2018年05月13日

連立方程式の青春

 知識も知恵も役に立たない領域がある。むしろ知識や知恵が足かせにさえなるような領域が。

 連立方程式で解くべきだと信じていたその命題は、実のところ繰り上げさえいらない一桁の足し算でしかなかった。好きだとひとこと言えば済む恋愛に、あれこれ前提条件を整えて、それをいくつもの式に展開してウンウンと唸っていたのが若き日の僕だった。

 ただ、そのときの気持ちがわからないでもない。実は簡単に答えを出せないようにしたのだ。意図的に。そうすれば結果に対して自分が傷つくことはないわけだから。

 まあ、それも青春。



kotani_plus at 22:54コメント(0)250字  

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