美の巨人たち 逸見東洋『風神雷神図堆朱盆』 30分
2013/12/28(土) 22:58~23:28
★4
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内容
逸見東洋の『風神雷神図堆朱盆』を紹介する。
逸見東洋は1846年、岡山に産まれ、刀工から、木彫を経て、堆朱にたどり着く。
堆朱は漆を塗り重ねて彫刻を施す。厚さを3mmにするのに、漆を薄く塗って乾燥させるのを100回ほど繰り返して、200日ほどかかる。乾燥した漆は非常に固く、彫刻をするのに微妙な力加減を調節するのが難しい。
『風神雷神図堆朱盆』は明治44年の作で、横30cm・縦24cm・厚さ3cm、菱丸形の香盆。中央には風神雷神、縁には麒麟、鳳凰、龍、亀の聖獣が彫られている。塗りに2年、彫刻に4年かかった。刀工だったので、彫刻刀は自作した。明治天皇の行幸のために作ったが、選定に間に合わなかった。

感想
明治時代の工芸品は面白い。真葛焼や安藤緑山の象牙細工の回もよかった。
彫刻刀、道具まで自作するのが名人かと感服した。

風神と雷神
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風神
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雷神
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鳳凰
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裏側
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漆の塗り重ね
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奉納大太刀 珠追双龍
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堆漆麟鳳亀龍香合
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明治の工芸品
七宝 並河靖之 「蝶図瓢形花瓶」
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真葛焼 宮川香山 「渡蟹水盤」
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江戸の工芸品
金工 正阿弥勝義 「群鶏図香炉」
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自在置物 高瀬好山 「鯉」
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Itsumi Toyo, Wind and Thunder Gods Lacquerware Tray