2010年11月27日

屋久島宮之浦岳

早苗さま。

自宅リフォーム中で
キッチン、トイレ、お風呂が使えない不自由な生活をしています。
でもなんとかなるものです。

庭にテントを張り、簡易トイレとキャンプ道具があれば
暮らせます。
車で寝ても快適です。
コインランドリーも近くにあるし。

というわけで、一昨年から始めた山登りで
どんな状況になろうとも、生きていけるサバイバル技術が身につきました。
お皿は庭の水まき水栓で洗っていて
川の方が便利かも、な〜んて思ったりします。

混乱状態の自宅を離れて、屋久島に行ってきました。
今までは基本が車中泊利用の日帰り登山で、泊まりは営業山小屋の経験しかなく
無人小屋(=避難小屋)に泊まる山行は初めてです。

そのため、寝袋や食料、調理器具などの荷物が多く
ザックも大きく、重くなりました。
で、一日目は慣れないザックの大きさと重さに、ありとあらゆる人に追い越されるという
涙と汗の屈辱登山でした。

1ヶ月に35日雨が降るという屋久島で、奇跡のような快晴の中
「もう帰りたい・こなきゃよかった・しんどい」しか言わないわたしを
サポートしてくれた夫には感謝です。
写真も撮りたかったです。でも余裕がありませんでした。
一歩一歩前に進むのがやっとでした。
わたしって徳川家康みたい、と思った頃から少し余裕が。

晴れ渡った屋久島のあの山にもこの山にも立ち寄りたかった。
ただ今回は、わたしに体力がなかったので、とても残念です。
いつかまた挑戦したいです。

日の出とともに登り始めて7時間後、とうとう宮之浦岳山頂に着きました。
その頃にはコツも掴めて、いつものペースが戻ってきました。

出遅れたので、その日宿泊予定の新高塚小屋への到着も遅れました。
小屋の蚕棚は既に満杯。通路に寝袋を広げたり、詰めてもらったり
遅れた人もなんとかその夜の寝床を確保。

寝床確保に疲れ果て、夕飯は
港近くのお店で買った島野菜煮込みラーメンで大宴会、の予定が・・・
イトーヨーカ堂のおでんパックにサトウのゴハン2パックを混ぜた
おでんご飯という超手抜き山御飯でした。

暗くなった18時には、寝袋にホッカイロを仕込んで早々と寝ました。

皆が寝静まった20時半頃
ヘッドランプで夜の登山道を駆け抜けてきたフランス人親子二人が到着。
寝袋を広げる場所もないので、屋久島のガイドの方が手持ちのテントを小屋入り口に張って
貸してあげていました。
恐るべし連休の屋久島山小屋混雑状況。
60人は寝ていたような気がします。
最高80人泊まったこともあるそうです。

二日目は朝2時半頃から雨が降り始めました。
4時には出発準備を始める人が大半でした。
慣れない山道、それも雨。わたしたちは夜明けの6時半に出発しました。

縄文杉には下るだけ。あっというまに到着です。
確かに雨の登山は大変です。
でも屋久島は、雨の日に歩くのもいいかも、と思えました。
この緑。この苔。この水。この木々たち。

縄文杉とウィルソン株を経て、もののけ姫の森、白谷雲水峡へ。
もののけ姫の映画そのままの風景でした。
雨に煙る屋久島の森と水はすばらしかった。
次回はぜひ夏に来たい、と思いました。

予定通り、下山口16時発の港行きバスにも乗れました。

朋子



Posted by kononews at 15:26│Comments(0)TrackBack(0)

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