最近、弊グループのお客様より、ベトナム人人材を受け入れたいというご要
望をお聞きすることがしばしばあります。お客様の事業現場では、日本人を募
集してもなかなか人が集まらないという現状があるようです。また、ベトナム
人を含めた外国人は日本人と違い、一旦、就業すればすぐ辞めることはないと
いう、ご意見もあります。

 さて、医療においても、労働力が不足しているのは他業種と同様のようです。
看護師に限って述べますと、外国人人材は、日本の看護師資格を有していれば
何年でも(在留期間の更新は必要)滞在・就労することができます。しかし、
日本の看護師資格を受験するには、自国の看護師資格所有者でなければならな
いといったハードルがあります。そのハードルの中でも日本語能力試験N-1(
最高位)資格所有というのは大きなハードルとなっているようです。この資格
は、日本人でも勉強をしないと不合格となってしまうようなレベルの試験とな
っています。

 このハードルを緩和するための措置として看護師候補者のEPA(経済連携協
定)の枠組みによる就労・研修の制度が平成20年度より実施されており、EPA
によるベトナム人看護師候補者の日本への就労・研修は平成26年度より実施
されております。

 EPAの枠組みでは、ベトナムでの2年間の実務経験が必要となりますが、日本
語能力N-1というハードルがN-3まで緩和されています。N-3は日常的な場面で
使われる日本語をある程度理解することができるレベルといわれています。
N-3については、私の個人的な実感ですが、ビジネスレベルでは全く通用しな
いと感じています。なお、本制度による滞在期間上限は看護3年、介護4年とな
っています。つまり、EPAの枠組みによる就労・研修と看護師資格による就労
の関係は、EPA制度は、あくまで看護師資格による就労の前段階ともいうべき
ものであり、これを補完するもとも言えます。


 今後は、このEPAの枠組みにより医療分野においても日越の人材交流がます
ます進むことになると考えられます。