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日刊・小谷の250字アーカイブ
小谷隆が2001年11月から毎日連載している250字コラムのアーカイブ版です。小谷隆の本拠地は
こちら
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2003年03月
2003年03月31日
レコード業界凋落の本当の理由
レコード業界の収益率激減については売上減以上に大きな原因がある。莫大な宣伝費も収益を圧迫する要因だが、利益の大部分を占める原盤権を芸能プロなどに奪い返されたのもその大きな要因だ。
もともと芸能プロの作る音源を販売するだけだったレコード会社は、80年代ごろから自らアーティストを開拓して自社製音源を手がけ、原盤権を確保してそこから大きな収益を得ていた。しかし昨今ではレコード会社の原盤制作能力が再び低下し、またもや販売元に成り下がってしまった感がある。それで販促費ばかり嵩むのだからたまったものではない。
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2003年03月30日
反戦の気運はネットに乗って
ベトナム戦争の頃、メディアといえばテレビや新聞などマスメディアに限られていたし、個人の通信手段は口コミのほか、電話や手紙しかなかった。そんな時代には全国規模の反戦運動が一つのまとまりになるまでに何年もかかった。
しかし最近の反戦運動は世界的規模で非常に速く結集する。今やインターネットを通じてメッセージは瞬く間に広がり、反戦の気持ちを行動に移したい人にとっては、いつ、どこに集まればそれが実現できるかを容易に知ることができる。
願わくは多くの命が失われないうちに米国の世論が逆転してほしい。
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2003年03月29日
危険な米国偏重報道
旧ユーゴの内戦の頃には米国の広告代理店が暗躍して国際世論を操作していたというが、今のイラクをめぐる報道にしてもその背後にそうした動きを感じる。そもそもなぜ日本国民の間にまでサダム・フセインがこうも悪徳な人物だという印象が植え付けられているのか。イラク情報相は米国メディアの偏った報道が国際世論を歪めているからだと指摘するが、米国はそうした指摘さえまやかしだと批難する。
たとえば今回の報道をすべて米英が嘘つきだという前提で眺めてみると非常に興味深い。実はアラブ発の報道の方がはるかに一貫している。
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2003年03月28日
反戦の寄生虫
この時期、朝の駅頭は統一地方選に向けた演説でやかましい。野党は米英を支持した与党をここぞとばかりに平和の敵として攻撃する。しかし反戦とは口ばかり。その実は反戦を選挙の具にする不逞の輩たちだ。
批判はたやすい。しかし北朝鮮との緊張も抱えた中で政府与党が苦渋の選択を強いられたのも致し方ない。そこまで認めた上で、平和的解決に向け政府与党に水面下で国際世論の再形成に尽力せよと訴えるのが理性ある者のあるべき姿勢だ。
声高に戦争反対と叫んだ後で自分の名前を連呼する「反戦の寄生虫」は鋭く見極めよう。
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2003年03月27日
待たされる側にて
夕方の繁華街で待ち合わせしていたら相手が遅れるという連絡が入った。いつ出られるかも見当がつかないという。
根気よく待とうと決め、当てもなく街をぶらつく。が、楽器屋と本屋で1時間潰したらもう飽きてしまう。先に一杯ひっかけておこうかと思っても繁華街でそういう店を探すのも難しい。ようやくコーヒー系の店に席を確保して仕事を始めようとしたものの、慣れない場所ではなぜか何も手につかない。
久々の退屈感の中で、待たされる側の気持ちとはこういうものかとしみじみ感じた。何しろ僕はいつも待たせる側なのだ。
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2003年03月26日
ジワジワかドカンか
新宿を歩いていたら夏川りみの「涙(なだ)そうそう」があちこちで聞こえてきた。ずいぶん前から耳にしていた曲なのでなぜ今さらと首を傾げたが、なんと2年かけてベスト10に入ってきたらしい。一方、浜崎のシングルは発売翌週にはトップに立つが、5ヶ月でチャートから消える。短期間に収益が出るという意味では企業向きだが、莫大な宣伝費もかかる。
