海外進出する企業が増加する一方で、その海外進出に効果があったと言える
企業は増加しているのか。そもそも、効果の有無を検証できているのか。とい
う点を今回は見ていきたいと思います。
 
 海外進出に効果があったか検証を行うにあたっては大きく2つに分けること
が可能です。

 1つ目は量的検証、そして2つ目は所期目的の達成検証です。

 1つ目の量的検証では売上が増加した、利益を確保できた、といった損益項
目の検証はもちろんながら、その利益がどうやって生まれたのか、いわゆる利
益の源泉についても検証する必要があります。つまり融資や投資をどれだけ受
けたのか、所有する設備がどれだけ収益に貢献したのか、最終的にキャッシュ
はどの程度回っているのかを検証する必要があります。つまりは貸借対照表の
検証です。損益計算書、貸借対照表の両面から検証することが必要になります。

 2つ目は所期目的の達成検証です。海外へ進出する際に、人件費の抑制や海
外での需要拡大という理由で事業展開対象国または地域に販売・生産拠点を構
えて事業を行うケースが多いと思います。しかしながら、海外展開後にその所
期目的の達成具合を検証していないケースがあります。この検証を行うことに
より次の展開の道筋が見えるという効果があります。この拠点に留まるのか、
それとも新たな拠点を作るのか、その場合に既存の拠点は継続させるのか、も
しくは閉鎖させるのか、重要な材料になります。

 また、この2つの検証を行うにあたって、事前に検証する内容を本社、子会
社で決めておくことをお勧めします。この検証項目を事前に取り決めておくこ
とによって、役割分担のバランスを保つことができる、現状肯定意識に陥らな
い、短期的な思考に陥らない等の効果があります。

 海外事業展開の効果について見直してはいかがでしょうか。