婚トレMAGAZINE

2009年10月

茂木健一郎「結婚できる『おおらかさ』とは?」

茂木健一郎脳科学者の茂木健一郎さんに、恋愛を脳科学の視点から解説した「脳は0.1秒で恋をする」について、恋愛・婚活テクニックを研究する「婚トレMAGAZINE」が話を伺いました。

※前編「空白が運命の出会いを生む」の続きです。

■結婚できる「おおらかさ」とは?
相手に出会えて恋愛に発展しても、恋愛を継続させるのは大変です。時間がたつにつれ、かならず相手のネガティブな感情や相手の欠点が目に付くようになります。そのようなネガティブなものにちゃんと向き合えるかどうかで、恋愛が続くか決まります。私は、「相手のよいところを見て恋に落ち、欠点を受け入れた時に愛に発展する」と思っています。

相手の欠点を受け入れるには、自分を変えなければできません。自分を変えるには、自分のネガティブな感情に向かいあうことが大切です。そもそも様々な感情は、生物の進化の中で必要だったからこそ存在しているものですので、ネガティブな感情も様々な使い道があります。例えば「後悔」は、自分を変えるために重要な感情です。自分の過去の選択を振り返って、今度は違う選択をしようと思うには、「後悔すること」が一番効きます。恋愛が上手い人は自分を変えるのが上手い人です。かたくなに今の自分を守る人は恋愛も下手で、後悔を通して自分を変えることは、恋愛の基本レッスンでしょう。

恋愛においてネガティブな感情はかならず生まれてくるものですが、それを乗り越えれば、より深い絆ができます。そのためには、忍耐が重要です。忍耐というのは知性の一部です。ある環境に自分を適用させていくためには、ある程度苦痛の時期を耐えなければいけない。それを意図的に行ない、やがて苦痛だったものを時には喜びに変えていく忍耐は、立派な知性です。

後悔と忍耐によって、自分を変えていくおおらかな心を持った人が、恋愛をはじめるだけでなく、恋愛を継続させて結婚できる人だと思います。


■茂木健一郎さんプロフィール
脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授、早稲田大学国際教養学部非常勤講師。1962年東京生まれ。著書に『脳を活かす勉強法』『脳を活かす仕事術』『脳を活かす生活術』『脳は0.1秒で恋をする』『あなたにもわかる相対性理論』(以上、PHP研究所)等がある。

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遠藤久美子「結婚したい究極の『大人』とは?」

aaaaaテレビや演劇、CMなどで多才な活動を続ける「エンクミ」こと遠藤久美子さんの結婚感について、恋愛・婚活テクニックを研究する「婚トレMAGAZINE」が話を伺いました。

私が結婚したいタイプは、わが道を行くと同時に、周囲に気を配れる人ですね。
例えばダウンタウンの浜田さんは昔から好きで、存在感があって明るいし、生命力があって国境を越えても生きていけそう。その一方で、子どものおもちゃをロケ先で買っていたり、実はすごくいいパパ。浜田さんの奥さんがおっしゃっていたそうなのですが、2人目の子どもが生まれたときに、みんなが2人目の方ばかり注目して長男が寂しそうな顔をしていた時があったそうなんです。その表情を見た浜田さんは「遊びにいこうぜ!」と言ってよく長男と一緒に遊んでくれたそうです。子どもと同じ目線ではしゃいでくれる男性って素敵ですね。

子どもだけでなく、友人や周囲に気を配れる人も素敵ですね。店員に「ありがとう」ってさりげなく言える人や、仕事で遅くなっても、イライラせずに同僚に気を配れる人。先頭でみんなをグイグイとひっぱるリーダー役だったとしても、チームの足をひっぱっていて本人も苦しんでいる人をしっかり見て声をかけられる人とか、大人で素敵だと思います。

■どんな場でも入っていける人か?
私が好きな、生命力がある人というのは、どんな世界にでも入って行ってその場を楽しめる人ですね。例えば海外に行っても醤油を持ち歩く方もいますが、私は、現地にいったら現地の味を楽しめる人が好きですね。それがまずかったら、「これまずいな~」とネタにして楽しめるような人。

