日本からベトナムに進出する企業が増加する中、M&Aを通じた進出や撤退の相談が増加傾向にあります。これまでベトナムでは、資本取引に対する課税が曖昧であり、外国企業がベトナム企業の資本や証券を売買する際の税務処理が不透明な側面がありました。この課題に対応するため、2025年12月15日に政令320/2025/ND-CPが施行されました。
本政令では大きく分けて「資本移転」と「証券譲渡」の2種類の取引に関して課税ルールが定められています。
①資本移転:
主に有限責任会社に関する資本取引が対象になります。税額は譲渡額に対して2%の法人所得税が課されます。これは売却代金に対する税率であり、譲渡益ではなく譲渡額に基づいて課税されます。
②証券譲渡:
外国法人が株式会社の証券(株式や債券など)を売買する場合に対象になります。税額は譲渡額に対し0.1%の法人所得税が課されます。
なお、グループ企業間の再編に関しては、一定の条件を満たせば課税が免除される特例が設けられています。グループ内での資本構成の見直しや再編が円滑に行えるよう配慮されています。
この政令以前は譲渡益に対して20%の課税であったため、譲渡損が出た場合の課税に関して留意する必要がありませんでした。今後は譲渡損であっても課税関係を検討する必要が出てきました。
M&Aにてベトナムへ進出・撤退する場合の税務に関しては専門家に相談することをお勧めいたします。
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