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為替変動から独断と偏見で世界を読む。

世界はリセッションに向かっている

欧州はギリシャ債務問題で根本解決にむけた策が遅遅として打ち出されない間に、高債務国の国債を多量に引き受けている各国の銀行の危機が露呈しつつあり、金融危機に発展する可能性もあるだろう。

ドイツやイギリスなどが緊縮政策を強力に採用し、一方で南欧諸国に厳しい緊縮政策を強要している現状では、この先、欧州にはリセッションしか待ってはいないだろう。

新興国も、インフレを抑えるための、高金利策により、急速に景気が減速しつつあり、特に中国は景気減速と不動産バブルの破裂懸念が高まっている。

米国もリーマンショックからの傷がいまだ癒えていない状況で、ジャパナイゼーション(日本化)が懸念される状況となっている。

8月ころから急速にマネーはリスクオフの状況となり、株、商品、通貨から資金が避難先に向かっており、いまだ、その流れは続いている。

今の状況は2008年の状況を思い起こさせるが、当時はサブプライムの証券化商品が元凶であり、今回はソブリン債務だ。今後、どこかでショックと呼べるような、なにかが起きてもおかしくない。

大前研一氏は、欧州のソブリン債務危機、中国の不動産バブル危機、日本の国債債務危機、米国のドル危機の4つの地雷原の連鎖破綻を警告しているが、これほど、世界の一体化、グローバル化が進んでいる現在、あながち日本だけが対岸の火事として受け止める訳にはいかないだろう。

FOMC終了

FRBは27日 2日間の日程のFOMCを終了した。
終了後の声明とその後のバーナンキ議長の記者会見の概要は以下のようなものである。

最初の段落は、現状認識、2番目の段落が今回の合意決定事項、3番目が記者会見での記者への回答概要である。

〇景気は穏やかなペースで回復しているが、失業率は高い水準が続いており、住宅セクターが低迷して経済的 に弱い部分である。
〇インフレを示す指標は、FRBが考える水準に比べてやや低い。
〇最近の商品価格の上昇が物価を幾分引き上げているが、長期の物価見通しは引き続き安定している。
〇インフレの加速は一時的なものとなる可能性が高い。


〇6000億ドルの国債購入計画は予定通り6月で終了する。
〇FF金利の誘導目標については、現行の0〜0.25%のレンジにとどめる。
〇09年3月以来からの「長期にわたり異例の低水準で維持する方針を堅持」
〇量的緩和第1弾で購入したMBS証券の償還金については再投資を継続。


〇QE2終了が金融市場に大きな影響を与える可能性は低い。
〇QE後の金融政策運営について、「引き締め過程の開始までどのくらいの時間がかかるか確かなことはわからない。」
〇量的緩和で膨らんだFRBのバランスシートを縮小することの是非については、「保有有価証券の規模はほぼ一定に保てる」
〇「適切な時期に金融を引き締める道具があると確信している」


以上から、FRBが現在の米国の経済状況をどう捉え、金融政策をどう運営しようとしているのか、よく理解できる内容となっている。
つまり、量的金融緩和QE2は6月で終了するが、引き続き長期に金融緩和状態を続ける意思を明確にしたということである。
  
  

貿易黒字減少で円安

財務省が20日発表した3月の貿易統計速報によると、前年前月比で輸出額が2.2%減少し5兆8660億円となり、輸入額が11.9%増の5兆6695億円となって、差引で貿易黒字が1995億円となった。

エコノミストの予想よりかなり黒字額が減少していたため、円安が進んだとされている。

輸入額については、最近の原油高を反映したとともに、地震により企業が資材調達のために、輸入を増やしている現状が見てとれる。
また、輸出額については、震災後の部品調達の滞りや電力不足を背景に、生産活動が落ち込んでいる製造業の輸出減少を反映したようだ。

こうした現状は4月以降しばらく続くと見られ、4−6月期の経常収支やGDPにも影響してくるものと思われる

ポルトガルのその後

ポルトガルんの10年物国債利回りが15日、ユーロ導入後の最高値を更新して、9.26%となった。

今月初めに政府はEUとIMFに対して金融支援を要請し800億ユーロ(約9兆6000億円)程度の支援を受けることとしており、資金繰りで不安は後退したが、「今後の財政再建がうまく進まず元本削減など債務再編に踏み込むのではないか」という懸念が強くなっている。

一院制の同国では、党首ソクラテスが率いる中道左派の社会党と中道右派の社会民主党の二大政党が長く政権を取ってきたが、ソクラテス首相は、太陽光発電などの新産業の育成に加え、公務員の人件費の圧縮や公営企業の民営化、付加価値税の引き上げなどの改革に取り組んできた。

