税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2024年06月

 ASEANは、東南アジア地域のインドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの10か国で構成されています。
 本メルマガを購読されている皆様の中にも、ASEANとの関係がある方は多いのではないのでしょうか。


投資額は減少傾向
2024年4月8日に日本銀行から発表された「2023年業種別・地域別直接投資統計結果」<参考リンク1>では、2023年におけるASEANへの直接投資額が2兆8,437億円となっています。
直近3年を比較すると、2022年は2兆9,075億円、2021年3兆5,698億円となっており、投資額ベースでは減少の流れにあります。
投資業種としては製造業の割合が減少し、非製造業である卸売・小売を中心に、運輸業、不動産業での投資が増加しています。

ASEAN各国別では、シンガポールが7,776億と最大の直接投資になっています。
次いで、ベトナム5,909億円、タイ4,981億円、インドネシア4,191億円という結果でした。


有望進出先として
国際協力銀行(JBIC)が行った「将来の投資先として有望と考える国はどこか」というアンケ―ト結果<参考リンク2>をみると、

1位 インド、2位 ベトナム、3位 中国

といった順位になっています。

他のASEAN地域では、インドネシア5位、タイ6位、フィリピン8位、マレーシア9位となっており、ASEAN主要国は有望先10位以内にはランクインしていることが分かります。


結果を踏まえて
上記から分かる通り、ASEANは製造機能としてのニーズが減りつつあります。単なる生産拠点先ではなく、小売やサービス業のような消費市場という側面にも着目してみるとよいのではないでしょうか。
また、諸国の中でも特にベトナムの成長性に期待できるように感じます。以前は中国が重視されていましたが最近は事業撤退傾向にあるため、中国に変わる拠点として注目されています。一方でインドも有力候補として関心度が高まっており、ASEAN以外にも視野を広げてみることも必要かと思います。



 ASEANといっても国によって経済規模や税制、法令は大きく異なりますので、それぞれ比較しながら自社に合った投資先を検討することが必要です。
 海外取引ないし海外進出の投資先を選ぶ際は、最新の経済状況や情報をタイムリーに入手しましょう。


<参考リンク1>
日本銀行
「業種別・地域別直接投資」
https://www.boj.or.jp/statistics/br/bop_06/bpdata/diicy.htm

<参考リンク2>
国際協力銀行(JBIC)
「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」2023年度版

 ベトナム政府は昨年4月17日に政令12/2023/ND-CPを発行しました。この法令はベトナムではじめて、個人のデータの保護について包括的に規定した法令となっており、昨年7月1日から施行されています。この政令の適用について、簡単に説明いたします。

 まず、適用対象ですが、ベトナムにある機関・組織及び個人並びに外国の機関・組織及び個人等となっています。ベトナムで活動する現地法人及び駐在員事務所はこの政令の対象となります。

 次に適用対象ですが、記号、文字、数字、映像、音又はこれに準ずる電子環境上の情報で、特定の個人に関連する、又は特定の個人の識別に資するものと定義されています。具体的には氏名、生年月日、性別、住所などの個人情報が対象となります。

 では適用対象となるベトナム現地法人や駐在員事務所は何をしなければいけないかということですが、個人情報の対象者に情報を取り扱うことを通知し、処理することについて同意を取り付ける必要があります。また、情報を取り扱うことの目的やそれによる影響について、所定の様式により公安省の担当部局へ報告書を提出する必要があります。

 労働者を雇用しているだけでも、現地法人や駐在員事務所は上記の手続きを行う必要があります。現時点では罰則などの規定はありませんが、本年6月に罰則の関連規定が発行されるとの噂もあります。対応されていないベトナム現地法人及び駐在員事務所がある企業様におかれましては、早めの対応をおすすめいたします。

 名古屋銀行主催、名南M&A株式会社・税理士法人名南経営共催の「中国展開ブラッシュアップセミナー」が開催されます。皆様、ふるってご参加下さい。


<セミナー概要>
 本年7月1日施行の中国会社法改正による日系企業への影響と、改革開放から40年を迎えるにあたり、新たなステージにある日系中小企業の中国事業における成長戦略や今後の選択肢について講演いたします。
 中国事業の方向性について少しでもお悩みをお持ちの経営者様はぜひご参加を検討ください。

開催日時
2024年7月2日(火)14:30~17:00

会場
「Zoom」を使用したオンライン配信

内容
第一部(14:40~15:40)
・テーマ/「中国会社法改正 ~最低限抑えておきたい内容~」
・講 師/税理士法人名南経営 税理士 近藤 充

第二部(15:50~16:50)
・テーマ/「中国事業今後のステージ~成長戦略と選択肢~」
・講 師/名南M&A株式会社 事業戦略本部 事業戦略部 M&Aアドバイザー 三島 宏


詳細
20240611-01
20240611-02




 今年ももうすぐ半年が経過しようとしており、そろそろ今年のふるさと納税を選択しようとされている方も多いのではないでしょうか。今回は、海外赴任者のふるさと納税について考えていきたいと思います。

ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄付額のうち2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です(一定の上限はあります。)。
控除を受けるためには、原則として確定申告を行う、もしくは確定申告の不要な給与所得者等の方で、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合にはワンストップ特例制度を活用することができます。
次からは事例をもとに考えていきましょう。

ふるさと納税を行った翌年に海外赴任をした場合
Aさんは、勤めている会社から2024年5月に海外転勤の話を打診され、翌年4月1日から海外赴任することになりました。Aさんは2024年中に既にふるさと納税を行っています。
この場合、Aさんは2025年1月1日時点では居住者であるため、住民税の納税義務が発生します。そのため確定申告もしくはワンストップ特例制度を活用できる方ならワンストップ特例制度によって税金の控除を行うことが可能です。

ふるさと納税を行った年に海外赴任をした場合
Bさんは、勤めている会社から2024年3月に海外転勤の話を打診され、同年12月1から海外赴任することになりました。Bさんは2024年中に既にふるさと納税を行っています。
この場合、Bさんは2025年1月1日時点では非居住者であるため、住民税の納税義務が発生しません。
仮に、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内であったとしてもワンストップ特例制度は適用できないことに注意が必要です。また、確定申告を行うことで所得税の還付を受けることができますが、所得税からの還付額(控除額)は、(ふるさと納税の寄付金額-2,000円)×所得税率となっており、寄付された方の所得税率により還付金額が異なります。こちらの計算式にあるように、先ほどのふるさと納税を行った翌年に海外赴任をした場合 と違いこの事例ではふるさと納税の寄付金額から2,000円を引いた全額を税額控除できるわけではありません。
また、出国時までに納税管理人の選任を行わなかった場合には、確定申告期限は「出国時」までになりますので、納税管理人の選任もお忘れないようにお願いします。


 このように、ふるさと納税をされた年に海外赴任をされると通常の場合と異なりますので、海外赴任の可能性がある際はその時期が決定されてからふるさと納税をされるかの判断をされてもよいかもしれません。

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