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11月4日、自民党の「ヘイトスピーチ対策等に関する検討プロジェクトチーム」は、韓国での対日ヘイトスピーチの実態や韓国政府による規制の検討状況を調査するよう関係省庁に求めた。

プロジェクトチーム座長の平沢勝栄氏は会合の後、「(韓国側が)自分のことを棚に上げて日本にだけ言うのは理屈に合わない」と記者団に語っているけれど、至極尤もなコメント。

この検討プロジェクトチームは、安倍総理が党に検討を求めたのを受けて設置されたもので、8月28日に初会合を開かれているのだけれど、その時、平沢氏は「実態を調べた上で、現行法で対応できるのか、新規立法を含めた対応が必要なのかを検討したい」と述べていた。

11月4日現在までに、この検討プロジェクトチームの会議は自民党のサイトによると3回行われている。それぞれの議題を上げると次のとおり。
2014年08月28日(木):ヘイトスピーチ対策等に関する検討プロジェクトチーム
議題:1.国連人種差別撤廃委員会の対日審査について外務省よりヒアリング
    2.国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律について警察庁よりヒアリング

2014年10月15日(水):ヘイトスピーチ対策等に関する検討PT
議題:1.いわゆる京都朝鮮第一初級学校事件について
    2.自由権規約委員会及び人種差別撤廃委員会による対日政府報告審査に対する最終見解について

2014年11月04日(火):ヘイトスピーチ対策等に関する検討PT
議題:前回からの課題について 警察庁・外務省より説明

とまぁ、このような感じで、毎回1時間くらいの会議が行われているのだけれど、まだまだ状況をヒアリングしている段階。

この中で、人種差別撤廃委員会による対日政府報告審査というのが議題に挙げられているけれど、これは、8月20、21日にジュネーブの国連欧州本部で行われた対日審査のことだと思われる。

この審査では、ヘイトスピーチの法規制を巡る議論がなされた。 1965年の第20回国連総会で採択された「人種差別撤廃条約」というのがあるのだけれど、その第4条(a,b)に次のような条文がある。
・あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約 第4条(a)(b)

(a)人種的優越又は憎悪に基づく思想のあらゆる流布、人種差別の扇動、いかなる人種若しくは皮膚の色若しくは種族的出身を異にする人の集団に対するものであるかを問わずすべての暴力行為又はその行為の扇動及び人種主義に基づく活動に対する資金援助を含むいかなる援助の提供も、法律で処罰すべき犯罪であることを宣言すること。

(b)人種差別を助長し及び扇動する団体及び組織的宣伝活動その他のすべての宣伝活動を違法であるとして禁止するものとし、このような団体又は活動への参加が法律で処罰すべき犯罪であることを認めること。
今のところ、日本政府は法律による規制が「表現の自由」を不当に萎縮させる可能性があるとして、第4条を留保しているのだけれど、それは、現行法でも対応可能だと解釈しているからだと思われる。

10月14日、自民党の谷垣幹事長は、記者会見で「イギリスの新聞のガーディアンがヘイトスピーチに対する安倍内閣の対応が弱いのではないかという指摘を始めている」との質問に対し、「ヘイトスピーチに関して日本は弱いとおっしゃるけど、私は必ずしもそういうふうには思っておりません。…一線を超えたものを取り締まる手法はちゃんとありますし、さらに、それを超えて鋭角的なものをつくろうとすると、なかなか表現の自由や何かで難しいところもあるのですね。だからそこは、私は日本の制度、仕組みがそんなに諸外国に比べて劣っているというふうには思っているわけではありません」と答えている。

まぁ、一線を超えれば取り締まるというその「一線」がどこにあるのかは、ヘイトスピーチの定義がされないと引き様がないと思うのだけれど、今回の平沢座長の発言も、その「一線」を探すためのものなのだろう。

この問題に対する政府の対応は始まったばかり。結論が出るのはまだ先のことになるだろう。



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