ダウンタウンの浜田さん以外なら、漫画「ワンピース」の主人公のルフィーがイメージにぴったりですね。のびのびしていて、仲間のためにも戦うような人。普段はおだやかでも、友だちが殴られた瞬間殴りかかるような(笑)。

■相手の生活リズムを尊重する人か?
自分と相手がどれだけ自然にふるまえるかっていうのも重要ですね。私はひとり暮らしも長いし仕事もあるので、自分の時間の使い方ははっきりしています。なので、彼氏と生活リズムを無理にあわせるような関係にはなりたくないですね。彼も自分の時間を大切にしていて、お互いに生活リズムが重なる部分だけ一緒にいれれば十分です。

例えば、私は外に出るのが好きで、彼が家にいるのが好きだとしたら、海に行っても私は海に入って、彼は木陰で本を読んでいるとか、そんな風に自然に合わせられる部分だけ合わせられる関係が好きですね。相手の生活リズムを尊重してくれる人は大人だと思います。

■家族は多いほうがいい。
結婚したら子どもは3人以上欲しいですね。家族は多いほうが楽しいです。
私の兄弟は私を含めて5人で、姪っ子と甥っ子は合わせて8人います。多くの家族で楽しかったからこそ心からそう思います。多くの兄弟の中で育つと、学ぶことも多いですしね。私だけじゃなく、兄弟が怒られているのを見て、物事の良し悪しを学ぶ機会が多くなりました。また、上の子は、責任感をもって人の面倒をみることを学ぶし、下の子は、上手に人に頼ることを学びますね。

あと、前は結婚してから子どもを作って、と普通に思っていたのですが、結婚しても子どもができるとは限らない…。最近では、子どもができてから結婚することも理解できるような気がします。

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梅沢由香里「価値観がぶつかるのをためらわない」

7e09b83c女流棋聖3連覇中で、囲碁棋士としてトップレベルの実力を誇る梅沢由香里さんに、結婚生活について恋愛・婚活テクニックを研究する「婚トレMAGAZINE」が話を伺いました。

主人とは理屈ではなく強く惹かれて結婚したので、当初は色々合わないことも多かったですね。でもなんとか上手くやっていきたいので、勇気をだして「価値観が合わないと思う」と思いきって伝えたんです。すると主人は、向き合って気持ちを伝えてくれたことが嬉しかったみたいで、彼自身も「そうだよね」って言って、それからできるだけ互いに価値観をすり合わせていくようになりましたね。

例えば主人は、奥さんは働かず家にいてほしいタイプでしたが、私は囲碁の指導や普及活動で全国を飛び回っているという、真逆のタイプでした。最初は彼に合わそうと思って、できるだけ家にいたり、食事や家事も一生懸命していたんですが、だんだんとストレスがたまって腐った魚の目のようになってきて(笑)。見かねた彼が、「仕事すれば?」と言ってくれたり。

「黙っていてもわかってほしい」というのは、やっぱり上手くいきませんね(笑)。価値観は、その人にとっては当たり前すぎるので言わないとわからない。でも人は変わらないから、相手の価値観自体を否定するのではなく、「自分はこう感じている」と自分の気持ちだけを伝えるのがコツかもしれませんね。

そもそも彼と出会ったとき、彼は囲碁のことをまったく知らなくて、プロの世界があることももちろん知らなかった。それがいまでは私の囲碁界のなかでの役割も理解してくれて自由にさせてもらっています。

今は、週に半分は東京で働き、あと半分は主人がいる静岡で家事をしながらゆったりとした時間を過ごしています。とても幸せです。お互いにやりたいことがあるので、お互いに自由にさせています。私も束縛されるのが嫌いだから、彼も束縛しません。

家に帰ったら好きな人がいる。ふらっと一緒に遊びにいく人がいる。全然気をつかわなくていい。共有する思い出がちょっとずつ増えていく。結婚ていいもんですよ。

■梅沢由香里さんプロフィール
6歳から囲碁をはじめ、14歳に加藤正夫名誉王座に弟子入り、2007年には女流棋聖のタイトルを獲得し、以後3連覇中。NHK教育テレビ「梅沢由香里の碁」や、漫画「ヒカルの碁」の監修など、囲碁の普及活動を行っている。

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