炭火のようにじわじわと長く続く火、一瞬だけ閃いて消える火。恐らく前者の方が最終的には儲かるだろう。とはいえ、1年ごとに決算がやってくる企業にはやはり「浜崎」が要るのだ。
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2003年03月25日
音楽の聖地燃ゆ
今回の戦争の報道でよく耳にするチグリス川・ユーフラテス川は世界史で学んだあの「肥沃な三角地帯」をはさむ二つの大河である。かつてメソポタミア文明が栄え、法典でも有名なハンムラビ王の時代には高度な音楽文化も育っていた。弦楽器類や笛類など現代楽器のルーツの多くがこの地にはある。記譜法の原点もここから生まれたという。いわばすべての音楽家にとってここは聖地ともいえる場所なのだ。
今、この地に容赦なくミサイルが撃ち込まれ、夥しい数の爆弾が投下されている。音楽家にとってこれほどの冒涜があるだろうか。
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2003年03月24日
続けてこそ得られるもの
世の中の大きな流れをつかむにはとにかく我慢が大事だと僕は信じている。一定の結果も出ないうちにあれこれ試行錯誤しても事は進まない。小さな「振れ」など日常茶飯事。さざ波に遭遇するたびに針路をいじってしまったら大きな潮流を見失ってしまうことにもなりかねない。あれこれ疑問を感じつつもとにかく物事を「続けて」こそ得られる何かもあるのだ。臨機応変な工夫も大事だが、これぞという柱を守り抜く頑固さも必要だと思う。
そんな意地だけで続けてきたこのコラムも今日で500日連続。たかが1年半とも言えなくはないが。
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2003年03月23日
転石団即健全也
結成40周年のローリング・ストーンズが初の中国公演を行う。アジアツアーの一環で、4月1日には上海、4日には北京公演が予定されている。ストーンズは70年代後半に中国公演に向けて当局と交渉を行ったが、当時は欧米からの精神汚染を懸念する中国政府の方針で実現しなかったという。
しかし「精神汚染」などと言われたのも日本で長髪が不良と言われていた昔の話。今の世の中にはもっともっと忌むべき精神汚染源がある。ストーンズの音楽などもはや汚染とさえいえないほど健全なものだと中国当局も判断したのだろう。
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2003年03月22日
愛ゆえに?
歌詞の添削をしていて「愛ゆえに傷つき」というフレーズに迷わず赤でバツをつけた。手垢にまみれた言葉だからではない。本質を捉えていないからだ。
確かに愛し合う者同士が傷つけ合うこともあろう。しかしほとんどのばあい愛とは関係ない部分で傷つけ合っているにもかかわらず、「愛ゆえ」などと自らを美化して感傷に浸っているにすぎない。「愛が苦しい」も青臭い。愛そのものが苦しいのではなく、その愛に見合うだけの欲望が満たされないことが苦しいのではないか?
ニヒルになれとは言わないが、物事の本質はもっと掘り下げたいものだ。
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2003年03月21日
怠惰は創造の源
創造は弛まぬ努力から生まれると世の多くの人が思っている。確かに地道な下積みによる蓄積の熟成から化学反応のように予期せぬ新たなものが生まれてくるのは確かだ。それゆえ日常の努力はやはり欠かせない。とはいえいつでも地道にコツコツばかりではむしろ創造性を損なうこともある。
科学の歴史は省力という観点で発達してきた。人は知恵をもって楽をしようと考える生き物だ。楽をしたいとか怠けたいという気持ちも大事。怠け心が生む工夫が新たな余裕を生み、それがまた新たな創造性の温床にもなる。肩の力を抜こう。
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2003年03月20日
この戦争は250字にも如かず
開戦秒読みのこの戦争については様々な報道が飛び交っているが、その意義とやらは250字にも満たないほど単純なものだ。
圧倒的な武力を持ちながらテロに脅えて自信を失った軍事大国アメリカが、国際社会にとってわかりやすい敵を設け、それを叩きのめすことで自信回復をはかる。たったこれだけの説明で足りる。
日本政府がこの独善国家の横暴な行動を支持する理由も簡単だ。北朝鮮が攻めてきた時に守ってほしいからである。
今の米国と日本の態度を表現するのに「横暴」と「臆病」以外の形容は必要ない。もはや愛想も尽きた。
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