3月になったら、もう春だし新生活だ、何か始めようかしら、なんて思って設置していたブログ。
それで2月のライブのことなんかを書いたりしてUPしたのはいいものの自分がブログするってなんだかなぁって思ってしまって、消してしまい、そしてそのまま放置していた。
結局三月になっても相変わらず寒い日が続いたし、雪も降ったりするしで、ブログのことは忘れてしまっていた。バンドでは新たにレコーディングがあったりして、やることもそれなりにあった。

そんな中で、3/11に震災が起こった。


僕は家にいて部屋がすごく揺れた、レコードやCDや文庫本が落下してこないように必死で棚を抑えて、ガスをチェックして窓を開けたりした。
そしてテレビを付けた。これで震度5強なのか、とか思ったりしていた。震度7って大丈夫なのかとももちろん思った。宮城のテレビ局の人が地震の中で必死に報道していた。

そして15分くらいたってからか、非常事態に気付き始めた。
津波が起こって東北の街が吸い込まれていった。信じられなかったし、現実に思えなかった。ツイッターで外にいる人たちの声はテレビを観てないからか温度差をかなり感じた。

しばらくずーっとテレビを観ていた。テレビを観れば見るほど現実には思えなくなっていった。でもその中でも友達になったばかりのソンソン弁当箱やチョメチョメのことが心配でしょうがなかった。

2、3時間するうちに家族やボトルズハウスはみんな無事だって分かった、ほっとして本当に良かったと思った。広島のおばあちゃんからも連絡があって東京は無事だよと伝えた。
だけどテレビではもっと被害が拡大していて、自分のことがとても呑気なやつに思えた。


ツイッターでは「浅草で部屋ぶっ壊れたから助けてくれ」みたいなものも回っていて、マジかよって思って119番したけど繋がらず、自転車でいってやろうなんて思っていたら、デマですよ、って回ってきて怒りを通りこして焦ってしまった。こんなんどうやって事実確認すんだよって思った。それから極力ツイッターは事実確認できるものだけはリツイートしようって思った。メリットの半面デメリットもあるんだなと思わざるをえなかった。

時間が立てば立つほど事態は悪化して福島の原発のことも報道されはじめ、これからどうなるんだろうと思った。
ライブハウスも中止が次々と発表されて、こんな時にライブ行く人いないだろうから、そりゃそうかと思った。僕は下町のCD屋でアルバイトをしているけどそれも休みになった、それもそりゃそうだよなって思った。

次の日になったらもっと被害が広がっていて、普通に生活している自分はなんなんだろうって思った。薄情なやつにも思えてきてしまった。勝手にそんな感傷に浸って罪悪感を感じているように思ってる自分も嘘くさいなとも思った。

そこから連日、震災の報道が続いた。もう本当に現実に自分が追いつけなくなってきていると思った。だけど、チョメチョメと連絡が取れたり、ソンソ
のカジカ君のツイートで無事だったって確認できたら本当にほっとした。
今カジカ君がしていること本当に誇りに思います、まだ一度しか会ったことはないけれど素晴らしい友達だなって思います。

だけど、どんどん被害の広がりが目に見えてくる、東北の様子が次々と伝わってくる。
東京も食糧とかガソリンとか電車だとか停電だとか影響を受けてきた。だけどちっぽけなことで我慢したり冷静になればなんとでもなることだった。そしてテレビで報道されている以上にみんな今回の災害のことを真剣に考えているように思った。

本当に一刻も早く被災者の方たちがいつもの生活を送れるようにと思います。

その中で自分にできることってなんだろうってもの凄く考えました。音楽しかないぜ!そんなことどう考えてもあり得ないと思いました。少なからず募金だってできるし、献血だってできるし、物資の受け付けだってあるし、節電もするべきだし、やれることたくさんあると思いました。

でも逆に自分にしか出来ることってなんだろうって思ったら、音楽で、歌うことで、ボトルズハウスでした。でもそれをすることが東北の被災者の方たちのためになるともどうしても思えませんでした。

それで凄く悩みました。ライブなんてやんない方がいいじゃん、とりあえず大停電を防ぐためにも節電じゃんって、思いました。
メンバー内でも意見をぶつけ合いました。こんな状況の中、電気を使って「音」を出して「音楽」をするということを。

昨日僕たちは全部キャンセルすることなく、決行しようと決めました。
キャンセルしてもライブハウスにも生活があって、仮で穴は埋まって自分たちがでないということで電力を全く使わないというのはないという現状、居酒屋やファミレスがやっているように自分たちも本来やっていることなんだから不謹慎という理由でやらないって変だろうという考えの上で。

