税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2024年03月

 2023年9月18日、外国人労働者に関する政令の一部を改正する政令70/2023/ND-CPが交付されました。改正内容で影響が出る点は大きく(1)労働許可取得要件の緩和と(2)外国人採用承認申請にかかる手続きの追加となります。

 まず、労働許可取得要件の緩和に関して、従前は専門家として労働許可を取得する場合、大卒かつ学部が職務内容と関連している必要がありました。例えば、エンジニアの専門家として申請した場合、大学の工学系学部卒である必要がありました。今回の改正で、大卒要件は残るものの、学部の職務内容との関連性はなくなりました。現在の要件は「就労予定の職務に適合した実務経験を3年以上持ち、大卒以上または同等の学歴を有すること」となっております。従いまして赴任者を選定する際、卒業学部まで要件に加える必要がなくなりました。

 次に外国人採用承認申請にかかる手続きの増加に関して、申請前の手続きが1つ追加されました。具体的には企業側で外国人の雇用を予定する場合でも、まずはベトナム人向けに求人募集することを義務付けました。MOLISA(労働を管轄する省)の公共電子情報ポータルなどで求人を告知し、ベトナム人労働者を採用することができなかった場合に限り承認申請を進めることができるようになります。以前は駐在員事務所で同様の手続きがありましたが、一般法人にも義務付けられるようになりました。これに伴い、労働許可取得手続きが2週間程度延びる見込みとなります。

 他にも細かい改正内容はありますが、影響が大きい内容をご説明させていただきました。詳細は専門家に確認することをお勧めいたします。

 同様の内容をYoutubeにアップしております。ご参考にしていただければと存じます。

<参考リンク>
税理士法人名南経営国際部チャンネル
「ベトナム 労働許可改正」

 2023年12月29日に中国会社法の改正が決定し、2024年7月1日から施行されることとなりました。決議されてから2か月が経過し、資本金の払込期限が設定されたこと、従業員代表を選任しなければならない等の一部の情報も入っているのではないでしょうか?
 今回のセミナーでは、中国へ進出した多くの日本企業が中国で展開する「有限責任公司」という形態にしぼって、新会社法を「法人運営」「会計(欠損填補・減資等)」 「人員の責任」という区分から、最低限抑えておきたい事項について取り上げてみたいと思います。

◆カリキュラム
1) 法人運営・・・組織構成(株主会、董事会、監事会)
2) 資本関連・・・払込期限、欠損填補、減資
3) 人員の責任・・・出資者、董事、高級管理職が負う責任とは

◆講師
税理士法人名南経営 国際部  税理士 近藤 充

◆開催要項
日 時  :2024年4月4日(木) 15:30~16:30
会 場  :Zoom機能を利用したオンラインセミナー(Zoomウェビナー)
お勧めの方:中国進出企業様、中国進出をお考えの企業様
     (同業の方のご参加はご遠慮ください)
受講料  :無料
定 員  :50社様

◆お申込フォーム

 今回は海外赴任者(1年以上の予定)における確定申告の注意点を海外赴任時から帰任時の時系列に沿ってお話します。確定申告が必要な人というと給与の収入金額が2,000万円を超える方、Wワークで働いていて年末調整を行っていない方の給与の収入金額が20万円を超える方、医療費控除や寄付金控除の適用を受けたい方などがイメージしやすいかと思います。

1.海外赴任した年の確定申告
 海外赴任する年に国内で2,000万円以下の給与収入がある場合、出国する日までに年末調整をする必要がありますので基本的には確定申告は不要です。2,000万円を超える給与収入がある場合や出国日までに支払った医療費控除や寄付金控除を行いたい場合は確定申告が必要になります。なお、年末調整を行う際は出国する際の現況をもとに扶養控除や配偶者控除が適用できるか否かの判断を行う必要がございます。

2.海外赴任中の確定申告
 海外赴任中の確定申告については、その所得の種類により必要か否かが変わってきます。給与所得のみである場合、原則日本での確定申告は必要ありません。1年以上の予定で海外赴任をする場合は非居住者となりますが、非居住者の期間中に国内にある不動産の貸付に伴う不動産所得や国内の土地を売却することに伴う譲渡所得などがある場合は日本での確定申告が対象となります。

