「篭もる」

 3 回る

 地下室の階段脇で、座り込んでいる男。特技は何をするにも回る事だ。名前は十把(じっぱ)。この男が、この事件を解決に導く者なのだろうか?

 「凶器は何でしょうか?」十把が飛蛾に問いただす。

 「私の言ってた事きいてました?切りつけられたって言ったよね?たぶん、鋭利な刃物類だと思うよ。」飛蛾が怒りながら、そして呆れた顔で言った。

 「なるほど。参考になりました。」十把は怒られた事も気にせず話を進める。

 「これは殺人事件ですね。」もう、クラン員は誰も突っ込まない。十把の独自の世界観には、皆飽き飽きしているのだ。

 「犯人は~、この~、十把が~、必ず見つけます~!」体を回転させながら、クラン員の前で十把は言うが誰も信じていない。

 固まるクラン員。回る十把。床に放置された子他。アジトは異様な雰囲気に包まれていた。

 「前から思っていたが・・・・こいつ馬鹿だな(笑)」沙怜奈の手を握りながら、遥冬は、心の中でそう微笑んでいた・・・・。


続く?