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日刊・小谷の250字アーカイブ
小谷隆が2001年11月から毎日連載している250字コラムのアーカイブ版です。小谷隆の本拠地は
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2004年02月
2004年02月29日
疲れる前に休むべし
ここ最近ずいぶん無理をしているような気がするがなぜか体調は決して悪くない。まだ疲労らしい疲労も感じていないし、おかげで寒暖の差に振り回されることもなかった。くどいようだがニンニクの効果は絶大だ。
しかしここでもう一段の無理をすると確実に歯車が狂ってくる。疲れを感じてからでは遅い。疲労感はもはや身体に軋みがきていることの証拠なわけで、自覚してからでは回復にも時間がかかる。
心身の疲労回復にはそれ自体にも体力が要るのだ。限界まで身体をいじめていい歳でもないし、ここは余裕を残したまま休むとしよう。
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2004年02月28日
まだまだ・・・
都会暮らしも20年、しかし僕は今もなお花粉症とはまったく無縁でこの春の陽気を愉しんでいる。この時期の杉林で森林浴しても平気でいられる自信がある。
それにしてもここ10年ばかりの花粉の増加で高校まで同じ郷里で花粉にまみれていたであろう同級生たちまでも次々と花粉症グループに引きずり込まれてしまった。東京に暮らす友人たちはもとより、なぜか郷里の人々まであちら側のリストに加えられていく。
田舎者はいつも花粉を浴びているから花粉症にならないなどというのはどうやら根拠のない神話らしい。やはり複合汚染なのだろう。
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2004年02月27日
平和ボケ
平和コンサートへの誘いがあった。誰に訴えるのかと訊ねたら「世界」だという。しかしプログラムを見たら歌はすべて日本語。言葉の壁を超えたメッセージを伝えるのだと意気まくが、要は寄付金の要請だ。
まずはあなたがたが言葉の壁を超えなさい、と僕は切り返した。heiwaの意味を知らない人に我々にしかわからない言葉で平和を訴えて満足しているから平和ボケとからかわれる。I hate warやI love peaceだけでもいい。本当に訴えかけるべき相手に、その人にわかる言葉でメッセージするのが筋だと思う。
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2004年02月26日
アマチュアは本当にぬるま湯か
音楽は市場の厳しい風に晒されてこそ研かれ洗練されることもあるだろうし、経済の座標軸で評価されることのないアマチュアがぬるま湯と言われても致し方ないとは思う。
しかし無料配布ゆえの厳しさもある。金を出して買ったものはたとえ失敗したと思っても最後まで吟味してもらえるが、タダの作品はよほど中身が良くなければすぐにゴミ箱行きだ。
買わせてしまえばあとはゴミ箱行きだろうと知ったこっちゃないというメジャーと、最後まで吟味してもらうために必死なアマチュア。時には後者の方が出来がいいことがあるのも頷ける。
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2004年02月25日
そろそろ本音の感想を
ナナメ読みだった噂の芥川賞2作をじっくり読んだ。どちらにも共通するのは、比喩が巧みで表現力はあるがストーリーのリズムが悪くて読み疲れがするし、テーマが特殊すぎて疎外感を禁じえないということ。金谷さんの「蛇にピアス」はこれに加えて表現がグロで後味が悪い。綿矢さんの「蹴りたい背中」は逆に何も残らない。
話題性だけで本は売れたが、読者の感想をぜひ聞きたい。こういうのが面白いのか。もしこれらが新しい文学のあるべき姿として讃えられるのだとしたら、僕にはもはやこれからの文学を語る資格などないのだろう。
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2004年02月24日
生き甲斐
知人に「元」弁護士の会社員がいる。司法試験に受かってしまえば先生の肩書きが一生ついてまわるのかと思ったらそうではないらしく、登録を取り消したら復帰するのに200万円ほどかかるのだそうだ。ちなみに本人いわく弁護士という職業は「合わなかった」と。おそらく今の収入は半分以下だろうが、顔は晴れ晴れとしている。
大リーグ入りした高津投手も日本一のストッパーの名声と億の年俸を棄てて渡米した。「野球を楽しいと思ったことがなかった。これからは野球を楽しみたい」という。生き甲斐にはいろんな形があるようだ。
