米国では富裕層を対象に金融所得課税の増税が検討されています。問題となっているのは、資産の未実現利益にも課税するという方針で、株式市場は動向を注視しているようです。日本でも金融所得課税の増税については、岸田政権発足後すぐに言及されており、その結果として株価を急落させたのは記憶に新しいところです。

 日本では金融所得については約20%の税率で課税されていますが、一方で例えば給与所得については、最高55%の税率で課税されています。現状の税制では富裕層になればなるほど金融資産による所得の割合が多くなり、実際に負担している税額が少なくなるという現象が生じるため、金持ち優遇になっていると財務省にて指摘されています。

 これを踏まえ令和4年度税制改正にて金融所得課税の増税が盛り込まれる可能性もありましたが、「一般投資家が投資しやすい環境を損なわないよう十分に配慮しつつ、諸外国の制度や市場への影響も踏まえ、総合的な検討を行う」に留まっております。

 ウクライナ情勢、終息しないコロナという今後の景気への悪影響が懸念される中、日本は金融所得課税の増税をしていくのかどうか、米国の動きも含めて注視したいところです。