ところが、3月末、年金支給額の大幅削減を柱とする改革案を議会に提案した途端、野党の反発にあい、政権は崩壊した。現在は6月初旬の総選挙までの間の暫定政権を、同首相が勤めている。

EUとIMFに支援を要請したことから、今後は、同機関の管理下で財政再建を目指すこととなるが、再建案を5月中にも取りまとめる予定としている。
しかし、6月の総選挙を経て社会民主党の政権が誕生した場合には、暫定政権が取りまとめた再建策を受け入れられるかどうかはっきりしない。

7日にはECBが物価上昇に対応して利上げをしているが、景気低迷下での利上げと財政緊縮策により歳出を減らせば、景気が一段と落ち込んで財政再建の重しになりかねないとの懸念が台頭している

円安転換か

円安が進んでいる。

今日は朝方から円安が進み、昨年10月から続いて来た84.50〜81.0のボックスゾーンを突破し、85.50円まで円安が進んだ。


これで当面のレジスタンスであった84.5を突破したことで、次のレジスタンスと目されている86.0円近辺を抜けてくるかが、次の焦点だ。

このゾーンを抜いてくれば、円安転換が明確になる。



さて、現在は、円を取り巻く環境は極めて悪くなっている。

昨日のFOMCの議事録では、”量的緩和の延長が必要ないことについては、全員が同じ意見である”としており、どうやらQE2は6月で一旦打ち切りの公算が大きくなっている。

またECBは明日の理事会で利上げが有力視されている。


したがって、日本は震災ということもあり、金融引き締めなどとても考えられないため、各国との金利差拡大が意識されている。


さらに震災の影響により、部品供給のサプライチェーンが寸断され、工場の稼動が思うようにいかない事であるとか、電力制限が設けられる事により、工業生産の下押し圧力が強くなっているなど、日本のファンダメンタルズの悪化が意識されている。

米国雇用統計そしてQE2

米国非農業者部門雇用者数(3月分)が1日発表され、前月比21万6000人の大幅増加となった。また失業率では前月の8.9%から8.8%とわずかに改善した。

これを受けてマーケットではドル円、クロス円が急騰した。
また、こうした雇用の着実な改善をが見られる事からして、6月で期限となる現在の量的緩和措置の出口戦略が近いことを織り込む動きも見られるようだ。

また、為替においては、長期に渡って円高局面が続いてきたが、大震災による景気悪化懸念や、協調介入などを理由に、ドル円において反転を予測する人達が多くなっている。

問題は、6月が期限となっている、米国QE2であるが、最近の要人発言を以下に記載してみる。

*プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁
しっかりとした経済回復が確認できれば、出口戦略の可能性が高まる。
インフレや他の指標が上向けば、年内の利上げを検討すべき。
FRBは指標踏まえ4月FOMC前に量的緩和第2弾(QE2)見直しも。

*フィッシャー・ダラス連銀総裁
FRBの行動は機能し責任を果たしたと述べる一方で、やり過ぎた恐れもある。


*ラッカー・リッチモンド連銀総裁
FEDはインフレリスクに注視しなければならない


*ダドリーNY連銀総裁
成長に関して行き過ぎた楽観は禁物。
失業率はなお高い水準にある。
景気刺激策を解除する理由は何も無い。
米景気回復は6ヶ月前よりは良くなっているが1ヶ月前ほどは良くなっていない。
雇用者数20万人の増加は期待よりは少ない。
われわれが目指しているのは、2つの責務達成に向けた進展が加速する形で景気回復が強まることだ


以上の要人達の発言は、FOMC内の意見の食い違いを予想させるのに十分な内容であろうと思うが、肝心なバーナンキ議長は、ヘリコプターベンと言われる人であるからして、上の要人達の中では、ダドリーNY連銀総裁の意見に最も近いと考えてよいと思う。

今後出る経済指標にもよってくるものの、バーナンキ議長は、現状では量的緩和を終了できるとは、とても思っていないと推測するのが正しいのではないか。









避難区域の設定

今日のTVでは、諸外国の福島原発事故に伴う自国民への対応や避難区域の範囲について、日本の対応との大きな落差について、議論が交わされている。

アメリカの対応が最も象徴的だが、いち早く、米軍が福島沖に停泊していた空母を日本海側に移動させ、アメリカ大使館は3月17日に、原子力規制委員会の潜在被曝値の分析に基づき、原発から50マイル(80KM)の範囲内に居るアメリカ人に対し避難するよう勧告した。

