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北野 琴奈
◆日本FP協会 CFP®認定者
 (ファイナンシャル・プランナー)
◆日本ソムリエ協会認定
 ワインエキスパート

◆実践型FPとして、講演・執筆・資産運用アドバイザーなど多方面にわたり活動中

◆TBS「がっちりアカデミー!!」、
BS11デジタル『不動産王』、
BSジャパン「日経プラス10」、
日経CNBC「不動産投資AtoZ」
等にコメンテーターとして出演
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経済のこと

物価も給料も上がらない

日本は物価が上がらない、と言われ続けて30年ほど
途中、消費税アップなどで一時的に上がることもありましたが、その後はやはり低迷。

日銀が「物価の安定目標を2%」にしたのは2013年で、早くも8年が経ちますが、目に見える効果はなく、という状態です。

これだけ長い間、物価上昇を経験していなかったら、物価は上がらないのが当たり前の生活、意識になるのも不思議ではありませんね

毎日の生活に支障を感じなければ、問題視する人は多くはないのだと思います。

ただここ何年かは、海外の物価上昇の影響を受けることも増えてきたような。
そんなニュースを目にすることも多くなった気がします。

ネットフリックスが会費を値上げして世界一律価格にするにあたり、日本での値上げ率は米国の1.6倍になったというのは象徴的でした

海外では給料も上がっているから、物価が少しずつ上がっていくのは当然という環境もあるのでしょう。

日本は、物価だけではなく給料も30年横ばいだという記事も先日、日経に掲載されていて

日本     3.9万ドル(4%増)
米国     6.9万ドル(48%増)
OECD平均  4.9万ドル(33%増)
(購買力平価実質ベース 30年前との比較)

だそう。

新政権は、「分配」をキーワードのひとつとして挙げていますが、決まった枠の中では頭打ちになるのも時間の問題だろうな。

全体の枠を広げる「成長」戦略も必須。
うーん、時間がかかりそう・・・

だとすれば、国に頼るのではなく、自分たちで何とかしていくことも必要ですね

家にいることが長くなったことで、ライフプランやお金のことを考え、実際に行動に移している人も多くなったと感じています。

少しの金額だったとしても、運用できる時間が長ければ複利効果を味方につけることができますから、若い世代にとっては強み

仮にある程度まとまった金額があったとしても、最初から大きく行うのではなく、分散(時間と運用先)を心がけて、長く継続していくことが、結局は上手くいくのではないかと思います


東証の親子経済教室

娘も小学3年生になり、社会の仕組みとか経済なんかについても、ちょこちょこ話題に上ったりします

まぁ、小学中学年なりですが、自分たちの生活と深い関係があることはなんとなく分かる部分もあるよう

夏休みも近くなってきて、以前、東証さんとお仕事をした時に、夏休みに親子経済教室のようなものを見学させてもらったことを思い出しました

コロナだからやらないかな?と思いながらも調べてみたら、オンラインでやるようです
座学だけではなく、取引所をオンラインで見学もするみたい。

そういえば、コロナ前は、実際に現場で見学もしていたなぁ
座学も、一方通行の講義ではなく、参加者が能動的に取り組める内容もあったような記憶があります

夏休みシェア先生の親子経済教室

小学4年生以上が対象なので、我が家はあと1年

金融や経済って言葉だけだと難しく感じるかもしれませんが、毎日の買い物とか、お父さんお母さんが働いている会社、自分が好きなおもちゃに関連した会社などとなると、子どもにとっても、すごく身近なはず。

まだまだ先入観が無い頃から家庭でもちょくちょく話ができると、本格的に学ぶようになった時にも、興味を持つことができるのではなかなーと思います



退職金はどのくらい?

仕事の調べものをしていて見つけた統計資料の中に、退職金はどのくらいか?というものがありました

退職金は、勤めている会社により大きく異なります

そもそも制度自体無いというところだってあるし、退職金の一部を現役時代に先にもらって自分で運用するという仕組みを取り入れているところも。

なのであくまで「平均」としてのものですが

↓ 大学・大学院卒で、35年以上勤めた場合。(*は30〜34年)

従業員1,000人以上 2,670万円
従業員300〜990人 2,200万円
従業員100〜299人 1,830万円*
従業員30〜99人  1,096万円

政府統計「平成28年民間企業の勤務条件制度等調査」より

大企業と中小企業では結構な差がありますね

住宅ローン、最後は退職金で完済するという方もいますが、できればリタイア後の生活費として置いておきたいところ
これをベースに、リスク低めで運用しつつ年金の足しにすることもできそうです。

退職金にも税金はかかるのですが、普通の給与に比べてかなり優遇されています
勤続年数が20年超の場合、収入から差し引かれる控除額は、

800万円+70万円×(勤続年数−20年)