そして今日、僕は震災以来初めてライブを観に行ってきた、下北沢THREEへ。そして考えがまた大きく変わった。
壊れかけのテープレコーダーズも撃鉄も久人'n'茶谷もHOMMヨも全部素晴らしかった。こんなに音楽からエネルギーもらえると思ってなかった。到着した時にはもう壊れかけの「蝶番をこじあけろ」が爆音で鳴っていて感動してしまった!そうだよな、バンドって音楽する集団であって電力ダダ漏れで無駄にする集団じゃないんだよなって思った。壊れかけの4人じゃないとできない音楽がそこには確実にあって、エネルギーを本当にもらえた!他のバンドにもみんな同じことを思った。
そしてお客さんもみんな本当に楽しそうだった。みんな笑ってた。

音楽がある意味を本当に感じた、逆にやんないでどうすんだよなとも思った。

僕たちはエレキで演奏する以上、電力を使います。きっとたくさん、節電していても、、
だけど確実にその上で音楽が鳴らされる意味ってあるんじゃないかって今日強く思いました。
昨日まではやるべきなのかってかなり迷い続けていたし、その中で客観的に不謹慎という理由でやらないのは変だなとも思っていたし、ライブをキャンセルしてその日そのライブハウスが全く電力を使わなくてもいいようにとその日分のお金を手配することとかも変だと思った。だからやらなきゃなっておもっていたところもあった。

だけど今はやりたいと思う。今は自分も今日もらったエネルギーみたいなものを自分も発信できたらなと思う。
幸いなことにこんな状況の中でも僕たちのライブを観に来てくれる人達はいて、それで僕たちがやらないでどうすんだよと思いました。全力を尽くして良いライブをしたいなと思います。

批判的な意見もあると思います。それも受け止めたいと思います。でも、僕は胸を張ってライブをしたいと思います。
電力使って、しかも東北の人達がこんなに辛い状況の中でも胸張って良いライブにしたいと思います。意味あるものにきっとできると思います。

昨日、地元の消防士の友達と電話した、中学の時は都立受験の前日になって「ミドリムシ」を知らないと言って、ミドリムシの凄さを教科書通りに伝えたら「ミドリムシすげー」とか言ってた友達で、本当に純粋な友達です。高校の時には「人命救助」のことを「人面検索」と言っていました。本当に勉強したんだなと思います。
だから今消防は大変だろうと思って、私の誇りだよアンタと、一言伝えてやろうと思い電話しました。
けど言われた、

「みんな各自で自分の担当をやることが今だからこそ大切なんじゃない、俺は消防の仕事をしてるから消防のことはできるけど音楽はできないよ。キムは消防のことはできないけど音楽できるんだったら精一杯やりなよ。同じことじゃない。」


ミドリムシも知らなかったくせにと思ったけど、泣きそうになった。そうなのかもしれないなと思った。

昨日そう言われて今日ライブを観たからか分からないけれど、今日出てたバンドみんな本当に確実に「自分の担当」をしてたと思った。音楽でエネルギー出しまくってたと思う。観てる人がみんな本当に笑顔だったから。

そう考えると、街の居酒屋もファミレスもCD屋もコンビニもスーパーも各自担当をまっとうしていて、電車に乗るサラリーマンもスポーツ選手も、テレビ局も自衛隊も東京電力も政治家も各自担当をまっとうしているように思えた。もちろん成果を全部が全部この状況の中で成果があげられることばかりでもないけど、、


僕らはまだまだ全然音楽でご飯を食べるとかそんなレベルでもなく、フリーターだったり、学生だったりするけど、はしくれでもバンドマンでもあって、だからきっと僕らはバンドでライブするべきなんだなって思います。それが担当なのかなって思います。そして、その担当をこういう状況の中どういう風にまっとうしていくかを考え行動していくかが大切なことなのかなと思います。

大変長くなりました。
かなり自分勝手な意見入ってるかとも思います。
でもこれが現時点で僕が精一杯考えていることです。

3/19のベロドラマ企画出演します!!
3/24ボトルズハウス自主企画決行します!!(詳細また載せます)
3/31チョメファイナルだったけどもチョメズは震災の関係で出れなくなってしまいました。とても残念ですがボトルズハウスは出演します。通常のBeat happening!としてやる方向のようです。他の共演者についても決まり次第報告します!チョメの振り替えあるならそれも出たいな!!

震災の影響で交通面や安全面での保障ができる状態ではありませんが、できる限りベストを尽くしたいと思いますので、できたら観に来て頂けたらなと思います。

これから少しずつでもブログ書いていこうと思うのでよろしくお願いします。

ボトルズハウス/
こすげ