税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2026年01月

 近年、外国人旅行者向け免税販売において、免税販売の要件を満たさずに取引を行った免税店事業者への追徴課税事案が多発しています。また、免税購入品が国外へ持ち出されず、国内で流通しているケースも多く見受けられます。こうした状況を受け、制度の見直しが行われることとなりました。

 現行制度では、免税店(輸出物品販売場)での販売時点で消費税が免除される仕組みとなっており、不正な消費税免除が横行する課題が指摘されてきました。このため、令和7年度の税制改正により、諸外国で導入されている「リファンド方式」への移行が示されました。

 リファンドとは英語で「refund」返金という意味ですが、リファンド方式とは免税店で消費税を含む価格で商品を販売し、その後、購入情報を出国時に税関で確認し、免税対象と認められた場合に消費税分が返金(還付)される仕組みです。

 このリファンド方式は、令和8年(2026年)11月1日以降に実施される予定です。改正に伴い、免税対象品の範囲や免税販売手続き、免税店の区分や許可要件なども変更されます。また、免税店では消費税課税売上から免税売上への振替処理や返金手続きなど、新たな実務対応が求められます。

<参考リンク>
国税庁
輸出物品販売場制度の改正の概要
J-TAX-Free
新免税制度「リファンド方式」について
自民党
免税制度の不正を許さず 令和8年11月から「リファンド方式」に

 中国現地法人は12月決算です。決算数値が確定する、すなわち年度監査が完成するのが翌年3月頃となりますが、決算を迎えるにあたり、確認いただきたい事項を今回は案内させていただきます。

1.現金預金残高の突合
各金融機関のエビデンスを取り寄せて確認をお願いします。
現金についても、実際有高と出納帳のチェックを、いつ、誰が行うか検討をお願いします。

2.売掛金、買掛金
個別残高について確認をお願いします。
想定の入金・支払スケジュールと異なる残高になっていないか確認をお願いします。
また本社と取引のある場合は、残高が合っているか、本社数値とのすり合わせをお願いします。
手数料相当の差額等で残高が残っているようなケースは、このタイミングで整理をお願いします。

3.在庫
商品別残高について確認をお願いします。
長期滞留在庫が処理されないまま残っているケースや、セット販売される在庫が出荷処理されないまま残っているケースもあります。
実地棚卸についても、実施時期を確認し、差異についてどのように処理されたか確認をお願いします。
廃棄が必要な場合、金額が大きくなる場合は、廃棄監査を受けることも検討が必要です。

4.その他未収金、その他未払金
個別残高について確認をお願いします。
その他未収金については、発票回収前の支払い、賃借保証金、従業員仮払金などが計上されています。内容および精算するタイミング等確認ください。
その他未払金については、前受金などが計上されています。
前受金については、売上計上時期を確認し、利益操作などがないよう確認をお願いします。

5.借入金
親子ローンを実行している場合は、本社数値とのすり合わせをお願いします。
合わせて、期間、利息等の情報も確認いただきますようお願いします。
中国においては、現地法人に資金が不足した場合、当局に申請をしなければ資金投入できないため、その手続き期間を含めて、資金繰りに留意することが必要です。

6.優遇税制
中国においては、優遇税制の適用が限定的であり、あまり節税対策の余地がないのですが、小規模事業者における企業所得税の優遇税率5%適用は「資産総額5000万元以内」「従業員300人以下」「課税所得300万元以下」の要件を満たす場合に適用可能です。上記要件を満たすことができない場合は、基本税率25%が適用されることになるので、ご留意ください。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 中国政府は、日本を含む40か国以上のパスポート保持者を対象とした短期滞在ビザ免除措置を、2026年12月31日まで延長すると発表しました。

 この制度により、日本のパスポートを持つ方は、観光・商談・親族訪問などの目的で30日以内の滞在であればビザなしで入国できます。対象はあくまで短期滞在に限られ、就労・長期駐在・留学などの場合は、従来どおり所定のビザ申請が必要です。

 このビザ免除措置は2023年末に試験的に導入されて以降、中国を訪れる外国人の増加に大きく貢献しています。
 中国国家移民管理局によると、2025年第3四半期には、ビザ免除制度を利用して中国を訪れた外国人が延べ約724万人に達し、外国人全体の入国者数の7割を超える規模となりました。
 人の往来の回復を受け、今回の制度延長は観光や経済交流を一段と促進することを目的としているとみられます。

 企業にとっても、中国出張や現地取引先との打ち合わせ、展示会参加などの手続きが簡素化されることで、ビジネス機会の拡大につながります。
 一方で、短期滞在中に現地法人の業務に実質的に関わる場合は「就労」と判断される可能性があるため、活動内容に応じた適切なビザを選択することが重要です。
訪問頻度が高い場合や現地での商業活動が想定される場合は、Mビザなどの取得をご検討ください。 

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