ASEANは、東南アジア地域のインドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの10か国で構成されています。
 本メルマガを購読されている皆様の中にも、ASEANとの関係がある方は多いのではないのでしょうか。


投資額は減少傾向
2024年4月8日に日本銀行から発表された「2023年業種別・地域別直接投資統計結果」<参考リンク1>では、2023年におけるASEANへの直接投資額が2兆8,437億円となっています。
直近3年を比較すると、2022年は2兆9,075億円、2021年3兆5,698億円となっており、投資額ベースでは減少の流れにあります。
投資業種としては製造業の割合が減少し、非製造業である卸売・小売を中心に、運輸業、不動産業での投資が増加しています。

ASEAN各国別では、シンガポールが7,776億と最大の直接投資になっています。
次いで、ベトナム5,909億円、タイ4,981億円、インドネシア4,191億円という結果でした。


有望進出先として
国際協力銀行(JBIC)が行った「将来の投資先として有望と考える国はどこか」というアンケ―ト結果<参考リンク2>をみると、

1位 インド、2位 ベトナム、3位 中国

といった順位になっています。

他のASEAN地域では、インドネシア5位、タイ6位、フィリピン8位、マレーシア9位となっており、ASEAN主要国は有望先10位以内にはランクインしていることが分かります。


結果を踏まえて
上記から分かる通り、ASEANは製造機能としてのニーズが減りつつあります。単なる生産拠点先ではなく、小売やサービス業のような消費市場という側面にも着目してみるとよいのではないでしょうか。
また、諸国の中でも特にベトナムの成長性に期待できるように感じます。以前は中国が重視されていましたが最近は事業撤退傾向にあるため、中国に変わる拠点として注目されています。一方でインドも有力候補として関心度が高まっており、ASEAN以外にも視野を広げてみることも必要かと思います。



 ASEANといっても国によって経済規模や税制、法令は大きく異なりますので、それぞれ比較しながら自社に合った投資先を検討することが必要です。
 海外取引ないし海外進出の投資先を選ぶ際は、最新の経済状況や情報をタイムリーに入手しましょう。


<参考リンク1>
日本銀行
「業種別・地域別直接投資」
https://www.boj.or.jp/statistics/br/bop_06/bpdata/diicy.htm

<参考リンク2>
国際協力銀行(JBIC)
「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」2023年度版