2005年03月28日

製品の価値について

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こんにちは。

昨日に引き続き、設計と製品コストのお話です。
一般に製品の機能とコスト、製品の価値の間には、下記のような
関係があります。
V(製品・サービスの価値)=F(果たすべき機能)/C(コスト)

当社が他社との差別化をしようとする際には、VA・VE提案がで
きるかどうかがひとつの武器になるわけです。他社より優れた提案
ができればお客様に喜んでいただき、継続してお仕事をいただける
わけです。

本来、VA・VE提案は、設計のプロが思いつかなかった改善点に
ついて、加工現場のプロである我々が提案するレベルの高いもので
あるべきです。しかしながら現状では、「焼き入れをして硬度を上
げたいのだけど、材料は何が良いですか?」とか「1ミリのピンを
圧入したいんですけど、圧入代はどれくらいにしたら良いですか?」
など、本来設計者が把握し、決定しなければならない問題まで当方
に投げかけてみえる方が増えています。
もちろん、当社ではこういった場合は、「その件に関しては当方で
は決めかねます。」とご回答しております。当社は現状では、図面
による部品加工を請け負っているのであり、設計までの依頼を受け
ておりませんので、その境目を明確にしないと後で、PL法により
莫大な保証金を背負うハメになることもありうるわけです。

従いまして、当社では図面は絶対のものです。当社で部品を加工す
る場合は、図面に書かれている情報がすべてなのです。それ以外の
情報を勝手に加えることは許されません。

それが、設計のミスや記入ミスが多発しますと、製造現場では、そ
の会社に対する不信感が増すことになります。さらにエスカレート
すると問い合わせもせずに、前回の間違いがこうだったから、今回
もたぶんこうすればよいのではとの憶測だけで勝手に図面を訂正し
てしまう事態も起こりうるのです。ISO導入前の当社では、これ
に近いことも発生していました。

前述のように、部品製造の現場では、図面が何者にも勝る絶対的な
存在であり、我々がこれを超えて自らが”神”になってはいけない
のです。だからこそ、メーカーの設計者には、我々以上の知識を持
っていただかなくてはと考えます。

明日も引き続き、設計についてお話しようと思います。




kotabimax at 18:19コメント(2)トラックバック(0)精密部品加工  

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コメント一覧

1. Posted by みどりかわ@ミナロ   2005年03月28日 23:10
設計と加工をハッキリと区別する。
図面が神様。
いかなる時もそれに従うのみ。
そのポリシーは好きです。

よこしまな考えや、知識不足でなかなかこうは出来ないところが加工側の本音なんなですけどね。

明日のエントリーも楽しみです。
2. Posted by 伊藤   2005年03月29日 08:18
みどりかわさん、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおりだと思います。
お話したのは、あくまで基本的なポリシーです。
しかし、この境界をどこで区切るかが難しい問題ですね。

設計者の問いかけをすべて排除しては、実際問題として
仕事がいただけません。
一方で、深い知識がないまま、加工側の視点で提案し
苦い思いをしたことも何度かあります。
このあたりをいかにこなすかが、一番の課題ですね。

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Profile
伊藤智啓(いとう としひろ)
株式会社蒲郡製作所 代表取締役
1960年3月5日生まれ

精密部品加工経験 22年+α
武蔵工業大学機械工学科卒
現在、技術士(金属部門)資格
取得挑戦中!
*****参考図書*****
いろいろ


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