(J1 2ndステージ 第15節 2004/11/28 13:00 解説:木村和司)
チャンピオンシップに向けた準備段階に入っているマリノスですが、あまり状態は思わしくありません。出場できないのは久保とアンとユの3人と怪我人自体は少なくなったのですが、全体的に怪我明けでようやく試合に出られるようになった選手が多いです。岡田監督には各選手のコンディションを見極めながらベストを模索する作業が待っています。そしてこの試合がCSのメンバー選考に利用されるはずです。先発は榎本達、那須、松田、中澤、ドゥトラ、中西、遠藤、田中、奥、清水、坂田の3-5-2。ヴェルディは高木、ウベダ、富澤、米山、相馬、小林慶、山田、玉乃、小林大、飯尾となっています。平野、桜井、森本、三浦などは怪我なのかベンチにも入っていませんでした。
出足こそはマリノスが結構積極的な姿勢を見せているなと思ったのですが、ゴール前までは行ったとしてもシュートは打てず、次第にヴェルディの華麗なパス回しが主導権を握るようになりました。20分以降はまたマリノスがボールを持つ展開となりましたが、やはりシュートは打てません。どちらも守りが堅いです。ようやくシュートらしいシュートがあったのは前半32分。ヴェルディがボールを繋いで左から上げたクロスをファーで合わせたものでした。また36分には米山のロングシュートがクロスバーを直撃。前半の半ば以降はヴェルディのパスワークが目立っていました。マリノスは43分にあった坂田のシュート1本しかありませんでした。しかも44分に遠藤が足を痛めて上野と交代するハプニングまで発生。
後半の立ち上がりは前半同様マリノスが押し込む形で始まりましたが、10分すぎからはまたしてもヴェルディの攻勢となっていました。11分にはサイドチェンジに近い左からの大きなクロスを飯尾がダイレクトで合わせますが枠外。直後には山田が右に攻め入り、後ろに戻してミドルを放つもGKキャッチ。岡田監督は17分に河合を入れて中西を下げてきました。那須が1つ前に上がります。対するアルディレス監督は玉乃アウトで廣山インとします。この間もヴェルディペース。25分くらいにマリノスは何度かセットプレーの機会を得ますがビッグチャンスとはなりません。変化が起こったのは後半36分。ウベダが2枚目の警告を受けて退場してしまいます。どちらも対田中で受けたイエローでした。1人少なくなってからヴェルディは攻め込まれるようになってしまいましたが、マリノスはヴェルディを攻めきれずにスコアレスドローとなりました。
まずヴェルディについてですが、実は今年見るのはこれでようやく2試合目です。話には聞いていたのですが、ヴェルディのパスはよく繋がりますネ。来年からはもう少したくさん見ようと思います。そしてマリノス。岡田監督には色々と収穫のあった試合なのかもしれませんが、素人目で見ればチャンピオンシップは厳しい戦いになりそうな予感がしました。そもそもチャンピオンシップは1stステージ優勝クラブと2ndステージ優勝クラブが対戦するわけですが、現実的には2ndステージ6位のクラブと2ndステージ優勝クラブが戦うことを意味します。怪我人とか関係無しに最初から1stステージ覇者は不利なんですよネ。上昇気流にも乗ってませんし。ただし岡田監督はこのままでは終わらないはずですから、チャンピオンシップをどう戦っていくのかに注目したいと思います。