医療・介護・福祉経営 ここがポイント!

税理士法人名南経営 久保光司 公式ブログ

 医療法人の理事長は、「医師又は歯科医師である理事のうちから選出する」(医療法46条の3第1項)とされていますが、同項但書で「都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる」とされています。

これは、理事長が死亡し、又は重度の傷病により理事長の職務を継続することが不可能となった際に、その子女が、医科又は歯科大学(医学部又は歯学部)在学中か、又は卒業後、臨床研修その他の研修を終えるまでの間、医師又は歯科医師でない配偶者等が理事長に就任しようとするような場合を前提とするものです。

 この但書の運用は昭和61年6月16日の通知により、「候補者の経歴、理事会構成等を勘案し、適正かつ安定的な運用を損なうおそれがないと認められる場合には、都道府県医療審議会の意見を聴いた上で、都道府県知事の認可が行われるものもの」とされています。

しかしながら、厚労省が昨年調査したところ、「理事としての経験年数が一定期間あること」「財務状況が黒字であること」などの要件を都道府県が独自に設定して、実質門前払いするような運用が見受けられたとのこと。
よって、厚労省は3月5日付けで必要以上の要件を設定している都道府県は、本来の昭和61年の通知のとおり、都道府県医療審議会の意見を聴いた上で、当該認可について判断するように、必要に応じて現在の運用の改善を検討するよう要請する通知を出しました。また、来年度中に再度調査を行うと付け加えています。

 理事長が高齢である医療法人も増加しており、この但書を適用するようなケースは今後少なからず増えるかもしれません。
また、医療法人の理事長は、原則医師又は歯科医師という固定観念があるので、本当に緊急時に活用するにはこの但書の運用通知を知っておくことが重要です。

3月13日に厚生労働省から公表された「介護サービス施設・事業所調査」では、2012年の介護報酬改定後でも、軽度の人ほど掃除・洗濯などの生活援助の利用割合が多く、60分以上の
長時間サービスの利用割合が高くなっている。

2012年の報酬改定で大きな見直しがされた訪問介護の生活援助では、「60分未満」「60分以上」が「45分未満」「45分以上」に短縮され、制度上は長時間サービスが一層提供しにくくなった。

だが今回の調査結果では、要介護4~5の重度者では、60分までのサービスが6割を占めるなど短時間サービスかつ排泄・食事・清拭・移乗介助などの身体介護サービスの提供が中心となっている。一方、要介護1~2の軽度者では60分以上が6割を占めるなど長時間サービスかつ掃除や洗濯、調理・配膳といった生活援助サービスの提供が中心となっている。
つまり、訪問介護という一つの介護サービスの中で、サービス対象者とサービス内容が二極分化されているというのが現状の実態である。

来年度の制度改正では、要支援者の訪問介護を地域支援事業とし、ボランティアやNPO法人などの地域資源を活用していく方向で要支援の訪問介護は介護保険サービス外となる。
このような調査結果を見ると、将来的には、軽度要介護者の生活援助サービスも同様の方向になるのではと思ってしまう。


国は昨年「待機児童解消加速化プラン」を策定し、地方自治体を支援する活動を行っています。

このプランでは、平成26年3月末までに保育所定員20万人増、さらに3年間でさらに20万人増を

はかり、保育ニーズのピーク平成29年度末には待機児童ゼロにする計画となっています。


しかしながら、待機児童解消を進めれば進めるほど、「保育士不足」が浮き彫りになっています。

厚労省の調査では、3年後の平成29年度には7万4000人の保育士が不足するとしています。


この保育士不足の対策としては、これから保育士を育成するのでは時間がかかりすぎますので

、約60万人とも言われている潜在保育士の復帰活用が求められます。
保育士の資格者は平成24年4月時点で112万人、内就労している保育士は約40万人です。半分以上が資格はあるが保育士として就労していないこととなります。

この原因は、保育士の平均賃金が約20万と全職種平均約29万円と比べ、9万円近く低いなど処遇面が悪いことが大きな理由となっています。
これは、医療介護の看護職・介護職不足と類似しています。
26年4月の消費税増税の財源の一部を保育士の処遇改善に使うとされていますが、構造的問題なので、国による大幅なかつ継続的な支援がないと大きな改善が難しいと思われます。

既存保育園でも保育士確保は、今後しばらくの間、苦労するのは間違いない状況です。

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