http://pferdesport.derwesten.de/webapp/opencms/de/News/Detail/Top/Newsdetail.html?newsType=2&news=2502 何度も思い出したように凱旋門賞の録画を見てます。ライブ実況時に厩務員のCynthia Atasoyさんが泣きながらデインドリームに駆け寄ってゆくシーンがあったのですが、どうも見つかりませんね。

ブリューマーホフ牧場長のユリア・バウム氏曰く、「彼女についてもっとも目立ったところは、彼女の目立たないところだったわね。」と言わせ、アンドラシュ・シュタルケ騎手も「いい馬だとはわかってるんだけど、ここまでの馬だとは・・・あの体のどこからここまでの力を引き出してくるのか・・・」と戸惑わせる。そういえばボルジアも小柄な馬で、私は大好きだった。きっとデインドリームがアルザスの草競馬から始め、凱旋門賞を制するにいたった道程が関係者を戸惑わせているのだろう。ここまでの凱旋門賞に挑戦したドイツ名馬の顔ぶれを考えれば、目立ったエピソードの一つでも欲しいところなのかもしれない。
デインドリームを日々世話しているのはチュンチア・アタソイ厩務員で2年前からペーター・シールゲンのもとで働いている。馬と色々な地方を転々とする仕事を理想の仕事(Traumberuf)と言う20歳の女性だ。デインドリームの勝負服のマニキュアをしゲンを担ぎ、「私にほうがレース前には興奮してるわ。彼女は二人の間では落ち着き役ね。」という。デインドリームが今のような馬に成長していった過程で、もしかしたらキャリアはまだ短いが、馬を愛する気持ちがまだすれていないチュンチア氏との相性が非常に重要なファクターだったのだろう。

キンツェムを語るときに、ヘスプ名調教師について必ず述べられ、馬に精通しているマジャール人について語られるように、チュンチア氏は三大始祖の一頭であるバイアリー・タークの出生地ともいわれるトルコの血をひいていることで、馬が合ったのかもしれない。

上記リンク先のインタビューの最後はこう書かれている。
Win Race:「厩務員たちは最初あまりデインドリームを引き受けようとしなかったってのは本当なの?」
チュンチア氏:「本当よ。デインドリームは小さくて、まだ彼女の能力をあまり見せてなかったの。でも彼女はいいハートを持ってたし、とっても愛らしくて、物静かだった。そこが気に入ったわ。それからは私が毎日騎乗することになったの。そういえば馬房で一緒に一夜を明かしたこともあるの。彼女が初めてミラノに遠征したときね。私は始終彼女に話しかけるのよ。そしてこういうの”あなたは本当に素晴らしい馬よ”って。世界中のお金の全てを積まれたって、この仕事を他の誰かに譲りたくないわ。私の未来はデインドリームと共にあるのよ。」

デインドリームとチュンチア厩務員が将来、離れ離れになる際には、関係者はどうかこの一厩務員の思いを頭に入れておいてください。

*追記)ドイツ競馬に詳しい芝さんが、デインドリームのバイオグラフィーをまとめています。必読
http://blog.shibashuji.com/article/48390615.html
http://www.youtube.com/watch?v=mQzcnuNMmio ここでは厩務員はシンチアという発音に近いですね。彼女がデインドリームに与えてるものは世話と愛と答えてます。あとカメラが好きだ、と。