税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2026年02月

1.実はグローバル・ミニマム課税の対象かもしれない
 グローバル・ミニマム課税は、年間総収入金額が7.5億ユーロ(約1,100億円)以上の多国籍企業グループが対象となります。

 一見、「対象ではない」と判断されるかもしれませんが、実は対応しなければならない場合があります。例えば、①海外親会社がグローバル・ミニマム課税の対象である、②多額の税額控除により実効税率が低い、③今後海外展開が予定されている、などです。

 グローバル・ミニマム課税というと、上場企業だけが対象と思われがちですが、上記①~③のような事象により、対象となる可能性があります。

2.今から始めるグローバル・ミニマム課税の初期対応
(1)対象となるかを判断
 ・多国籍企業グループに属しているか
 ・連結収入が7.5億ユーロを超えていないか

(2)所在地国ごとに実効税率を概算計算
 ・税額控除等により、実効税率が15%を下回っていないか
 ・通常の法人税計算とは異なるため、まずは簡易的に15%を超えるか否か確認
 ・まずは概算で、(法人税等±繰延税金費用)÷(税引前当期純利益+Aの足し戻し-Bの控除±Cの損益)

 *概算を掴むことを優先し、まずは繰延税金費用(法人税等調整額)で計算することが簡便ですが実際には、5年超で解消する繰延税金負債の除外や、適用税率が15%を上回った場合に15%で再計算するなど、調整項目があります。

 *税引前当期純利益の調整例
  A.罰金や賄賂等
  B.1年以上保有かつ持株比率10%以上の株式以外からの配当
  C.1年以上保有かつ持株比率10%以上の株式以外の株式譲渡損益

(3)適格国内ミニマム課税を優先
 ・実効税率が15%未満であれば、差額課税される制度(影響額の試算)
 ・法人税とは別に申告/納付することが必要である

(4)海外子会社(親会社)との情報共有
 ・実効税率の共有
 ・国別報告書や固定資産/人件費など共有

(5)次年度に向けた準備
 ・税務情報を経営戦略(投資/資本政策/再編等)に生かす
 ・社内連携/外部支援を組み合わせて検討精度向上させる

3.情報申告制度
 更に、納税の有無にかかわらず、「特定多国籍企業グループ等情報事項等」を税務当局に申告する必要があります。
 多国籍企業グループに属する会社は、①会社名称やグループ構成、②特例や免除規定基準、③所在地国ごとの国別実効税率等を原則として、それぞれの所在地国で、税務当局に申告することが必要です。

 *ただし、所在地国と最終親会社の所在地国間で、情報交換の税務当局合意があれば、各構成会社の申告義務は免除され、最終親会社のみがその所在地国に情報申告を行えばよいとされています。

4.終わりに
 グローバル・ミニマム課税制度は難解で、実際に行うことは非常に難しいものがあります。しかし、例えば  1.①~③ のような事象は上場企業以外にも生じうるため、このリスクを放置しておくのは好ましくありません。
 新しい年度が始まる前に、一度、対応が必要か否かの概況を確認してはいかがでしょうか。

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3)リアルタイムな業績把握と税務コンプライアンスへの対応
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◆講師
第1部講師
税理士法人名南経営 国際部 豊村崇史
 税理士法人名南経営へ入社。その後国際部へ配属し、主に中小企業の税務・会計に関する処理や経営などに関する相談を主業務とする。
中でも海外進出企業の税務顧問、会計監査を通じて、国際税務等の課題に対応している。

第2部講師
ビジネスエンジニアリング株式会社 
GLASIAOUS推進部 部長 中小企業診断士 鈴木將路
 複数の上場企業にて25年以上にわたり一貫してERPソフトウェアの新規事業開発、マーケティングに関与。 2014年よりビジネスエンジニアリングにて、GLASIAOUS事業の企画から立ち上げ、事業開発・推進を担当。 2021年より部門化。現在に至る。

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申込期限 :2026年3月23日17:00(対面のみ)

◆お申込フォーム
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 寒い季節、海外からのお取り寄せを楽しむ方も増えています。今回は個人利用目的で貨物を輸入した際の関税の取り扱いについて取り上げます。

関税の免除
海外から貨物を輸入する場合、原則関税がかかります。ただし、個人が個人使用目的で輸入する貨物は課税価格が1万円以下の場合、免除となります(一部品目除く)。個人使用の場合の課税価格は「海外小売価格×0.6」で計算されます。そのため、海外小売価格が16,666円以下であれば関税はかかりません。

関税の税率
関税には、一般関税率というものが定められており、品目や相手国により税率が定められています。品目分類は数千もあり、その中から該当品目の税率を適用します。

ただし、一般貨物や郵便小包を利用し、課税価格の合計が20万円以下の場合は、少額輸入貨物の簡易税率の適用が可能となっています。こちらは品目ごとに7区分にわかれており、例えばコーヒーや茶は15%、衣類は10%となっています。


 以前個人的に海外からチョコレートを取り寄せた際、値段は88.38ユーロ、レートは約182円でした。この場合海外小売価格は約16,085円、課税価格は約9,651円となり、課税価格1万円以下なので関税負担なくお買い物ができました。購入前に仕組みを知っておくと安心です。

<参考リンク>
税関HP
個人的な使用に供するため通信販売により輸入する貨物の課税価格
少額貨物の簡易税率

 日本からベトナムに進出する企業が増加する中、M&Aを通じた進出や撤退の相談が増加傾向にあります。これまでベトナムでは、資本取引に対する課税が曖昧であり、外国企業がベトナム企業の資本や証券を売買する際の税務処理が不透明な側面がありました。この課題に対応するため、2025年12月15日に政令320/2025/ND-CPが施行されました。

 本政令では大きく分けて「資本移転」と「証券譲渡」の2種類の取引に関して課税ルールが定められています。

①資本移転
主に有限責任会社に関する資本取引が対象になります。税額は譲渡額に対して2%の法人所得税が課されます。これは売却代金に対する税率であり、譲渡益ではなく譲渡額に基づいて課税されます。

②証券譲渡
外国法人が株式会社の証券(株式や債券など)を売買する場合に対象になります。税額は譲渡額に対し0.1%の法人所得税が課されます。

 なお、グループ企業間の再編に関しては、一定の条件を満たせば課税が免除される特例が設けられています。グループ内での資本構成の見直しや再編が円滑に行えるよう配慮されています。

 この政令以前は譲渡益に対して20%の課税であったため、譲渡損が出た場合の課税に関して留意する必要がありませんでした。今後は譲渡損であっても課税関係を検討する必要が出てきました。

 M&Aにてベトナムへ進出・撤退する場合の税務に関しては専門家に相談することをお勧めいたします。

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