は、原則として受贈者(贈与を受けた人)が納税をする必要があります。海外に勤務している家族への贈与など、日本国内に住所がない人への贈与については、日本国内に住所がある人への贈与と異なりますので注意が必要です。本日は事例をもとに確認をしていきますので、すでに贈与をされた方、これから贈与を検討されている方は是非ご一読ください。

1.事例
 Aさんは2023の5月から5年間の予定で海外勤務を始めました。それまで海外に居住したことはありません。2024年の5月に日本に住んでいる父のBさん(海外への移住歴なし)から金銭の贈与1,000万円を受けました。この場合、Aさんの贈与税の申告はどのように考えればよいでしょうか。

2.Aさんの贈与税申告
 受贈者であるAさんと贈与者であるBさんの贈与時の住所等をそれぞれ確認していきます。受贈者であるAさんは海外赴任中だったので日本に住所はなく、贈与者であるBさんは日本に住んでいるため日本に住所があることになります。この場合、贈与された財産が国内財産および国外財産にかかわらずすべて課税対象となるため、2024年5月に受けた贈与に対して、翌年の3月15日までに贈与税申告が必要になります。
 今回の事例は、「国内に住所のある贈与者」が「国外に住所がある受贈者」へ「金銭」を贈与した場合の事例でしたが、受贈者と贈与者それぞれの住所が国内にあるのか国外にあるのか、また、贈与する財産が国内財産か国外財産どちらに該当するかで課税関係が異なってまいります。詳しくは参考として添付しております国税庁HPをご確認ください。

3.納税管理人
 次に、贈与税申告をする際の注意点ですが、Aさんのように日本に住所がない人が贈与税申告をする場合は、納税管理人および納税地を定めて、その所轄税務署長に申告・納税する必要があります。この納税管理人の届出書の提出期限は「納税管理人を定めたとき又は出国の日」になります。
 ご注意頂きたいのは納税管理人の届出書を提出するタイミングと申告期限の関係です。出国時までに納税管理人の届出をする場合は原則通り贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までが申告期限になります。しかし、贈与を受けた年の翌年1月1日から3月15日までの間に出国する場合に、出国時までに納税管理人の届出をしないときは、その出国日が申告期限となってしまいますのでご留意ください。

〈参考リンク〉
国税庁
No.4432 受贈者が外国に居住しているとき
(参考) 財産の所在
B1-28 相続税・贈与税の納税管理人の届出手続

 中国では全ての法人が12月決算のため、1月より新事業年度がスタートしております。23年の決算数値が確定するのが、3月頃となりますが、決算数値で最低限確認いただきたい事項を今回は案内させていただきます。

1.現金預金残高
各金融機関のエビデンスを取り寄せて確認をお願いします。
エビデンスも悪意をもてば、偽装可能なため、ネットバンク等で現物確認できる場合は、アクセスして確認をお勧めします。


2.売掛金、買掛金
個別残高について、確認をお願いします。
想定の入金・支払スケジュールと異なる残高になっていないか確認をお願いします。
また本社と取引のある場合は、残高が合っているか、本社数値とのすり合わせをお願いします。

3.在庫
商品別残高について、確認をお願いします。
長期滞留在庫が処理されないまま残っているケースや、セット販売される在庫が出荷処理されないまま残っているケースもあります。
実地棚卸についても、実施時期を確認し、差異について、どのように処理されたか確認をお願いします。

4.その他未収金、その他未払金
個別残高について、確認をお願いします。
その他未収金については、発票回収前の支払い、賃借保証金、従業員仮払金などが計上されています。内容及び精算するタイミング等確認ください。
その他未払金については、前受金などが計上されています。
前受金については、売上計上時期を確認し、利益操作などがないよう確認をお願いします。

5.借入金
親子ローンを実行している場合は、本社数値とのすり合わせをお願いします。
合わせて、期間、利息等の情報も確認いただきますよう、お願いします。
中国においては、現地法人に資金が不足した場合、当局に申請をしなければ資金投入できないため、その手続き期間を含めて、資金繰りに留意することが必要です。

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