税理士法人名南経営 国際部ブログ

国際税務やグローバルビジネスに関する情報をタイムリーに提供します!

2024年05月

 海外進出企業の皆様からの相談では、海外子会社の業績把握が難しいといった内容をよくお聞きします。
 現地の習慣や言語の障壁に加え、税務や会計制度の違いから 現地法人の状況が適切に理解できておらず、その管理方法に悩まれている親会社は多いと思われます。
 一方で、適切な管理がされていない場合には税務調査や不正行為などにより将来的に大きなコスト負担が発生する可能性もあり、然るべき子会社管理が必要となってきます。
 今回のセミナーでは、海外子会社管理の重要性やポイントについて解説します。ぜひお気軽にご参加下さい。


◆カリキュラム
1)海外子会社の業績管理
2)解決方法および対策

◆講師
 税理士法人名南経営 国際部 後藤 流香

◆開催要項
日 時  :2024年6月21日(金) 15:00~16:00
会 場  :Zoom機能を利用したオンラインセミナー
お勧めの方:海外進出企業様
     (同業の方のご参加はご遠慮ください)
受講料  :無料
定 員  :50社様

◆お申込フォーム

 2023年12月29日に中国会社法の改正が決定し、2024年7月1日から施行されることとなりました。
 今回は従業員代表に関わる部分につき、説明させていただきます


1.董事会における従業員代表
68条
董事会は3人以上により構成され、従業員代表をメンバーとすることができる。従業員が300人以上の有限責任公司の場合、法に基づき、監事会を設置し、かつ従業員代表を監事会のメンバーとしている場合を除き、従業員代表を董事会のメンバーとすべき。董事会メンバーとなる従業員代表は従業員代表大会、従業員大会あるいはその他民主選挙により選定される。

→ 従業員300名以上の場合は、従業員代表が監事会メンバーとなっている場合を除き、董事会メンバーに従業員代表を加える必要がある。

2.監査委員会
69条
有限責任公司は定款の規定に基づき、董事会の中に董事から構成される監査委員会を設置することができ、監査委員会は監事会の職責を履行し、監事会あるいは監事を設定しなくてよい。董事会メンバーである従業員代表は監査委員会のメンバーとなることができる。

 監査委員会を設定する場合は、監事会あるいは監事を設ける必要はなし。従業員代表は監査委員会のメンバーとなることが「できる」のであって、必須ではない。

3.監事会における従業員代表
76条
有限責任公司は69条(監査委員会)83条(監事不設置)の規定を除き、監事会を設置する。
監事会は3名以上から構成され、監事会メンバーは出資者代表と従業員代表とすべきで、従業員代表は1/3を下回ってはならない。監事会メンバーとなる従業員代表は従業員代表大会、従業員大会あるいはその他民主選挙により選定される。

 監事会は董事会とは異なり、従業員数に関わらず、従業員代表を監事会メンバーに加える必要がある。

4.一名監事、監事会不設置 
83条
規模が小さい、或いは出資者の少ない有限責任公司は監事会を設置せず、1名監事とすることができる。全出資者の一致決議により、監事を設置しないこともできる。

 一定の要件を設けた上で、一名監事及び監事会不設置を認めている。


 上記のとおり、董事会に従業員代表を加えるのは、従業員300名以上の法人となるが、監事は監事会をもうけた場合は、従業員代表をメンバーとする必要がある。
 
 どのような従業員代表が選出されるかにもよるが、監事の業務として、78条に
  • 会社の財務を検査する
  • 董事、高級管理職の業務に対して監督を行い、法律、行政法規、会社定款又は株主の決議に違反した董事、高級管理職について解任の提案を提出する
 上記規定が設けられている。

 財務の検査及び董事・監事の解任決議の提案ができるという権限は大きいので、従業員代表を董事会メンバーもしくは監事会メンバーとするかは慎重に判断する必要がある。

 日本国内にいても外国の方と関わる機会が増えてきたように感じます。来日する外国人ですが、就労目的、観光目的、就学目的の3パターンが主流かと思います。それぞれの統計情報が公表されていますので情報を共有いたします。

外国人就労者
2023年10月末時点で2,048千人となり、前年の1,822千人よりも225千人増加しました。そのうち、ベトナムが518千人と全体の25%となっており、国別の人数で1位となっております。2位の中国は397千人となっております。
(出典:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況まとめ)

外国人観光客
2023年暦年で25,066千人が観光目的で来日されました。うちベトナムは573千人と2019年よりも16%増加しております。国別1位は韓国の6,943千人となります。
(出典:観光庁 訪日外国人消費動向調査)

外国人留学生
2022年5月時点での留学生は合計231千人となります。うちベトナム人は37千人となり国別で2位となります。国別1位は中国の103千人となります。
(出典:独立行政法人日本学生支援機構 外国人留学生在籍状況調査)

 日本でのインバウンド強化、人材不足等で今後も外国人観光客、就労者等は増加傾向になることが予想されます。これに伴い外国人を対象としたビジネスも拡大していくのではないでしょうか。

<参考リンク>
税理士法人名南経営国際部チャンネル
「ベトナム人労働者の海外派遣状況」

 グローバル化が進むにつれ、日本における外国人労働者数は年々増加傾向にあります。厚生労働省『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』では、令和5年10月末時点の外国人労働者数が200万人を超えたと公表しています。

 外国人を雇用する企業の増加が予想されますので、今回は外国人労働者の税務上の取り扱いをご案内します。


外国人労働者の給与計算
 日本の所得税法では、源泉徴収の方法について、対象者が居住者に該当するのか、非居住者に該当するのかによって、その取扱いが異なっています。

 居住者とは、国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する者を意味します。また、非居住者とはそれ以外の者のことを指します。

 居住者の場合、国内で発生した所得(国内源泉所得)は課税され、「給与所得の源泉徴収税額表」により源泉徴収を行い、年末調整や確定申告によって年間の所得税を精算します。一方で、非居住者の場合は国内源泉所得として、給与の場合一律20.42%の税率で源泉徴収を行うこととされています。非居住者は年末調整の対象外となり、この源泉徴収にて日本での課税関係は終了します。

 ただし、非居住者等の居住地国と日本との間で租税条約が締結されている場合には、その定めにより課税が軽減、又は免除されて源泉徴収が不要となる場合もありますので、居住地国と締結している租税条約の確認が必要です。


定額減税
 令和6年度税制改正にて、定額減税が発表されました。具体的には、納税者、同一生計配偶者および扶養親族1人あたり所得税3万円、住民税1万円の減額が実施されます。この扶養親族には、所得税の扶養控除が適用されない16歳未満の扶養親族も含まれますが、外国人労働者の定額減税はどのように計算すればよいのでしょうか。 

 まず、本人の要件として、「令和6年分所得税の納税者である居住者で、合計所得金額が1,805万円以下である人」が減税対象となっています。日本人か外国人かどうかに関わらず、居住者は定額減税の対象となり、非居住者は対象となりません。

 また、同一生計配偶者および扶養親族については、「いずれも居住者に限る」と記載されています。年末調整では非居住者の親族に係る扶養控除等の適用が可能ですが、定額減税では非居住者は定額減税の計算に含まないこととなります。

 よって、本人は居住者であれば定額減税の対象となり、扶養親族も居住者のみが対象となります。年末調整の扶養範囲と異なる点に注意が必要です。

<参考リンク>
国税庁HP
「令和6年分所得税の定額減税のしかた」

↑このページのトップヘ