この記事がニューヨークタイムズに掲載されたため、全世界の知るところとなったのだが、この記事の中では、可能性として、1マイル(1.6km)以内は数週間内での死、2マイル以内だと2カ月以内で死、5〜50マイルでは血液の化学的変化、というふうになかなかショッキングな内容が書かれている。

TVの論調は、各地で計測発表されている放射能の値は健康に全く影響のない値であるから、外国の対応は大げさであるし、真実を見ていないという解説が多いようだ

この日本と外国の落差をどう解釈したらよいのだろうか。きょうの日経にはそこの所について若干書いてある。
要は、日本政府が避難区域を設定しようとした時、潜在的脅威をどのように想定したかということと、その根拠となる指針について何を利用したのかということだ。
アメリカは、潜在的脅威として、複数の原子炉が同時に危機に陥いった場合を想定し、日本は一つの原子炉が危機的状況になった場合を想定したようだ。

現実に事態は良い方向に向かっているように感じるし、政府はじめ関係者の並々ならぬ努力に対し敬意を払うものではあるが、こうした事態の危機管理対応は、今や全世界が注目していることを忘れてはなるまい。











大揺れの震災・マーケットの1週間

3月11日14時46分 日本はマグニチュード9.0という未曾有の巨大地震に襲われた。その後の大津波、そして続く原発事故は、その悲惨さを煽るに余りあるものとなった。
全世界の人々もTVの情報を見入り、心を奪われた。海外ではnightmare という言葉が新聞のトップに書かれた。

マーケットの方では、株がいち早く反応した。15日の東京市場では、日経平均が下落率では歴代3位となる-10.55%の急落を見せた。
ちなみに歴代1位は、ブラックマンデーの1987年10月20日の-14.9%、歴代2位は、リーマンショック後の2008年10月16日-11.41%。

為替も大揺れとなった。17日の早朝に、ドル円で80円の壁を突破して、一時76円25銭まで円高となり、1995年4月につけた79円75銭を3円以上更新してしまった。
1995年の円最高値は阪神大震災後の3カ月後であったが、その時の連想で、投機筋が仕掛けたという解釈や、解決が困難な原発事故を材料にしたという解釈が流されている。

こうした、日本の危機的状況を助ける意味で、G7が電話会議を開き、為替の協調介入が今朝の9時に実施された。現在ドル円は81円台に戻している。

今回の介入が協調介入であった事で、今後しばらく投機筋が円高に仕掛けにくい環境となった事は間違いないと思う。80円がそのボーダーラインである事も明らかだ。

ただ、このまま、円安になるのか、再度円高にいずれ向かうのかは、今のところ何とも言えないだろう。










危うくなって来たユーロ高

先日ECB トリシェ総裁のサプライズ発言で、4月からの利上げが確定的とみて、ポジションを積み上げているユーロであるが、ここに来て、各方面から欧州債務問題に対する懸念が再浮上してきた。

米著名投資家のジョージ・ソロス氏は9日、欧州各国は域内銀行のぜい弱さを懸念し、ギリシャ、アイルランドの債務再編を先送りしていると指摘。今月開催される首脳会議では、域内の債務危機に対して十分な措置が取られない可能性がある、との見方を示した。その結果、「金融市場はユーロ圏政府に対し、周辺国の債務再編を先送りする猶予を与えない可能性がある」との見方を示した。

欧州連合(EU)は11日、ブリュッセルで首脳会議を開き、ユーロ圏の債務危機克服のための対策を検討することになっているが、域内各国の政治的な意見対立で危機対策の野心的な試みが縮小、希薄化され、合意は失望的な内容になるかもしれないと懸念されている。

ECBが4月にも利上げするとの見通しを背景に、ユーロは対ドルで今年の安値から約9%上昇しているが、先物市場ではユーロの一段高を見込む取引が、過去の例からすると相場反落を示唆する水準に達しているという。

ストラテジストや銀行関係者の中には、EU首脳らが域内債務危機を解決することへの悲観的な見方を背景に、ユーロの上昇局面が終わる可能性を指摘する人もいる。

原油価格高騰の影響

リビアでは反対勢力とカダフィ大佐率いる政府軍の攻防が激化し、内戦長期化の様相を呈している。また、サウジアラビアなど他国へ飛び火した場合への懸念が大きくなって来ている。

そのため、昨日のニューヨーク原油先物 4月限は一時1バーレル当たり107ドル目前まで上昇し、前営業日比1.02ドル高の105.44ドルで引け、2週連続の高値更新となった。

