※この記事は頭から最後まで大喜利になります。
ただし内容は自分が認知する限りほぼ「真実」です。

以前4月1日について苦言を呈した記事を書いたことがあるので、本当はあまり誉められたもんではない…のはわかりますが、どうしても話したいのでこの様な形にしました。

苦手な方はご注意ください。









シドマイヤーズ シヴィライゼーション」というゲームを知っているだろうか?

文明の始まりから都市・軍隊を建設していき戦争・経済・文化・宗教を通じて最終的な世界の勝者を目指す戦略SLGだ。
コーエーの「信長の野望」を更に広範化させたものといえばわかりやすいかもしれない。

現在、PCだけでなくswitch・PSでナンバリングの6が発売されている。
ちょくちょくセールをやっているので、「なんか興味あるな…」という人もいるかもしれない。

断言したい。
このゲームを軽い気持ちで遊んではぜったいにいけない

つまらない、なんて生ぬるい理由じゃない。このゲームに手を染め少しでもハマってしまったら最後、色々なものを失う羽目になる​からだ。


既に100時間以上このゲームに費やした管理人から、このゲームの「他のゲームとはまったく違う」凶悪性を語っていきたいと思う。

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他の戦略SLGと大きく異なる点は大まかに3つ。
  • 「時代」の変遷を描いている 
  • 「勝ち筋」「負け筋」がいくつもある  
  • プレイするごとに環境が変わる 

まず初めに「時代」の変遷について。
繰り返す様だがこのゲームは「文明」の曙、栄枯盛衰を描いている。
そのため、特殊な設定を施さない限りは​古代から始まり未来へと続く「時代」の移り変わり​を目の当たりにすることになる。


軍隊に絞って説明しよう。
始まりとなる太古においては、腰ミノに棍棒を持った戦士・石をぶん投げて攻撃する投石兵くらいしかいない。
しかし、文明が狩猟や鉄鉱を学んでいけば弓兵・槍兵が生まれ、牧畜を通じて馬の有効性を知ればそれを戦いに活かした騎乗兵が姿を表す。

それぞれの兵種は実戦と運用、技術改善を通じて更に発展していく。
古代・中世には弩兵・騎士が大地を闊歩し、堅牢な城壁を打ち砕くためのカタパルトも生まれる。
更に火薬の原材料となる硝石が手に入ればとうとう「銃」が戦場の主役になる。

時代が産業・近代に移れば更に燃料として扱いやすい石油も精油され、馬は鉄の戦車・飛行機へと姿を変える。
そして最終的には、禁断の核兵器へと……。

このように、「時代」の変化は、​文明に直接大きな利益・変革をもたらす​。
文明にとって必要なものは当然軍隊だけでなく、国民を生かすための食糧、兵士や施設を生み出すための生産力、技術・政治を促進する科学力・文化力など様々だ。

そして、こうした「進化」は「どこに都市を築くか」「何を生産するか」で如実に変わってくる。
周りがまだ硝石の奪い合いを演じているときに宇宙ロケットの生産に取り組んだり、政治制度は共産主義までたどり着いているのに武力は剣や弓が主力…という文明も十分に存在しうる(存続しうるかは別)。
全てはプレイヤーの手腕に問われているのだ。

次に「勝ち筋」「負け筋」について。
率直に言うと、このゲームでは「征服」をしなければならない、なんてことはない。 
具体的に言えば勝利条件となる「世界の覇者」とは、必ずしも武力による征服を条件に加えていない。
  • 科学力を極めて太陽系外に人類を送り込む
  • 名画や遺産をかき集め、世界中から観光客を呼び寄せる
  • 宗教を創始し、地上すべての文明を一つの教えで纏め上げる

などなど様々。世界に散らばる文明の内、如何に早く勝利条件の内一つを満たすかが勝負となる。

全員が己に適合した勝利条件に向かって邁進する…という関係上、このゲームでは「​勝ち筋」「​負け筋」の数が尋常じゃない。

  • 早々に対抗できないほどの武力文明に対して、多方面に媚を売って同盟を組み、​連合戦争を仕掛ける​ 
  • 宗教創始の為に神殿などの信仰設備に現を抜かしていると、​他宗教派の国にキレられ物理で殴られる​ 
  • 友好国に文化勝利されそうなので、​容赦なく宣戦布告し核を撃つ​ 
  • 近くの好戦的な文明を滅ぼし、一安心しているところに​友好だったはずの国にスパイで国内をボロボロにされる​  ​  

もう単なるCPUとの争いでこれである。
これが​対人戦​となってしまったら、どんな神算鬼謀が飛び交う心理戦​が展開されるか分からない。断金の交わりでさえも不倶戴天の仇敵にジョブチェンジ 


不幸…いや幸いにも、switch版ではオンライン対戦が実装されていない(PC版にはある)。
そこのところは歴戦のファンから批判されているのだが、もしそんなもんあったら大勢の人生を文字通り終了させているはずなのである意味英断といえる。

そして更に恐ろしいことに、​プレイする世界の環境はプレイごとに変わりゆく​。

例えば同じ「パンゲア」マップを選択しても、どこにどんな地形・資源・世界遺産があるかはプレイごとに変わってくるし、相手となる文明も変わってくるし、近くにどんな都市国家があるかも分からない。


文明ごとに得意・苦手分野は変わってくるし、彼我の能力によって目指すべき方針は幾らでも変わってくる。
NPCである都市国家でさえ「どれだけの影響力を持つのか」「誰が宗主国になるのか」「攻めるべきか否か」によって世界での立ち位置はいくらでも変わってくる。

これら様々な要素が絡み合うことにより、もはや異次元クラスの中毒性​を産んでいるのがこの「シヴィライゼーション」だ。

テンポよく開拓されていく技術・思想に刻一刻と変わっていく世界情勢の前に、「後1ターンだけ……」を無限に繰り返すのは序の口。
本シリーズを紹介するにあたり「civを遊んでいると朝になる」というフレーズが度々出てくるが決して誇張ではない
本場アメリカでは「civ中毒者の社会復帰を支援するための団体」があるという。
プレイした人間から言わしめれば決して笑えない話である。


そんな悪魔的な本作だが、歴戦のcivファンからは主にUI・パフォーマンスの面でswitch版はあまりいい評価は受けていない。
実際、プレイ中にエラー落ちしたのは割と良くある。(この手のシミュはどうしても重くなってしまうことは補足)
だけど、そんなことはどうでもいいんだ。重要なことじゃない。 

一度堕ちてしまえば、​最早無限大の誘惑を放つ魔作​ともいうべきcivilization。
興味が持っている人は、悪いことは言えない、回れ右した方が良い。そして他のゲームに行った方が身のためだ。

もうこのゲームにハマってしまった人は…
もう助からないゾ☆