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田母神論文問題に関連して、村山談話について考えてみたい。全7回シリーズでエントリーする。

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田母神論文を契機として、村山談話が再び取り沙汰されるようになってきた。

そこで、改めて村山談話を見直し、解析を試みる。ただしあくまでも談話の内容から引き出される論理的帰結のみを検討し、具体的内容の是非については、ここでは問わないので留意されたい。

村山談話とは、1995年8月15日の戦後50周年記念式典において、当時の村山首相が閣議決定に基づき発表した「戦後50周年の終戦記念日にあたって」と題する声明のこと。以降の政権でもこの「村山談話」が引き継がれている。

村山談話の全文はこちらを参照されたい。

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まず、村山談話は何を言っているかを確認するために、論旨のポイントを整理したい。

おおよそ以下の10のポイントになるかと思う。


*村山談話の論旨

1.敗戦後、日本は復興した、協力してくれた世界各国に深く謝意を表明する。
2.アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国と友好関係を築きあげたことを嬉しく思う。
3.私たちは過去のあやまちを繰り返さないため、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければならない。
4.日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、各国との交流の飛躍的な拡大をはかる。
5.戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、誠実に対応する。
6.わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れた。
7.植民地支配と侵略(attack)によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた。
8.疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明する。
9.わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、平和の理念と民主主義とを押し広めていく。
10.被爆国の体験を踏まえ核兵器の廃絶を目指し、国際的な軍縮を積極的に推進していくことが、過去に対する償いとなる。


上述した10のポイントを過去・現在・未来の時間軸でカテゴライズしてみる。

�T.過去の反省  ・・・3、6、7、9
�U.現在の評価  ・・・1、2、8
�V.未来への指針 ・・・3、4、5、9、10

これらそれぞれについて、次回より、その内容から引き出される論理的帰結を検討してゆく。


本シリーズエントリー記事一覧
村山談話を解析する その1 「田母神論文と村山談話」
村山談話を解析する その2 「過去の反省」
村山談話を解析する その3 「独善的なナショナリズム」
村山談話を解析する その4 「日本という縦糸」
村山談話を解析する その5 「現在の評価と未来の指針」
村山談話を解析する その6 「日本の器」
村山談話を解析する 最終回 「究極の徳利」

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  1. 1. 「村山談話」、どこが悪いのか

    • [日日是生日(毎日が誕生日)]
    • 2008年12月21日 07:47
    • もうすぐあの“大東亜戦争”開戦の日、12月8日がやってきます。この日はこれまではほとんど意識もされずに過ごされていたのですが、今年はどうも違うのではないでしょうか。あの田母神論文の受賞発表式典があり、記念記者会見があります。例年にない盛り上がった日になるのでは、と期待しています。