政情不安が続く中東情勢であるが、原油の安定供給に対する懸念から原油価格が高騰し、ひいてはインフレ加速と景気下振れリスクへの不安が広がっている、

著名エコノミストのルービニ氏は先日、「中東での政情不安の拡大により原油相場は1バーレル当たり140〜150ドルに上昇し、欧州の一部の地域で2番底に陥るきっかけとなる可能性がある」との見方を示した。
欧州各国は来年度、厳しい緊縮予算を組む予定だが、これに、原油高騰が加わると、消費が落ち込み、景気の下振れが現実のものとなるであろう。ギリシャ、アイルランド、ポルトガルなど、債務危機にある国々の厳しさが予見できる。

さて、原油高騰の日本への影響だが、先日財務省は1月の経常収支を発表して、経常黒字が前年同月比47.6%減となったとしている。経常収支は4619億円の黒字。
これは、輸出の伸びが2.9%と小さく、輸入が15.6%と大きく伸びたため、貿易収支が赤字になったことが大きい。原油の価格が高止まりすると、貿易収支が赤字化し、ひいては経常収支の赤字にもなりかねない。

資源のない日本の弱点だが、経常収支の赤字までには、まだ、至らないであろうが、日本の財政破綻とも直結するだけに、監視をしていく必要があると思う。

ユーロ利上げサイクルに入る

昨日4日ユーロは一時対ドルで心理的な節目となる1.40をつけた。
これは、3日に行われたECB理事会の後のトリシェ総裁の記者会見でのサプライズ発言以降、ユーロの利上げが、強く意識されたところが大きい。

政策理事会では1.0%の現行金利に据え置かれたが、トリシェ総裁は、「インフレに対する強い警戒が正当化される」と発言「来月の利上げはあり得る」と述べたものである。
これで、4月7日に行われる政策理事会では、0.25%の利上げが事実上宣言されたものと受け止められている。
また、アナリストの間では、1回きりの利上げというよりも、年内に1.75〜2.0%位まで、2回から3回程度の利上げが行われるという見通しが大勢となっている。

欧州中央銀行(ECB)の主たる目的は、ユーロ圏における物価の安定であり、現在のインフレ目標水準は2%程度以下とされているが、過去3カ月に渡ってこの目標を上回っている。昨今の中東情勢の混乱により、さらなる原油価格や物価の高騰が予見される中、ECBがインフレ率の上振れを強く警戒している事が窺える。

一方、アメリカは、昨日の非農業者部門雇用統計で19万2千人増、失業率8.9%と徐々に回復をして来てはいるが、まだ、利上げを意識する段階にはないというのがFRBの判断であり、米欧の金利に対するスタンスの違いが鮮明になってきている。




4カ国の債務再編必至

ブルームバーグによれば、3日、米ハーバード大学教授のケネス・ロゴフ氏は、ギリシャとアイルランドの債務再編は避けられず、スペインとポルトガルもソブリン債危機を乗り切るためにそうせざるを得ないという見方を示した。

「4カ国すべてにおいて公的債務ないし民間債務の再編は避けられない。先送りすればするほど問題が大きくなり、コスト負担も増えるリスクがある。」と懸念を示した。

また、債務再編の際には、債権保有者が最大40%の損失を強いられる恐れがあると警告した。
また、スペインが債務再編を強いられる事態になれば、他の国への波及は避けられない。とも述べた。


EUとIMFは現在、ギリシャ、アイルランドに対し、当面の国債償還金を融通しているが、これは、単なる先送りにすぎない。いずれ、債務の再編(=デフォルト)に追い込まれるというのが、氏の見解である。

間違いない。



アイルランド 政権交代

アイルランドは人口約450万人、GDPで1850億ユーロ(約20兆円)程度の小国である。
英語を公用語として使い、法人税を12.5%という低さに抑えて、外資を呼び込む戦略を取ってきた。そのため、特にアメリカの多国籍企業のヨーロッパにおける生産基地、ヨーロッパにおける事業本部基地としての位置づけがされて、急速に経済発展をした国である。

1990年代以降、高い成長率で「ケルトの虎」と賞賛されたが、EU加盟による通貨ユーロの採用とともに、その低金利を利用した、不動産バブルが発生すると、2008年のアメリカ発金融危機によって、過剰融資を行った銀行部門は一機に経営難に陥いった。

政府は500億ユーロもの血税を注ぎこんだが、そのため、財政赤字が急膨張し、金融市場の標的にあって、IMF及びEUからの支援を要請するに至っている。

共和党政権は、850億ユーロ(約9兆6000億円)の金融支援をを受ける際の条件として出した、福祉予算の削減や増税など国内での厳しい緊縮財政を進めることが、国民から非難され、首相は辞任に追い込まれ、総選挙が行われたのである。

