豊橋の小間歯科医院のブログ

愛知県豊橋市で開業する小間歯科医院(http://komadc.jp/)のブログです。 歯科医師ならではの歯にまつわるお話などを記せたらと思います。

新型コロナ感染症(COVID-19)の原因となるウイルス(SARS-Cov-2)は、

上気道や肺に初期感染することがわかっていましたが、唾液腺や口腔粘膜の細胞にも同様に感染することが証明されました。だから味覚がなくなるのです。ウイルスが細胞に侵入するために必要となる宿主の細胞側のタンパク質であるACE2受容体とタンパク分解酵素であるTMPRSS2を発現させるRNAが唾液腺の細胞や虫歯に接している粘膜の細胞において検出されたということです。

5月1日の朝日新聞にも「基本は歯みがき、舌のケア」と題して以下の記載がありました。口の中が汚れることにより細菌が繁殖しやすくなり、さらに、その細菌の作用によってウイルスが侵入しやすい状態になる。

口腔内をきれいにすることが、ウイルス感染防止への砦ということになりそうです。


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やっと論文が出てきました。

お口の粘膜や唾液腺の細胞に新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)が感染することで新型コロナ感性症(COVID-2)が発症すると325日に米国の国立衛生研究所が発表しました。上気道や肺からだけではなく口からも感染することがわかりました。口も感染への最前線だということです。

昨年5月13日の神奈川県歯科医師会のオーラルヘルスオンラインに「口の中のケアが、新型コロナウイルス感染を防ぐ」という記事が掲載されています。

大阪府の吉村洋文知事が1月19日にツイートした素朴な疑問「何故、利用者がマスクのできない府下5.500もの歯科医院でクラスターが発生しないのか」に対する回答は、今回の米国からの論文を待たずして、半年以上前に地方の歯科医師会が発信していたのです。


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新型コロナウイルスは、100年前の「スペイン風邪(インフルエンザ)」が参考になります。

1次世界大戦と重なったスペイン風邪が世界に広がった理由。戦争中の衛生状態や栄養状態の悪さに加えて、兵士たちは虫歯に悩まされていました。当時はまだ、歯周病の概念が一般的ではありませんが、歯周病の進行も推測されます。ウイルスの生存場所である口腔の衛生状態は相当悪かったはずです。

サイトカインストームという言葉をご存じですか。免疫系の暴発です。もともと歯周病があるとサイトカインストームにつながるTNF-αが放出されているので、よりサイトカインストームになりやすいといわれています。

皆様の口腔の健康を特にメンテナンスによって維持することが、歯科からの新型コロナウイルス感染予防であると捉えて尽力する所存です。

参考文献:藤原 辰史『パンデミックを生きる指針 ―歴史研究のアプローチ』

IMG_4460 (1)2020 08 02大池と雲


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