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2004年02月23日
バナーの人間工学
バナー広告なるものを導入してみた。自ページからバナーをクリックしてリンクをたどっていった人と商売が成約したらページの主にペイバックされるというものだが、別に小遣い稼ぎをしたいわけではなく、およそバナーというものが本当に有効な広告手段なのかどうか確かめてみたかったのだ。
ちなみにこの手のバナーはページの右側に置く方がクリック率は高いらしい。スクロールバーが右側にあるため、必然的にカーソルの位置は右側に偏りがちである。そこから近い場所の方がユーザーにとってはリーチしやすいという理屈なのだそうだ。
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2004年02月22日
オタクの気持ち
必要に迫られて始めたPerlのプログラミングだが、やってみたらなかなか面白くて音楽も映画もそっちのけでPerlオタクとなりつつある。昨年末から読破した関連書籍はすでに8冊。5分でも時間があればPCに向かうし、電車の中で思いついたアイデアを携帯に打ち込んだりもしている。
コンピュータはめったなことでは人を裏切らない。喜怒哀楽もない。スペルや文法さえ誤らなければとりあえず動いてくれる。心の機微など知らなくてもいい。なるほど、こんな穴に入ったオタクさんたちが人とのコミュニケーションが苦手になってくる意味がわかってきた。
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2004年02月21日
アガリ克服法
あるお笑い芸人が初めての生放送を前に緊張してガチガチになっている相方にこうアドヴァイスした。「自分を自分以上に見せようとするから緊張するんだよ。今のお前はそのままでじゅうぶん面白い。ありのままのお前でいけ」。相方はこの言葉に救われて肩の力が一気に抜けて無事本番をこなすことができたという。もっとも、アドヴァイスした当の本人は緊張で凍りついていたというオチがついているが。
ありのままといっても実はそれがいちばん難しい。これでダメなら悔いはないというぐらいの鍛錬がなければ普段着の自分になどなれない。
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2004年02月20日
嗚呼、芥川賞
もう一人の芥川賞作家、金原ひとみさんは20歳。カーリーの茶髪に色白の胸を大胆にはだけたなまめかしい写真が電車の中吊りに大写し。美人だとは思わないが綿矢さんとは違う意味でなかなかそそる。
「蛇にピアス」は35万部突破とある。しかしこんな大々的な演出にも出版、なかんずく文芸市場の窮状が垣間見える。
遡ること20余年、特異な文章で話題になった「なんとなく、クリスタル」は時期尚早として芥川賞を見送られた。出版業界にもまだ余裕があったのだ。
今回の2作があの時代の選考にかかっていたら? つまらない仮定か。
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2004年02月19日
「先立つもの」は死語になる
昔は手元に現金がなければどんなに欲しい物でも即座に諦めるしかなかった。金は何をするにも「先立つもの」のはずだった。
しかし今や支払いを先送りできるばかりでなく、現金に触れなくてもカードとサインだけで簡単に物が手に入る。金はもはや「先立つもの」ではないし、その重みや有り難みを知る前に価値だけが電子情報として移動してしまう。携帯電話にクレジットカード機能がついたらそんな無味乾燥な情報の移動がますます増えるに違いない。
「お金ってなに?」
やがて子供たちに真顔でそう問われる時代が来るだろう。
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2004年02月18日
文明の味は濃すぎる
夕飯時、コンビニの前で地べたに座って「これ美味いよね」と騒いでいる女子高生たち。見れば違う種類のカップ焼きそばを互いに交換して食べ比べている。たぶん彼女らは帰って家の食事に手をつけることはない。
人は本来、自分の体に良いものを美味いと感じるようにできている。しかし文明は味覚の部分ばかりを大袈裟に演出するようになり、いつしか体の本能と味覚が乖離してしまった。必要以上に濃い味に味覚が麻痺し、食本来の旨味に反応しなくなっているのだ。
音楽も同じ。最近、味つけが濃いだけの音が多くないか。
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