25日に行われた総選挙では、これまで14年近く政権を担った共和党が大敗し、最大野党の統一アイルランド党が第1党となることが確定した。

新政権は統一アイルランド党と労働党との連立政権を樹立すると見られ、新首相には統一アイルランド党首のケニー氏が就任する見通しである。
ケニー党首は緊急融資の金利5.8%の引き下げと銀行優先債の保有者にもコスト負担させるよう優先債保有者の保護撤廃を目指す考えだ。

こうした、流れを受けて、欧州委員会は、「債務の持続可能性を確実にするという共通目標」のために、金利の変更には柔軟に対応する事を表明しているものの、投資家の負担拡大については、「金融危機が他国に波及しかねない」として、譲らない構えだ。EUとの再交渉のハードルも極めて高いという状況だろう。


アイルランドの財政危機は、国内の住宅バブルに対し、銀行が野放図に融資して焦げ付き、その銀行救済のため、国が肩代わりしたものである。債権者は他国の投資家(主に銀行)が多く、アイルランドの銀行破綻は連鎖的に他国に影響する構図となっている。

一方財政再建の実現性も不透明で、急激な緊縮財政は経済成長を阻害し、銀行の損失と財政赤字が拡大する悪循環に陥る可能性もあるのが現実である。

ユーロ高

25日のマーケットでEURUSDが1.38台に約3週間ぶりの高値を付けた。後講釈にはなるが、最近のユーロの対ドルに対する強さが何に原因しているかを検証してみる必要もあるのではないか。
26日付け日経新聞によれば、中東・北アフリカの混乱に伴う原油高をにらんで、ECBによる早期利上げの観測が強まっているという。原油高が進み欧州での物価上昇を加速させるという見方が早期の利上げ観測を呼んでいる。また、3月3日に開催するECB理事会では春先の利上げに向けた姿勢が明確になるとの憶測を呼んでいる。
一方アメリカ経済は原油高が米景気に悪影響を及ぼすという見方も強くあり、ユーロへの資金流入を呼んでいるというのだ。

確かに、EU圏の物価上昇やドイツの景気が堅調な事に比して、アメリカは株は上昇しているものの、足元の景気は今一つぱっとした数字が出ていない。
昨日発表になった、米GDPの10〜12月改定値では、前期に比べ年率換算で2.8%増で速報値から0.4%下方修正され、上方修正を見込んでいた市場予測(3.3%)を下回っている。

そろそろ、6月に期限切れとなるQE2のその後の処理が関心事となる時期が近づいている。

ユーロドル相場は。このQE2の後の問題も含めて、木を揉ませる問題が多いと言える。

Xーday プロジェクト

国際通貨基金(IMF)は23日、世界経済の展望と課題に対する報告書を公表したが、その中で、日本と米国を「特に中期的な財政再建計画の進展が十分でない。」と名指しし、世界経済の回復に向けたリスクとなると警告した。

先に、日本国債の格付けもS&Pに引き下げられてもおり、あらためて、外国機関が日本の財政を憂慮していることがはっきりした。

こうした事態を受け日本の国会議員の間でも、「Xーday プロジェクト」なるものを立ち上げ、その時の事を検討し始める動きが出ている。

このプロジェクトを立ち上げたのは、昨年12月、自由民主党政務調査会財務金融部会で、座長に林芳正、座長代理を宮沢洋一が務めている。

宮沢洋一氏のサイトからかいつまんで要旨を抜き書きすると、目的は、「国債が暴落し、日本経済が大混乱を引き起こした時、政府・日銀は何をすべきか」について戦略を練るリスク管理プロジェクトであるとしています。

このプロジェクトを立ち上げるにいたった理由として、「自由民主党内では、このような状況に対する憂慮の声があがっており、事が起こり政権与党が対処できなかった場合に備えて、政治家として何ができるか自分たちでも準備しておこうと考えるようになった」と書いている。

そして、宮沢氏は、Xーday になれば、以下のような事が起きると考えるとしています。
々餾弔鯊舂未吠殕している我が国の金融機関が暴落によって多額の評価損を抱えることになるため、金融機関の経営危機が表面化する。
銀行の資産が劣化する結果貸し渋りが起きる。
CPなど社債市場が機能しなくなる。
ざ睛の上昇により多額の負債を抱える企業の経営が苦しくなる。
サ涎磴扮澎








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