税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2025年02月

 ベトナム政府は、昨年末までVAT(付加価値税)の税率について10%から8%の減税を行っていましたが、この減税策を継続することを決定しました。減税の概要は以下の通りとなります。

対象期間:
2025年1月1日から6月20日まで

減税対象外品目:
電気通信、金融活動、銀行、証券、保険、不動産取引、金属及びプレハブ品、鉱業製品(石炭鉱業を除く)、コークス、精製石油、化学製品。
特別消費税法の対象となる商品及びサービス、情報技術に関する法律に基づく情報技術サービス

減税税率:
税率10%の対象となる品目に対し、税率8%を適用する


 また、非課税品目から税率5%品目への変更及び税率5%品目から税率10%品目への変更が予定されています。これらの税率の変更は2025年7月1日からとなります。


非課税品目から税率5%品目への変更:
肥料、農業生産用の専用機械・設備、遠洋漁業用の船舶等

VAT税率5%から税率10%へ変更される製品:
未加工の林産物、砂糖、教育・研究・化学実験のための専用機器、器具等

ご契約時及びインボイス発行時等において、VATの税率にご注意ください。

ハイブリッド(対面とオンライン同時開催)のセミナーを開催いたします。
対面セミナーは特典として個別相談を承ります。皆様、お気軽にご参加下さい!

◆セミナー概要
 世界情勢が不安定になる中、豊富な労働力と好調な内需を背景に世界からの注目を集めるベトナム。一方で現地法人の試算表や監査報告書を見ても見るポイントがわからず、現地法人の実態が見えないという声も頂きます。
 本セミナーでは、まもなく年度監査報告が出来上がる時期であることを踏まえ、回収するだけで満足しがちな年度監査報告書について、どこにどういった情報が記載されているのか、解説させて頂きます。​

◆カリキュラム
1)年度監査報告書の基本構成​​
2)注釈の確認すべき事項​​
  よくある事例:
  関連会社勘定の把握の不一致、売上仕入の計上漏れ、長期滞留債権の発見等
3)本社としてどのように管理していくべきか?

◆講師
税理士法人名南経営 国際部 石田 権治

◆開催要項
日 時  :2025年3月14日(金)15:00~16:00
会 場  :JPタワー名古屋33階/Zoomウェビナー
お勧めの方:ベトナム進出企業様
     (同業の方のご参加はご遠慮ください)
受講料  :無料
定 員  :10名様(対面)/ 50社様(オンライン)

対面セミナー申込フォーム
※申込期限:2025年3月3日(月)17:00

オンラインセミナー申込フォーム

 外国通貨で支払が行われるものを外貨建取引といいます。企業に 外貨建ての収入や経費がある場合は円に換算しなければなりません。変換時の為替レートにはTTM・TTB・TTSと3種類ありますが、何を使えば良いのでしょうか。

 そもそもTTB(対顧客電信買相場)は銀行が客から外貨を買うレートを指し、TTS(対顧客電信売相場)は銀行が客に外貨を売るレートのことを指します。そしてTTMはTTBとTTSの中間のレートを指します。

 例えば、ドルのTTMが150円、TTBは149円、TTSは151円と仮定します。このとき1ドルを149円で銀行へ売ることができ、150円との差額1円は手数料としてみなされます。一方で銀行から1ドル買う場合も1円の手数料を含めた151円を支払う必要があります。なお銀行や通貨により手数料の金額は異なります。

 ではこの3種の為替レートのうち、外貨建取引時はどのレートを使えばよいのでしょうか。法人税基本通達13の2-1-2に規定がありますが、 原則は電信売買相場の仲値であるTTMを使う必要があります。ただし継続適用を条件として、以下の為替レートを使用することも認められています。

  • 売上その他の収益又は資産は取引日のTTB  、仕入れその他の費用又は負債は取引日のTTS 
  • 取引日の前月末や前週末のレート(TTM・TTB・TTS)
  • 取引日の属する月や週の初日のレート(TTM・TTB・TTS)
  • 取引日の前月や前週のレートの平均値(TTM・TTB・TTS)

 為替レートの上下によって為替差損益が発生しますが、継続して同じ為替レートを使用していれば、企業にとって都合の良いレートだけが使われることはありません。そのため継続して適用することを条件に上記為替レートを選択することができます。

<参考リンク>
国税庁HP
「法人税基本通達13の2-1-2 外貨建取引に係る会計処理等」

 中国において、外国人工作許可証と社会保障カードの統合作業に関する通知(人社部発(2024)75号)が発表されました。今回はこちらを取り上げたいと思います。

1.統合の時期
 24年12月1日から

2.社会保険加入までの流れ

1)工作許可手続き
外国人来華工作管理サービスシステムにて、すべてネット上で手続きを行う。
入国後、実体としての工作許可証を取得する必要がなくなる。
すでに取得している工作許可証については「変化なければ交換なし」の原則に基づき、工作許可の延長あるいは変更手続きを行うタイミングで新システムに移行する。

2)電子社保カード
外国人が入国後、電子社保カードアプリを通じて、氏名、工作許可番号、社会保障番号等登録し、実名・本人確認完了後、電子社保カードを取得する。なお、外国人は実体の社保カードも取得する。

3)社会保険への加入
工作許可通知もしくは電子社保カードにより、社保ネットあるいは社保手続きを行う機構において加入手続きを実施する。社保手続きを行う機構は、来華工作管理サービスシステムを通じて工作許可情報を取得し、条件を満たした場合、社会保障番号を発行する。

3.今後
 今回の情報統合については、手続きをスムーズに行うための統合としての側面をもつのは間違いない。情報の共有及び工作許可の実体カード廃止と効率化を図っているのが、その証左となる。
 一方で、社保カードに工作許可情報が合わせて保管されるため、社会保険に未加入な駐在員をピックアップしやすくなるのは間違いない。
 しかし、社保カード保有=社会保険加入という訳ではなく、また別途加入手続きをとる必要がある現状では、そこまで厳密に紐づけるかは微妙と言える。
 そのため、現時点で中国の社会保険に加入していない駐在員の場合、来年以降、周りの駐在員の手続き状況に気を配り、当局の対応を注視する必要があるものと思われる。

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