今月から、古志青年部の市川きつねさんによる「新潟便り」の連載が始まります。
偶数月15日掲載予定です。みなさま乞うご期待ください!
「タイ便り」「北海道便り」「奈良便り」と合わせて応援よろしくお願いします。
石塚直子
古志青年部は、「古志」俳句会の50歳未満の会員からなります。
商踊り(山中踊り)皆一様にお並びやれ 皆一様にお並びやれ若狭の浜より船に乗り 越前岬に使えたりイヨ商踊りを一踊り 越前岬押し出して加賀の湊へつかえたり 商踊りを一踊り一踊り加賀の港を押し出して じかんの市へとつかえたり商踊りを一踊り一踊り じかんの市も押し出して夷が島へとつかえたり 商踊りを一踊り一踊り夷が島では夷殿と 商元では何々と唐の衣や唐糸や じんやじやこうや、たかの羽や商踊りを一踊り よろつの商仕廻りていざ戻ろうよ、我が国へ 商踊りは是まで揃ふ
――その昔この広い北海道には、私たち先祖の自由の天地でありました。天真爛漫な稚児の様に、美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく暮らしていた彼らは、真に自然の寵児、なんという幸福な人だちであったでしょう(知里幸恵編訳『アイヌ神謡集』)
浅ましや 千島のえその つくるなる とくきのや杜 ひまはもるなれ藤原顕輔[顕輔集]
いけたもる あま見るときに 成りにけり えぞが千嶋を けぶりこめたり西行[山家集]あたらしや えぞが千嶋の 桜花 ながむる色も なくて散るらん慈円[花月百首]