2006年04月28日

内観法ってどんなもの?

Part-1:私たちの心の癖

今年の118日のBlog『眼からウロコ,瞑想ってそういうものだったのか[2]―Part-2:深層心理学から見た瞑想の構造』――で催眠法のお話から唯識学に触れた後に,「もう一つ,吉本伊信という方が開発された「内観法」というものがありますが,これは顕在意識と潜在意識のパイプを正常に戻す力にとても優れています。これについても詳細をご紹介する機会を持ちたいと願っています。どうぞお楽しみに!」という約束をしました。今,そのお約束を果たしたいと思います。

私たちの心の動きには共通したものがあります。居心地の良さを維持するために,自分の都合の良い方向に顕在意識(普段自分と思っている意識)が情報処理をするのです。具体的に心の動き(傾向)を分析してみると次の3つのことをつねにやっているようです;

1.      他人に「してもらったこと」はけろっと忘れる。

2.      他人に「してあげたこと」は事実以上に膨らませて,決して忘れない。

3.      他人に「迷惑をかけたこと」については,多くの場合迷惑をかけたとも思わずに(少しそう思っても直ぐに忘れてしまう),逆に「迷惑をかけられたこと」はどんなに些細なことでも決して忘れない。

いかがですか?ご自分でも「その通りだ」と頷いておられるのではありませんか。

私たちはこの3つの「心癖」を持っています。ごく普通のことです。この心の癖は,極度のノイローゼから自分を守るという意味では良い機能かもしれませんが,一方では不幸せの根本的な原因でもあるのです。(これを科学的に理解するには,深層心理学で扱う,顕在意識と潜在意識の構造の知識が必要です。近いうちに別項でお話しするつもりです。)

そこでこの「心癖」の逆のことを実行してみるのです。顕在意識では,上に書いた悪い心癖のために,「してもらったこと」と「迷惑を掛けたこと」は殆ど忘れてしまっていますが,幸いなことに「潜在意識」は私たちが生まれてからのことは全て完全な形で記憶していてくれます。ただ,こうした自分にとって不都合なことは顕在意識の方が理性的に働いて「臭いものには蓋をしろ」で,思い出さないように潜在意識にしまい込んで蓋をしてしまっているだけなのです。これを潜在意識から引っ張り出すことは可能なのです。それを工夫して誰にでも容易にできるようにしたのが「内観法」なのです。

 Part-2につづきます。

 



Posted by konton_1937 at 10:07│Comments(2)瞑想 | 悟り
この記事へのコメント
5
何度もブログ拝見させていただいております。
とても待っていた記事でしたので、読ませていただいて感謝です。
内観法とは、そういうものだったのですね。
具体的な心の動きを分析した3つの事柄、とてもよくわかったような気が(しているだけなのか)します。
特に自分の親に対してその3つの事柄は非常によく当てはまるなぁと最近とても思います。
まだまだ自分の心の内側に子どもの部分があるのか思い残しがあるのか、なかなか直せない心癖です。
そんなことも分析しながら客観的に見られると、もっと幸せになれるのだろうなぁと、今日の記事を読ませていただいて考えました。また是非いろいろ教えてください。
Posted by tea at 2006年04月28日 22:24
teaさん,コメントありがとうございました。

内観の本質を早くも捉えていただけたようですね。嬉しい限りです。

今日Part-2を上梓しましたからぜひお読みください。ご理解いただいた3つの「心癖」を逆手にとって,「本当の自分」を発見する内観法を具体的にご紹介しました。

よろしく!

(P.S.)よろしかったらあなたとのコミュニケーションの方法を教えてください。
Posted by konton at 2006年04月29日 16:01