一人当たり年間所得が3000ドル(約33万円)以下の階層をBoP層(Base of
the Economic Pyramid層。「経済ピラミッドの底の層」の意)と呼びますが、
世界人口の約7割にあたる約40億人がこの層に属するとされています。これまで、
このBoP層は援助の対象ではあっても、ビジネスの対象ではありませんでした。
しかし現在、途上国の経済成長に伴い、BoP層が中間層に移行していくことが見
込まれているということもあり、このBoP層をネクストボリュームゾーンとして
とらえたビジネスが活発化しています。
 
 その一つの例が携帯電話です。アフリカでの携帯電話の普及率は50%を超え
ており、さらに携帯電話保有者のうち、スマートフォンの保有率は約7%に上り
ます(平成26年度情報通信白書より)。プリペイドでの加入が多いのが特徴で、
BoPビジネスではこのようにサービスや製品を「小分けにして売る」というのが
一つの戦略となっております。また、電子マネーと連携し、送金や決済手段と
して活用も盛んです。なお、アフリカの携帯電話市場は現状、中国系メーカー
の流通が多くみられます。
 
 JICAではこういったBoP層を対象としたビジネスを含む国際社会として取り組
むべき課題解決に資するような事業に対して、「SADsビジネス調査(旧BoPビ
ジネス連携促進)」として支援を行っています。BoP層に対するビジネスをお考
えの方は、下記JICAのHPもご参照ください。
https://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/BOP/