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1.社会的使命を終える者たちの黄昏

6月17日、安倍総理は民主党の岡田克也代表との党首討論で、12日の衆院厚生労働委員会で民主党議員に入室を阻まれた渡辺博道委員長が負傷した問題について「言論の府である委員会の議論を抹殺するもので、極めて恥ずかしい行為だ。…反対なら堂々と委員会に出て反対の論陣を張ればいい。…民主党代表として二度とやらないと約束していただきたい。」と厳しく批判しました。

これはまぁ、当然の批判であることはいうまでもありませんけれども、安倍総理はこれを党首討論の場で取り上げる事で、民主党の"党"の見解を糺すと同時に、代表に答えさせることで、この問題に決着を付けようとしたものと思われます。

これに対して、岡田代表は、「公正な議会運営を確保できるかが問題だ。…強行採決をしないと約束するか。それをせずこちらだけ責められても困る」などと、論点をずらして逃げまくりました。安倍総理が重ねて計4度も質したにも関わらず全部無視。新聞記事では「岡田代表は開き直り」とまで書かれる始末です。

実に4度も質されたにも関わらず、謝罪もなければ、約束もしない。これはもう、「次も同じことをやるぞ」と暗に宣言したも同じですね。

このような野党の姿勢について、作家の竹田恒泰氏は、「審議拒否して、国民は『野党はよくやった』と思うでしょうか。国民が望んでいるのは、そんなことではなく、もっと実質内容に踏み込むことです。…ここ1、2年で、前例がないくらい、日本をめぐる安全保障環境は悪化しています。中国は太平洋や東シナ海の支配を狙っている。南シナ海では岩礁を軍事基地化し、米国との対立が鮮明になっている。これに対し、日本がどうしなければならないのかを議論すべき時なのに…。国会は何をしているのでしょうか」と指摘した上で、「野党は『政府・自民党が暴走した』と騒ぎ立てていますが、それならもっと本質的な議論に突きつめていくべきですね。でもそうすると、『憲法改正しか道はない』となる。それでは困るので、防衛相らの答弁の挙げ足を取っているのではないのか。日本の危機を危惧し、日本の将来を考えているのなら、野党自身が建設的な提言型政党になるべきです」とコメントしています。全くその通りですね。

なぜ、こうも"あっち系"の方々はこれほど、自らの過ちを認めないのでしょう。"若さ故"なのか、それとも"坊や"だからなのか。同じ「赤」でも"彗星"とは大分違うようです。

まぁ、冗談はさておくとしても、竹田氏の指摘するように、世論は国会でのもっと深い議論を望んでいます。おそらく、それは、日本を取り巻く情勢が大きく変わっていることを国民が敏感に感じ取っているからだと思うんですね。

ですから、国会議員もそうした、世論を汲み取った上で討論を展開しなければならない筈なのですね。けれども民主党にはそれができない。何故か。

その理由の一つとして、彼等の支持者あるいは支持母体の意向というのが、やはりあると思うのですね。いわずと知れた自治労や連合といった、"あっち系"の団体です。良くも悪くも国会議員は国民の代表ですから、あれだけの数の民主党議員が当選する、ということは、それだけの数の支持者がいるということです。

その支持者達の支援で当選まで漕ぎつけた議員が、支持者の意向を無視した発言を繰り返せば、次の選挙での支援はなくなり、落選の憂目に遭うことになります。ですから、ある程度以上は、彼等支持者達の意見も言わないといけない。選挙によって選ばれる以上、そうしたメカニズムはどうしても働くわけです。

けれども、大事なことは、その"あっち系"の意見は、すでに今の時代には合わなくなっているということです。

まぁ、貧しい時代であれば、政府に保障や手当を出させる、といった政策もウケたのかもしれませんけれども、経済大国となった今では魅力に欠けます。そんな個々の手当よりは、経済全体の活性化のほうがずっと効果があるし、国民もそれを望んでいるんですね。

平成26年度の内閣府での調査でも、現在の生活に「満足」とする人が7割を超える結果が出ています。"あっち系"の方々はこの7割に届く政策を打ち出せていないように見えます。

そして、安全保障政策ともなるともっと酷いですね。やれ「憲法9条を守れ」とか、「集団的自衛権は要らない」だとか、声を大にして抵抗して見せるのですけれども、では、それら無しで、具体的にどうやって日本を護るのか、というと何も答えを持ってない。これで支持を集めようというのはちと虫が良すぎるように思います。