これに1/2をかけた金額が「退職所得」として課税対象となります。

退職金2,000万円、勤続35年だとすると控除額が1,850万円となり、75万円が課税対象。
所得税・住民税合わせて10万円少々です。

手取り金額は大きいですね
退職金は、長年お疲れ様でした!という意味でも、税金が優遇されているのでしょうね


スキー場の異変

今年は暖冬の影響もあり、各スキー場では雪が少ないと聞きます。

最近は本当に気候変動を実感することが多いので、今後も年々、そのような状況が増えていくかもしれませんね。

スキーといえば、海外からもパウダースノーが人気の北海道
なかでも、「ニセコ」はブランド化して10年以上経つかな。

毎年公表される公示地価(土地価格)でも、上昇率トップが続いているので、全国的にもすっかり有名な地域となったと思います

ただ地価が高騰し過ぎて、特に地元の若い方たちは家を買えない、という状況もあるそう

そのニセコ、もともとは、オーストラリアからの観光客が多かったのが、最近はアジアの富裕層がメインになってきているようです。

ニュースで見たのは、オーストラリアからの環境客が2015年度から2割以上現象しているということ。
理由は、混雑がものすごいし宿泊料が高くなってしまったから、というのが大きいらしいです

で、受け皿になっているのが、長野や新潟など本州のスキー場なのだとか

パウダースノーでニセコに勝ることは難しいかもしれませんが、受け入れ態勢を整えその地域ならではの魅力を上手く打ち出せれば、観光客も増えそうですね

確かに、去年、仕事関係でも「オーストラリア人は北海道ではなく本州中心になってきている」という話しを聞きました

ニセコへの観光客、総数では増加傾向(2018年度 外国人延べ宿泊者数46,5万人)でアジアの富裕層などはまだまだ多いようですが、今後も変化していく可能性はあるでしょう。

特にアジアの場合は、政治経済のあおりを受けた「反日」的なものが、観光などに大きく影響することもありがち。

その振れ幅みたいなものも、想定しておく必要がありそうです。

日本各地には、地域それぞれの魅力ある「資産」があります
それらを発信し上手く伝われば、興味を持つ外国人の方は多いはず。

幼少期の冬スキーをニセコで過ごしたことを懐かしく思いながら、日本の魅力について考えさせられたニュースです





安いニッポン?

先週の日経では、1面特集で3日間にわたり、「安いニッポン」というテーマの記事がありました
それぞれ、以下の見出し

 「伸びぬ賃金 負の循環」
 「外需頼みの成長にもろさ」
 「人材流出 高まるリスク」

例として、ディズニーランドやダイソーの価格は日本が世界で一番安い、という内容もあり、昨年、ロサンゼルスのディズニーランドに行った時のことを思い出しました

繁忙期で値段が高い日ではあった(LAディズニーランドは、日によって価格が異なっていました)のですが、確かに大人1人1万円くらいした記憶が。

日本は7,500円。
為替にもよりますが、結構な値段です
思わず、1日しっかり遊ばないとと思ってしまう

それでもかなりの人出だったから、受け入れられている価格設定なんでしょうね。

3日目の特集記事で驚愕だったのは、サンフランシスコでは、4人家族で年収1,400万円は「低所得層」と分類されるようになったとか

サンフランシスコは、賃料も相当高くなっているとは見聞きしていましたが、驚きです。
年収1,000万円少々では、普通の生活を送ることは難しいということでしょうか・・・

日本ばかりを見ていると、いつの間にか世界が見る日本は以前とは変わったことに気がつかない事態になりそうです

視野を広げる、と言うのは簡単だけれど、実際にそうするのはしっかり意識をしていないと難しい気もします

子供は意外と無理なくできたりもするので、見習わねば




キッズ向け 経済の話し

先日、知り合いの子供たち向けに「けいざいのはなし」をしてきました
50分くらいかな。

子供といっても未就学児(年長)なので、いかに興味を引き出せるかがカギです
お金とは何をするものか、といったことから、世の中のお金の流れ、最後はちょっとだけ為替の話しも。

皆が驚いていたのは、自分が銀行に預けたお金は、そのまま銀行に置いてあるのではなく、いろいろなところで使われているということ

下駄箱のように、それぞれお金の置き場所があるわけではない、ということにびっくりしていました。

そういえば、自分もそうだった

私がずっとしゃべり続けるのではなく、質問に対して意見を言ってもらいながら進める感じ

みんな、けっこう発言してくれて、しかもなるほどと感じることもあったりと、私としても面白かったです。
5、6歳児はまだまだ純粋で癒されるなぁ

1回で終了ではなく、次回もまた続きます

ベースアップと家賃

毎年この時期は、ニュースでもベースアップの話しが多くなりますね

賃貸経営をしていると、気になるのは家賃の行方。
感覚としては、住居はまだまだ上がらないのでは?という人も多いと思いかと。
オフィスビルなんかは、賃料上昇と言う話しもありますが

