2007年08月11日

受験予備校倒産で、教育産業の呆れた実態がまたも露見!1

大学受験専門予備校として、東京や名古屋を中心に全国展開していた「株式会社明聖アカデミー」(中野俊一社長・東京都文京区)が負債額13億円で倒産。10日までは通常の業務を行っており、11日に突然教室を閉鎖した模様だ。これで、またしても教育産業の杜撰な実態が明るみに出た。

明聖アカデミーは1990年に設立され、資本金3千万円で従業員数は約160人。電話勧誘を主体とした強引な営業方針で業績を伸ばし、2005年12月度の売り上げは18億1千万円余。しかし、近年は業績不振や競争激化による利益幅の減少、借入金返済の負担などが原因となり、資金繰りが悪化していた。関係者の話によると、インターネットの掲示板などでも受講生や講師による批判的な書き込みが目立つようになり、この数ヶ月間は実際に講師や社員への給与遅配や未払いが続いていたという。

ほんの少し前にも、アンビシャスという同様の電話勧誘による塾が倒産して突然の閉鎖という報道がなされたばかりだが、一番気の毒なのはこれから入試本番までのラストスパートを迎える受験生たちだ。受験勉強は年間のスケジュールを決めて、カリキュラムを組むのが通常であるため、いまから他塾でカリキュラムを組み直すとなると、かなりの負担となる可能性もある。さらに、学習環境の急激な変化がもたらす、不安感などといった精神的な影響は計り知れない。

文部科学省の予測した「大学全入時代」も到来せず、某大学では学生の自殺が相次ぎ、かつこのような受験産業のスキャンダルが次々と露呈する現状の背景にはやはり、日本政府の「教育」に対する認識の「甘さ」に問題があると思う。中途半端な「教育改革」でお茶を濁しているだけの政治家たちこそ、真の「再教育」を受ける必要があるのではなかろうか?

予備校とは(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

文部科学省(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

大学全入時代とは(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

中野俊一社長のコメント(ブログ)



kotetu2007 at 14:32│Comments(0)TrackBack(0)clip!ニュース | 社会

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