2005年03月29日

より良い製品を作り上げるために・・・

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こんばんは。

今回も設計と製造についてのお話の続きです。ミナログさんのブログ
では、たくさんの意見が投稿されています。

図面に関するトラブルで多いのは、以下のような場合です。

・加工基準が明確でなく、どこから寸法を追えばよいかがわからない。
・正面図、側面図の整合がとれていないため、図面を読んでも立体化
 しない。
・図面には描けても、実際に加工できない形状が存在する。
・ネジの位置に±0.01の公差が適応されているなど明らかに不適
 切な表記がある。
・並列寸法記入法と累進寸法記入法が混在していて、わかりにくい。
・焼き入れの指示があるのに、材質が生材となっていて材質が不適切
 である。

上記は明らかに設計者の能力不足だったり、間違いだったりした例です。
では、我々加工屋が加工しやすい図面とはどういう図面なのでしょう。

我々が製品の加工に取り掛かる際には、かならず段取り時に、工程設計
を行います。その際に、どこが加工基準となり、どこが大切なところな
のかがしっかりと把握できることが必要です。これは製品完成後の検査
でも同じことが言えます。良い検査担当者は、図面を読む能力に加え、
どこが加工基準なのかを把握し、検査する能力が求められるからです。

このような情報は、寸法公差に幾何公差を加えて記述することで明確に
なります。このように、設計者がある程度加工する際のことを考えて設
計いただくと加工現場では、精度よく、より早く加工することができる
と思います。設計サイドにも、加工をわかった設計者がみえて、アドバ
イスしていただく仕組みがあれば、ずいぶんとトラブルは減るでしょう。

ここまでは、加工現場から設計サイドを見たお話をしてきましたが、加工
現場にも問題がないわけではありません。加工者が加工しやすい図面と
は、単に見慣れた図面を指すこともあります。図面は一応はJIS等で
統一化されてはいますが、細かいところでは各社独自にいろいろな取り
決めを行っていますね。決して間違っているわけではないのですが、見
慣れない図面には拒否反応を示し、加工しずらいと判断する作業者もい
ます。また、経験が浅いと最大実体公差などを十分理解できない場合も
あります。設計サイドの問題だけでなく、現場の加工者の教育も大事な
問題だと思います。

明日は、図面に示されない”暗黙の了解”についてお話します。


kotabimax at 21:54コメント(1)トラックバック(0)精密部品加工  

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コメント一覧

1. Posted by みどりかわ@ミナロ   2005年03月29日 23:44
検査。
確かにそうなんですよね、検査も図面を元に測定していきますので、製図、加工、検査が一貫した解釈されていないととんでもなく手間が掛かる事があります。

それぞれが経験を積むしか解決方法は無いのでしょうか、JISに基づく製図の教育を受けていない加工屋も多いわけで、自分もそのひとりです。

また明日も楽しみにしています。

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Profile
伊藤智啓(いとう としひろ)
株式会社蒲郡製作所 代表取締役
1960年3月5日生まれ

精密部品加工経験 22年+α
武蔵工業大学機械工学科卒
現在、技術士(金属部門)資格
取得挑戦中!
*****参考図書*****
いろいろ


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