3.帰任時の確定申告
 年の途中で帰任した場合、帰国後の勤務に対する給与収入が2,000万円以下の場合、年末調整の対象になります。この場合、給与所得以外の所得がなければ確定申告は不要です。
 給与所得以外の所得がある場合、帰国前の所得と帰国後の所得をそれぞれ整理して検討する必要があります。帰国前の所得については、不動産所得や譲渡所得など給与所得以外で総合課税の対象となるものがあるかを確認します(1)。帰国後の所得については、すべての所得が課税の対象となりますので給与以外の所得があるかを確認します(2)。(1)と(2)所得合計が20万円を超える場合、もしくは帰国後の給与所得が2,000万円を超える場合は確定申告の必要があります。

 今回ご紹介した内容はあくまで一例になります。海外赴任中に一時帰国した場合など租税条約を確認し、別途確定申告が必要か否か判断をする必要も出てまいりますのでご留意のほどお願いいたします。

<参考リンク>
国税庁HP
「確定申告が必要な方」
「No.1926 海外海外勤務中に不動産所得などがある場合」
「No.1935 海外勤務者が帰国したときの確定申告」
「No.2517 海外に転勤する人の年末調整と転勤後の年末調整」
「No.2873 非居住者等に対する課税のしくみ」

 世界情勢が不安定になる中、豊富な労働力と好調な内需を背景に世界からの再び注目と投資を集めるベトナム。安定した政治体制と良好な日越関係は日本企業にとっても安心材料となり、さらなる有望な市場への成長期待は高まるばかりです 。一方で現地法人の試算表や監査報告書を見ても見るポイントがわからず、現地法人の実態が見えないという声もいただきます。​​
 本セミナーでは、まもなく年度監査報告が出来上がる時期であることを踏まえ、回収するだけで満足しがちな年度監査報告書について、どこにどういった情報が記載されているのか、解説させていただきます。​

◆カリキュラム
1)年度監査報告書の基本構成​​
2)注釈の確認すべき事項​​
3)本社としてどのように管理していくべきか?

◆講師
 税理士法人名南経営 国際部 石田 権治

◆開催要項
日 時  :2024年4月12日(金) 15:00~16:00 
会 場  :Zoom機能を利用したオンラインセミナー(Zoomウェビナー)
お勧めの方:ベトナム進出企業様、ベトナム進出をお考えの企業様
     (同業の方のご参加はご遠慮ください)
受講料  :無料
定 員  :50社様

◆お申込フォーム
https://lp.meinan.net/20240412_LP-Registration.html

 日本企業が事業を多角化するにあたり、市場拡大、生産拠点の確保、コスト削減といった観点から、海外進出が選択肢の一つとして挙げられます。
 今回は海外進出の3つの手段をご紹介します。

(1)駐在員事務所
 海外進出の準備段階において、現地に人を駐在させるための拠点を指します。
 活動範囲は情報収集や市場調査に限られており、契約交渉や販売活動のような収益活動は行うことができない点に注意が必要です。
 収益は発生しない一方、人件費や出張費が発生しますが、駐在員事務所の関連経費は日本側の損金に計上されます。
 主なメリットとしては、比較的手続きが容易であること、コストやリスクが抑えられることが考えられます。

(2)支店
 日本本社の一部の拠点として現地で事業を行います。
 日本本社と同一の法人格を持つため、海外の支店で発生した収入と費用は日本本社の利益に合算・課税されます。しかし、現地で得た利益は進出先の国においても課税されるため、二重課税を取り除くために外国税額控除という制度が設けられています。日本側で費用を計上できるという利点がある一方、現地で発生した労働問題や製造問題の責任は日本本社に問われるというリスクがあります。

(3)現地子会社
 日本以外で設立登記された海外子会社を指します。日本本社とは別法人格をもつという点で支店とは異なります。
 日本の法人税は基本的に課税されず、現地の優遇税制を受けることができます。支店よりも信用を得やすく取引や採用に有利というメリットもあります。
 しかし、日本の税制だけでなく現地側の税制も併せて検討する必要があることに注意が必要です。進出国により税制が異なる場合が多いため、事前にある程度確認しておくとよいでしょう。


 以上、海外進出の3つの形態をご案内しました。このほかにも、現地拠点の買収や合弁会社設立といった方法もあります。どれが自社の目的に合っているか、進出から撤退まで見据えた計画を作成した上で検討することが重要です。

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