1月5日の雑記で予定していた
ブラッドボーンの記事を書いて
行きたいと思います。

基本的にはプレイ日記の一環ですが
やや趣向を変えて、「ヤーナムに
堕ちたある狩人が遺した手記」と
いう形式で書いて行きます。
迷い込んだヤーナムで彼が何を見て
何を思い、どう変わっていくのかを
描いていきたいと思います。

なお、記事の性質上、どうしても
攻略上のネタバレ要素が入る事、
展開にある程度の脚色や刺激の強い
表現が含まれる事は御承知下さい。

では、どうぞ!

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「何があっても…
悪い夢の様なものさね…」

その一言から、俺の悪夢は始まった。
山奥に閉ざされた古都ヤーナム。
そこで伝統的に行われる血の医療、
その影に隠れる獣の病。
ヒトとしての性を失った羅患者を
狩り続ける獣狩り、その果てに見える
神秘と人の悪意。

この手記は、俺がヤーナムでの狩り
の最中、経験した事、学んだ知識…
諸々を書き留めておくものだ。
個人的な備忘録と言えばそれまでだが
いつか俺と同じ悪夢に堕ちる者が
現れた際、これが助けになれば
なお良いだろう。
最も、この悪夢に陥った奴にとって
"助け"など何の意味があるかは
わからんが………


1.
気がつくと一人、診療所の中に
取り残されていた。
近くに人気はない。既に夕刻に差し
掛かっているとは言え、部屋の中は
余りに暗く、そして荒れている。

…血の医療の副作用か。何やら寝て
いる間に奇妙な夢ー悪夢を見ていた
様だ。酒に溺れた後の様に、頭が痛む。
ここから出なくては。理由もなくそう
思い、俺はベッドから立ち上がった。
辺りに灯りになりそうなものはないか、
見回すと奇妙な走り書きを見つける。
「『青ざめた血』を求めよ

意味は分からない。分からんが、これが
俺自身が書いた筆跡であることは確かな
ようだ。何故書いたか、何の意味がある
のか分からんが、どういうことだ…

結局頼りになりそうなものは見つからず、
俺は部屋を後にした。夕陽の光を除けば
診療所内は完全な暗闇だ。足元も覚束ない
まま、階段を降りていく。すると、

圧倒的な何かが襲ってきた、そう気づいた
時には既に遅かった。
"そいつ"の鋭利な爪は馬鹿げた力でして、
俺の胴体をズタズタに引きちぎり、
腕やら脚やら何やらをすっ飛ばした。
痛覚を感じる、その前に俺の目は
血に飢えた獣の眼を捉えていた。

俺は、死んだ。

こう書いている自分をして、呆れるほど
あっけない結末だ。一方的な殺戮の後、
死の安息に沈むー時、耳障りな声が響いた。
「何があっても…悪い夢の様なものさね…」 

2.
死んだ、はずだった。
気がつくと俺はどことも知れぬ、
不気味な館の前に倒れていた。明らかに
先刻の診療所ではない、現実とも幻想とも
付き難い空間。死後の世界かと思い、
無意識に爪で頬を掻いてみると、確かな
痛覚が響く。
あれは現実か…それとも夢だったのか?
やはり辺りに人気はなく、あるものと
言えば精巧に作られた人形と、髑髏の面
をした小人くらいだ。

後者とは、何処かで襲われた気がするが…
少なくとも今は敵意はなく、むしろ徐に
武器を授けてくれるなど、協力的な様だ。
俺は少し考えた後、
ノコギリ鉈獣狩りの短銃を受け取る。
どちらも外では見かけない、特異な構造
をもった武器の様だ。慣れるには少し
時間がかかりそうだ。

その後、奴らに導かれる様に墓石
辿り着く。
先刻の死ーあれは現実なのか夢なのか?
それを考えながら、その現場となった
診療所を思い出すと、俺の意識は再び
途切れた

3.
目を開けると、俺は診療所にいた。
時刻はまだ夕刻の様だ。部屋の中の鬱蒼
とした空気と暗がりは変わらず、さっき
と何も変わらない様に思える。

いや、意識を取り戻した俺の側に、先刻
はなかった灯りがあった。
どうやらこれが、ヤーナムとあの"空間"を
繋ぐカギとなるようだ。

先程、俺があの獣に襲われた場所はこの
隣の様だ。ボンヤリとした意識を改め、
神経を最大まで尖らせつつ再びあの部屋
に足を踏み入れる。
すると、先程の奇襲はなく、あの獣は
部屋の中央に佇んでいた。

どうやら一心不乱に血を啜っている様だ。
あの"血"は、俺が死の瞬間に吹き出した
ものではないのか?疑念が吹き上がり
つつも、俺は奴への報復に移る。

息を潜めつつ、一歩一歩距離を詰める。
奴との距離は5…4…3mまで詰める事に
成功。まだ此方の存在に勘付いてない。
そして、一気に俺は動いた。漸く他者の
存在に気づいた獣の、頭・胴・脚、
目辺り次第に俺は手にしたノコギリ鉈を
振り下ろした。一撃ずつに奴の体から
血が吹き出し、俺の体に飛び散る。

数撃で、奴は動かなくなった。襲う者と
襲われる者は逆転した。俺は先程奪われた
自分の"血"ごと奴の"血"を奪いとった。

この時はまだ知らなかったが、ヤーナム
において"血"というものは特別な意味を
もつものらしい。そして、狩人は狩りと
いう名目で獣からそれを巻き上げ、例え
殺され奪われても再び奪い返す。
この手負いの獣は、図らずもその真理を
俺に教えていたのだ。

その後俺は診療所内を一通り探索した。
既に内部は荒れ放題で死体も転がる有様
だが、俺はその中から血の医療に用いら
れる輸血液を拝借した。
素人には血生臭いその一品も、俺にとっ
ては貴重な癒しになるだろう。

そして俺は、遂にヤーナムの街中に
足を踏み入れる。
俺の悪夢はここから始まったのだ。


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いかがでしたか?
OPからヨセフカ診療所の一幕を
プロローグという形で書いてみました。

「ネット上に自分の創作(二次創作と
はいえ)を掲載する」のは多分始めて
の経験なので、至らない分も多い
ですが、少しずつ改善できればと。

次回は、ヤーナム市街で聖職者の獣
までを書いていこうかと思います。