でも、しっかりと差別化された物件なんかは、相応の賃料でも入居者はつくという話しは結構耳にします
地価もそうだけど、二極化がますます進む・・・

人口が減少していく中では、供給が多ければ、給料が上がっただけでは全体が底上げされるわけではないし。

仮にお給料が手取りで2%上がったとして、月給20万円の場合4,000円、30万円であれば6,000円アップ。

収入に占める家賃の割合が20%だとして増額分を自動的に割り振れば、それぞれ800円、1,200円。

うーん。
このくらいの賃金上昇では、家賃よりもまずは貯蓄などの「防衛」に使われそうだなぁ。
あとは、ちょっとした「プチ贅沢消費」に消えるか・・・

毎年、継続的に上昇が見込めるようになれば、賃貸市場も流れが変わるかもしれません

昨年から、アベノミクスのひとつとして徐々にベースアップの動きが広がっていますが、持続性に注目していきたいところです


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本格的な増税時代がやってくる?!

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税金の話題が続きますが・・・

年に一度、税制改正大綱が出るタイミングで開催されるセミナーに、ここ何年か参加しています

解説をするのは、経団連の経済基盤本部長である阿部 泰久氏。

「税制改正大綱に関わって30年以上経つけれど、今年が一番忙しかった。」とおっしゃっていました

2時間くらいなので、全ての説明をするわけではないのですが、改正の大まかな点と重要なポイント、あと将来的にどうなっていく方向なのかといった展望も聞けるので、大きな流れをつかむには◎

どういう経緯で改正案が出来たとか、現場でのやり取り、実は○○だったのがひっくり返って△△になったという裏話的なことも聞けるので面白い

あと、背景を知っておくとスッと頭に入ってきやすい。
税金の話しって大事なんだけど、難しい言葉も多かったりするので・・・

今回「基本的考え方」の中で、

今後、内外の社会情勢の変化を踏まえつつ、担税力に応じた新たな課税について検討を進める

という一文があって、これは明らかに増税メッセージ

大綱で明言するのは久しぶりだそうです。

まぁ台所事情が厳しいことは周知の事実で、皆わかってはいるけれど、景気が良くなかったこともあって先延ばしになっていた部分も

公的に宣言もしたし、景気が上向いてきたことも追い風で来年は消費税増税第一弾もあるし、いよいよ本格的にでしょうか


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税金の使われ道

賃貸経営をしていると、固定資産税、所得税、法人税など毎年結構な金額を支払っている人も多いかと思います

いつも、確定申告の時期には特に思うのですが

こういう支払う税金の、たった数%でも、納税者の意向を反映して税金の使い道を決めるっていうことがあると、税金に対する気持ちが全然違ってくるんじゃないかなーと
もちろん、源泉徴収だけの方も含めて。

毎年の歳出には、

  社会保障関係費 (国民の健康や生活を守る)
  公共事業関係費 (道路や住宅などの整備)
  文教および科学振興費 (教育や科学技術の発展)
  防衛関係費 (国の防衛)
  経済協力費 (発展途上国の経済援助)
  国債費
  地方交付税交付金

などがありますが、ここに使ってほしい、っていう意思表示だけでもできればなと

というのも、税金の使い道を考える人と納税者の意向の間には、少なからずギャップがあると思うのです。

もちろん税金は寄付ではないから、その意向を全て反映させるのは違うし、国全体のバランスを見る政策は大切でしょう

ただ、そのほんの一部にでも納税者として意思決定に参加できていると思うと、気の持ちようが変わってくるかなと
少なくとも、私はそう感じています。

税金は、「取られるもの」ではなくて、「役立ててもらうもの」という意識が
多少なりとも増すのでは、と思うのですがいかに


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日銀を知る!

「日銀」をテーマにしたセミナーに参加してきました

講師は、日銀に20年ほど勤めていた方だということで、興味をそそられて

主な内容は、

・日銀の組織、仕組み、業務
・金融政策が決定されるプロセス
・金融緩和の方法
・短期金利と長期金利の関係
・世界主要国の中央銀行との比較

など。

思った通り、教科書的な内容だけではなく、実際、現場はどうなの、
というリアルな話も聞くことができて面白かったです

日銀って、ジャスダック市場に上場しているんですね
株式ではなく「出資証券」という形ですが、売買は可能。
あ、でも議決権は無いとのこと。
そりゃそうか。

昨年、日銀がETFとかREITの購入を決定した時は、価格が下がった
そうです。
ま、いわゆる「リスク商品」に投資をするわけだから、当然の現象なんだろうけど、日銀をそういう側面から見たことがあまりなかったので、新鮮

ちなみに日銀の資本金は1億円で、55%が政府、45%が民間。
意外と少ないんだなという印象です


日銀は、基本的には誰でも本支店の見学ができるんだそう
事前予約は必要ですが。

これは、「透明性」を大事にしているスタンスを知ってもらうための広報活動の一環だとか。

平日だけなので、難しい人が多いかな・・・
ご興味おありの方は、コチラに案内がありますよ


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