現在、撤退を検討されている中国現地法人があり、経済補償金の試算をお受
けしています。

 経済補償金とは、日本では退職金と翻訳されることもありますが、基本的な
考え方としては、労働契約を継続しないことに対する補償金となり、会社都合
で労働契約を解除するような場合に支給が求められるものです。


 会社を清算するような場合には、この資金負担が大きくなることが予想され
るため、事前に試算をすることが必要となります。


今回の状況としては
・従業員 200名
・平均給与 3,100元
・平均在職年数 7.5年

 どのくらいになると思われますか?


 試算した結果、570万元となり、1元=17円で換算すると、およそ1億円ほど
となってしまいます。

 基本的な計算式は、経済補償金=「勤続年数」×「前12ヶ月の平均給与」と
なります。非製造業に比べ、人員を多く抱える製造業においては、経済補償金
が大きくなる傾向があります。

 経済補償金だけでこれほどの撤退コストを要するとなると資金的には厳しく
なり、この負担を減少させる方法を検討することになります。


 経済補償金のポイントとして、自己都合で退職する場合には支給不要という
ことがあります。

 具体的には、契約更新時に従来を下回らない条件提示をしたにも関わらず、
従業員が更新しない場合には支給不要となります。


 もちろん経済環境の影響が大きい訳ですが、給与が上がらないなら、退職し
 て別の職場で勤務する、という選択する従業員はいるはずです。

 したがって、契約更新時期を洗い出し、給与の引き上げ幅を検討・調整する
ことで経済補償金の資金負担を減少させられる可能性があります。