経済取引のグローバル化が進展する中、各国の税務当局間の情報交換が強化されています。共通報告基準(CRS)は国際的な税務情報交換の柱として、日本を含め多くの国で制度の導入がされています。令和8年からはさらに透明性を高めるため改正が予定されています。

1.制度の概要

 共通報告基準(CRS)とは、金融機関が非居住者に係る金融口座情報を税務当局に報告し、これを各国の税務当局間で互いに提供し合う制度です。
 CRSが導入される前までは、海外に保有される金融資産を把握することは困難であり、納税者本人の自主申告に依存していました。


2.令和8年からの改正点

〇報告対象口座の拡大
改正により資金移動業者も報告義務を負う金融機関となったことで、これまで報告対象外だった特定の金融口座や金融商品が新たに報告対象に加わります。たとえば、デジタルマネー(暗号資産)関連の口座も対象となる予定です。

〇報告情報の充実
口座保有者の氏名・住所、居住国などの従来の報告情報に加えて、届出書の提出有無、金融口座の種類、口座の新規・既存の区分が新たに加わる予定です。これにより、一層詳細な情報が各国間で共有されます。


 2018年から日本でも始まった共通報告基準(CRS)制度ですが、今回の改正により報告対象となる範囲が拡大される予定です。これにより税務当局の脱税抑制の動きは今後も活発になっていくと考えられます。国外に口座を保有されている方は一度制度のご確認をお願いいたします。

<参考リンク>
国税庁HP
「共通報告基準(CRS)に基づく自動的情報交換に関する情報」