ファミリーヒストリー「南果歩~波乱の南一族・1300年の絆~」 50分
12月24日(月) 22:00
★4
内容
女優・南果歩の先祖を辿る回。
唐の時代、712年に河南省汝南県老金村に産まれた金大鐘(金忠)は科挙に合格し玄宗皇帝に使える。754年唐から日本に渡るが難破し、朝鮮の丑山に漂着する。金忠は新羅の景德王に使え、汝南から1字取って南という姓を賜り、南一族の初代・南敏となる。1592年に文禄の役の戦乱を逃れ、12代目の南継曹がヒョンドンに移り住んだ。
祖父・南雲洛(ウンラク)は1910年(明治43年)の日韓併合の3年後の1913年(大正2年)に釜山の北150kmの慶尚北道青松郡県東面(チョンソン郡ヒョンドン)に産まれた。南一族はかつての両班で、ウンラクは父から儒教を学ぶ。長じて大邱で剣道の武道具を作る仕事に就く。1937年(昭和12年)ウンラクは日本の武道具屋にスカウトされ和歌山に渡る。後に京都へ移住し、そこで終戦を迎える。GHQにより剣道などの武道が禁止され、職を失う。ウンラクは帰郷を決意するが、船荷を紛失して帰国に失敗する。尼崎に移住し、クズ鉄屋を始める。ウンラクの妻がガンに倒れ、娘の直江が兄弟の世話をする。直江は建設業を営む男性と結婚するが、離婚して喫茶店を開き、果歩を含む5人の娘を育てる。ウンラクは68歳で胃がんで亡くなり、韓国に妻と埋葬される。墓碑には異国で支え合った妻への想いを述べた漢詩と故郷を留守にした先祖へのお詫びが書いてあった。
感想
梅ちゃん先生の母親役の南果歩だったので見てみた。余貴美子の回と似ていて、中国や台湾、韓国では儒教の影響で祖先崇拝と氏族社会があり、族譜によって1300年近くまで遡れるのが印象的だった。
南果歩の祖父のウンラクは、儒教を学び武道具製作の技術を身につけるも、終戦で失職し、クズ鉄屋に転落してしまう。しかし、仮に帰国してても朝鮮戦争の動乱が待ち構えてるわけで、かなり難しい運命の選択だったように思う。武道具製作ではなく、旋盤で金属加工など別の技術を身につけていれば、また運命も違ったかもしれない。
当時は大日本帝国下で同じ国だったとはいえ、異国への移住はリスクが高く、政治情勢によって個人は翻弄される。特に戦争は多大な影響を与えることを痛感する。ウンラクの墓碑から最後まで日本に溶け込めなかった心情が伺われた。
ウンラクの娘の直江のなんとも言えない表情
12月24日(月) 22:00
★4
内容
女優・南果歩の先祖を辿る回。
唐の時代、712年に河南省汝南県老金村に産まれた金大鐘(金忠)は科挙に合格し玄宗皇帝に使える。754年唐から日本に渡るが難破し、朝鮮の丑山に漂着する。金忠は新羅の景德王に使え、汝南から1字取って南という姓を賜り、南一族の初代・南敏となる。1592年に文禄の役の戦乱を逃れ、12代目の南継曹がヒョンドンに移り住んだ。
祖父・南雲洛(ウンラク)は1910年(明治43年)の日韓併合の3年後の1913年(大正2年)に釜山の北150kmの慶尚北道青松郡県東面(チョンソン郡ヒョンドン)に産まれた。南一族はかつての両班で、ウンラクは父から儒教を学ぶ。長じて大邱で剣道の武道具を作る仕事に就く。1937年(昭和12年)ウンラクは日本の武道具屋にスカウトされ和歌山に渡る。後に京都へ移住し、そこで終戦を迎える。GHQにより剣道などの武道が禁止され、職を失う。ウンラクは帰郷を決意するが、船荷を紛失して帰国に失敗する。尼崎に移住し、クズ鉄屋を始める。ウンラクの妻がガンに倒れ、娘の直江が兄弟の世話をする。直江は建設業を営む男性と結婚するが、離婚して喫茶店を開き、果歩を含む5人の娘を育てる。ウンラクは68歳で胃がんで亡くなり、韓国に妻と埋葬される。墓碑には異国で支え合った妻への想いを述べた漢詩と故郷を留守にした先祖へのお詫びが書いてあった。
感想
梅ちゃん先生の母親役の南果歩だったので見てみた。余貴美子の回と似ていて、中国や台湾、韓国では儒教の影響で祖先崇拝と氏族社会があり、族譜によって1300年近くまで遡れるのが印象的だった。
南果歩の祖父のウンラクは、儒教を学び武道具製作の技術を身につけるも、終戦で失職し、クズ鉄屋に転落してしまう。しかし、仮に帰国してても朝鮮戦争の動乱が待ち構えてるわけで、かなり難しい運命の選択だったように思う。武道具製作ではなく、旋盤で金属加工など別の技術を身につけていれば、また運命も違ったかもしれない。
当時は大日本帝国下で同じ国だったとはいえ、異国への移住はリスクが高く、政治情勢によって個人は翻弄される。特に戦争は多大な影響を与えることを痛感する。ウンラクの墓碑から最後まで日本に溶け込めなかった心情が伺われた。
ウンラクの娘の直江のなんとも言えない表情
コメント
コメント一覧 (1)
あしからずご了承ください。 m(_ _)m