別館2階

二〇一六年睦月十九日


 
かみやま
春過ぎて 夏来るらし 白妙の
衣乾したり 天の香具山

持統天皇    



この部屋に入室する・・・


 
富士ふじ
田児の浦ゆ うち出て見れば 真白にそ
不尽の高嶺に 雪は降りける

山部宿禰赤人    



この部屋に入室する・・・


 
ちがや
あさぢふの をののしの原 しのぶとも
人知るらめや いふ人なしに

(詠人不知)    



この部屋に入室する・・・


 
あだこころ
君をおきて あだし心を 我がもたば
すゑの松山 浪もこえなむ

(詠人不知)    



この部屋に入室する・・・


 
法螺貝ほらがい
山伏の腰につけたる法螺貝の
丁と落ち ていと割れ
砕けて物を 思ふころかな    



この部屋に入室する・・・