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 2016年夏、鎌倉の由比ガ浜海岸がアジア初、ブルーフラッグを取得したというニュースを知っていましたか?ブルーフラッグ取得に向けた活動を始めて5年。ようやく取得に至ったわけですが、聞き慣れないこの横文字は、未だ市民の方に認知されていない状況です。

ブルーフラッグとは。

FEEが実施している海岸の国際的な環境認証制度。FEEとは、世界68の国と地域に加盟組織のある世界最大規模の環境NGOであり、安全・衛生・清潔・美観・環境保全などの一定基準をクリアした海岸は、FEEから認証を与えられ、その証明であるブルーフラッグをビーチに掲げる事ができます。1985年にフランスを発祥として生まれ、その高いステータスと来訪客の誘因力により、現在世界48の国と地域、約4000カ所で認証されています。

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日本の海岸での認証事例は今までありませんでした。そして、アジアでも。しかし、このブルーフラッグを日本で、そして湘南で掲げようと立ち上がった男がいます。それが"湘南ビジョン研究所"理事長の片山さん(現在は副理事)湘南で生まれ育ち、学生時代からサーフィンに熱中し、全日本サーフィン選手権で4位に入賞した事もある根っからの海好き・湘南好き。大好きな湘南の海を、そして地域をより良くしていきたいという想いで、湘南ビジョン研究所を立ち上げ、ブルーフラッグを目標に掲げたわけです。
※片山さんの詳細は、こちらから。

湘南ビジョン研究所
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多様性を受け入れる、鎌倉という街。


湘南の海と言っても、沢山のビーチがあります。片山さんは、このブルーフラッグの活動に賛同頂ける海岸を探しに、湘南一帯のビーチに廻ります。しかし、日本国内で実例のない取り組みを受け入れてくれる賛同者になかなか出会えません。国際基準をクリアする為に必要な項目は30以上あるわけですが、「沖縄や奄美大島など、きれいなビーチでやるならまだしも、ゴミや環境の問題が山積みの湘南地域でやるものじゃない」と一蹴され苦戦している中、由比ガ浜茶亭組合の組合長、増田さんに出会います。由比ガ浜海岸の取りまとめを行っている増田さんは、片山さんのパッションに心動かされ二つ返事で受け入れたそうです。 

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片山さんと増田さん。

ブルーフラッグがもたらすものとは。

片山さんいわく
「海岸のごみ問題をはじめ、湘南の海をよくしたいとはみんな思っています。でも、何が本当の課題なのかは分かっていないから抽象的なスローガンになってしまい前に進めないのが現状でしたが、ブルーフラッグは客観的かつ具体的に海の課題をあぶりだせるから、みんなが納得してその課題に取り組める様になります。」とのこと。 
初めは、「ブルーフラッグは取れなくても良い」という考えでもあったそうです。何故なら、ブルーフラッグを目標に掲げる事で、30以上の基準をクリアする為に、海岸の課題をあぶりだす事自体が環境改善に向けての大きな前進であると捉えていたから。課題をクリアするために地域の方が動き、地域の方で解決出来ない事に対して政治家が動き、行政が動くことで予算がつく。 小さなうねりが、大きな波になるわけですね。

継続性。

由比ガ浜海岸は今年からビーチにブルーフラッグを掲げるわけですが、この認証は1回取ったら終わりではありません。毎年基準をクリアしていかなければ、翌年も掲げる事が出来ないんです。由比ガ浜海岸の海の家のトップに立つ由比ヶ浜茶亭組合が掲げたブルーフラッグを、海の家の人達全員で守っていかなければいけないわけです。 ともなれば、「自分の店が儲かればいい」といった考えではなく、環境、治安、様々な事に意識を向けていく必要が今まで以上に強くなります。もちろん、海の家の人達は地域や環境のために、今までも地道に努力を続けてきました。(私も去年、海の家で働いたので実感してます)しかし、明確な指標があればその意識はさらに強くなるのではないかと思います。

環境教育の推進。

認証には、利用者への環境教育やゴミ箱・トイレの設置、バリアフリー化などの基準をクリアする必要があった為、これらの改善へと繋がっているだけでなく、認証後も、定期的な水質測定、や教育活動、安全面の報告が義務づけられている為、地域の学校へ出向き、環境教育の場を設ける活動へと繋がっています。親子で環境について深く考える機会が増えていくのはとても良い事ですね。

OTODAMA SEA STUDIO でのトークショー

先日、由比ガ浜海岸の海の家、OTODAMA SEA STUDIOで、このビーチフラッグをテーマとしたトークショーを開催しました。今までのOTODAMAさんは、地域の人達からは嫌われもの。OTODAMAがある事で、ヤンチャな若者が沢山集まり、治安が悪くなるし騒音がひどくなると言ったレッテルを貼られていたわけです。実態はというと、音量制限を設け、ビーチクリーンを継続的に行い、健全な運営をしているのですが、地域住民の方との間には大きな溝があるのが現実。そんな中で、地域の方達の話に耳を傾ける場を作り、お互いの顔を見て意見交換をする事でより良い海の在り方を考える場として、昨年からトークイベントを開催する様になったわけです。

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1回きりのイベントでは、現状は変わらない。継続してこのような場を作っていこう。という想いがあった為、今年2回目の開催に至りました。そこで、ブルーフラッグについて片山さん、増田さんにお話頂くことに。

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 後半は「海の家の新しい在り方を考える」というテーマのもとディスカッション。今後OTODAMA SEA STUDIOでは、海の家を開放して市民の方に利用していただくという企画を考えています。そこで、登壇されたゲストの方が、各々「こんな使い方をしたい」という企画をプレゼンしたわけですが、「海の家を美容室にする」「のど自慢大会を開催する」などを提案した企画制作団体カメレオンの代表 宮部さんの案が採用!今後が楽しみです。

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同じく登壇頂いた、なみある?の森園さん、かまくら駅前蔵書室の鈴木さんも交えて記念撮影。


街の人も、海側の人も共通している「きれいな海が好き」という想い。お互いをつなぎ、一つになっていく為の指標となり得るブルーフラッグに期待せずにはいられません。皆さんも、由比ガ浜海岸に遊びにいく際は、ブルーフラッグを覗いてみてください。そして、地域、環境に優しい海岸利用をこころがけましょう! 

〜トークショー前後のイベントレポート〜

トークショーの前後には、地域の方に喜んでもらおうという主旨のもと、海の家の豪華景品があたる宝探しゲームを実施!OTODAMAからは、なんと毎日ライブをただで観れるフリーパスが景品に!その他、合計数十万円相当のお宝をカプレルに入れて土に埋まっているものを掘り起こすという斬新な企画!


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みなさん、「掘ってますかー!」のかけ声(笑)
 

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  (みんなが大好きタイ村お食事券1万円! )

ラストは、由比ガ浜の海の家スタッフを集めた、ミス由比ガ浜コンテスト!

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グランプリは、OTODAMA SEA STUDIOのアルバイトさんに決定!

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 (ミス由比ガ浜の舞台裏)

夏の女神に会いに、海の家に足を運びましょう。

〜おわりに〜

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鎌倉のフォトグラファー高橋創平君の写真

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鎌倉ローカル安藤さんのサーフブランドHYDROのボード

両者の展示が、素敵な空間を演出してました。
素晴らしい機会を提供して下さり、沢山の協賛獲得に動いて下さったOTODAMA SEA STUDIOの店長水島さん、今年も協力頂いた由比ガ浜茶亭組合の増田さん、登壇頂いた皆様、展示の協力をして下さった創平君、安藤さん、本当にありがとうございました!

来年も楽しみです!