安倍総理は党首討論で「反対なら堂々と委員会に出て反対の論陣を張ればいい」と述べていますけれども、今や"あっち系"の方々がどんな反論をしたところで、国民の支持は集まらない。つまり彼等の主張には説得力が欠けているんですね。ですから、暴力に訴えることになる。はっきり言って末期症状ですね。このまま十年一日の如き主張を続けても、ジリ貧になるばかりだと思います。

これは、言葉を変えれば、彼等の日本における"社会的使命"が終わったということを意味するのですけれども、今後ますますそれが顕著になっていくように思いますね。


2.それでも野党を支持する人達の心理

何故、"あっち系"の方々は自分の過ちを認めないのか。その原因の一つとして彼等の支持者達の意向もあるのではないかと述べましたけれども、こちらにちょっと面白い書き込みがありますね。

この書き込み自体は2013年5月ですけれども、民主党支持者の本音として、次のようなやりとりを投稿しています。

連合が作った「私たちはなぜ、民主党を応援するのか」って冊子が、既にどうも配られているらしいと聞いて、一冊貰ってこようかなと思って、 島市最大の某労組に「くれ」って言いに行ってきた。

まぁ、ちょっと貰えなかったんですけど、ちょっとおしゃべりして来て、

「で、しかし、やっぱり、皆さんが民主党を応援する理由って何ですかね?」 と聞いて、最初は、型通りの事を言われたんですよ。

「格差社会に反対してる」とか「労働者のために本当に活動する私達の運動を本当に理解しているのは民主党だから」

とか。

ふんふん、なるほど、それで、それで?ってゆっくり話を聞いて、最後くらいにぽろっと本音らしい事を言ってくれたんですね。

「君には、理解できるかな?自分が人生をかけてやって来た事が、全くの無駄だったって事に直面した時、それを素直に認める勇気なんて、誰も持てないよ」
 
この対応に失敗して、冊子を貰えなかったんですけどね。

ずっと、「はいはい、そうですね」って言ってたんですけど、これだけは「そうですね」とか答えたら、「君に分かるわけ無いじゃん」とか言われそうだったので、

やって来た事が無駄だった素直に認めた過去がある事を喋ったら右派に転向したのがバレちゃいまして・・・結果的に冊子が貰えなかった。

多分、あれが本音なんだと思う。

「自分達がやって来た事が無駄だったと認めたくないから、このまま死ぬまで民主党の応援を続けるんだ」 もう、その方々は死ぬまでそれで行くしかないんだと思う。

世論調査やって、絶対に民主党の支持率5%程度はあるんですけど、団塊世代の中核が、それなんだと思う。

この「やって来た事が無駄だったと素直に認められない」という心理は、おそらく「認知的不協和」のことだと思うんですね。

認知的不協和については、大分前のエントリー「鳩山政権に対する認知的不協和」で取り上げたことがありますけれども、要するに、「人は自分の選択した道が『良いはずだ』と思いたいが故に、その証拠集めをする」という心理作用を指す心理学用語です。

これは裏返せば、「自分の選択した道を自分で否定したくない」ということになるのですけれども、これは正に、先ほど引用した話で出てきた「やって来た事が無駄だったと認められない」と同じですね。

こうした心理は、心理学用語になるくらいですから、それなりに一般的な心理作用ではあると思いますけれども、それを選挙の場でも発揮されてしまうと、自ら"無駄だった"と感じている事を、選りによって、国政の場で展開されることになってしまうのですね。

国政の場で"無駄だった"と分かった事をやろうとするなんてそれこそ「無駄」です。はっきり言って、それは政権与党の足を引っ張ることにしかなりません。

6月19日、民主党の岡田代表は記者会見で、安保法案に対する民主党の対案について「政府案の問題点を洗い出すのが先だ。出すこともあるかもしれないし、出さないで発表だけするかもしれない」と述べていますけれども、安全保障を考えることは、政治的にみても、"無駄"どころか"必須"の項目の筈です。

それを民主党は「反対ばかり」している。それならば、対案を出すかといえば「出すかもしれないし出さないかもしれない」と逃げるのです。おそらく党内を纏めることができなかったのではないかと思われます。

党内で意見が纏まるかどうかは、民主党の勝手ですけれども、与党が余程の失政をしない限り、与党の批判だけで、票が集まるような時代は終わったのだと自覚する必要があると思いますね。