2021年04月24日
「丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。9」、竹村優希著(角川文庫刊)を読みました。
京都府に3回目の緊急事態宣言が出ました。そろそろ勘弁して欲しいものです。いつまで続くことやら
八重桜も間もなくお終い
電子書籍で読みました
不動産の事故物件を専門に扱う会社を舞台にしたホラー小説の9作目です。今回は過去に封印された悪霊が、長い年月を経て封印を破ろうとするのを防ぐストーリーです。
印象に残ったのは主人公がかつてお寺の住職に言われたことを思い出したコレ。
「道筋は目指す人の数だけあり、先に達成した者が必ずしも優れているとは言いきれない」
寄り道したり遠回りしたり、サボったり。人にはそれぞれの道があり比べる必要などない。分かっているんですよ、そんなことは。でも比べてしまうんですよ。結局のところ、本人の気の持ちよう。ポジティブシンキングが大事です。
ホラー小説ながら優しい時間が流れている作品です。1巻から通して読んで欲しい作品、おすすめ!!
2021年04月17日
「死神憑きの浮世堂」、中村ふみ著(小学館文庫刊)を読みました。
新型コロナの感染が増えてきました。また緊急事態宣言があるかもしれませんね。トンネルの出口まではもうしばらくかかりそうです。
電子書籍で読みました
人形の修理を専門に行う工房の主を主人公にしたホラー小説です。
冒頭から綺麗なお嬢様がナイフでセクハラおやじの目を突き、斧でバラバラにするというシーンからスタートします。血だらけで楽しそうに斧をふるうお嬢様がシュールですな。
死体を腐らないように保存し、何十年か後に生まれ変わりの人間を探し出して、命を入れ替える呪術を使い再び蘇生させることができる一族と、その呪術のために弟の命を奪われ復讐を誓う主人公の姿を描く人間ドラマです。それぞれの運命の苦しみ、悲しみを丁寧に描いていきます。ホラーなシーンは最初だけです。多分
特徴のある登場人物が多く、最後まで面白く読めますよ。おすすめ
2021年04月13日
「怪獣8号」、松本直也著(集英社ジャンプコミックス刊)を読みました。
京都は蔓延防止等重点措置ということで、また逆戻りしました。ワクチンもなかなか進まないしいろいろと問題山積みのようですね。
紙の本で読みました
現在2巻まで発売中です
怪獣が発生する日本を舞台にしたバトルマンガかな。怪獣と戦う日本防衛隊を描いています。
主人公は小さい怪獣に寄生され体が怪獣化、怪獣の力が発動すると巨大怪獣も一撃で粉砕する力を持ち、防衛隊のピンチを救うという流れになります。
日本防衛隊はウルトラ警備隊のように役に立たないチームではなく、巨大怪獣とも対等に戦える武器を持ち日本を守ります。この辺りはウルトラマンに頼り切りの怪獣ものとは違うところで好感が持てます。
ギャグとバトルのバランスも良いジャンプらしいマンガで今後が楽しみです。おすすめ
2021年04月07日
「蔵の宿」、原作/西ゆうじ、画/田名俊信(芳文社刊)を読みました。
桜がほぼ終了しました。今年は暖かかったのもありますけど、風が強い日が多くて散るのも早かったですね。また来年の桜を楽しみにしたいと思います。
電子書籍で読みました
現在52巻まで発売中です
東京の一流ホテルのフロントから福井にある実家に戻り、酒蔵と新たに宿屋をはじめるというマンガです。
江戸時代から続く酒蔵の一部を旅館に改装して宿屋を始めます。しかし酒蔵を手に入れようと親戚があの手この手で嫌がらせをしてきます。もう次から次へと汚い策を巡らせてくるので、読んでいても楽しい気分にはなりません。親戚の爺さんを見ていると
などと思ってしまいます。そんな風に思いながら読んでいると、すさんだ自分が悲しくなってきます。
作者の思う壺やないか
印象に残ったのはココ。国会議員の息子に頼まれて、ヤクザの組員が協力したのですが組長に怒られます。
「今は国会議員なんてクソの役にも立たねえんだ。」
ひどい
次から次に仕掛けられる嫌がらせの数々を乗り越えて少しづつ前に進んでいく。全くもってわたくしのような手抜き男には耳が痛いマンガです。人生を反省しながら読みました おすすめ
2021年04月04日
「ネスト・ハンター 憑依作家雨宮縁」、内藤了著(祥伝社文庫刊)を読みました。
間もなく桜がお終いになります。
桜が咲いても気が重い世の中は嫌だな。来年は普通に桜を見に行きたいな。
紙の本で読みました
一家4人の惨殺現場のシーンからスタートするミステリー小説です。小説作家が事件の真相を追うシリーズの2作目になります。
今回は自分好みの幸せな家庭を築こうとする「パパ」が、母子家庭の子供に取り入って家に入り込み、うまくいかないと母と子を惨殺するという犯行を繰り返すパパを追うストーリーです。
ハッキングで簡単に名簿や資料を手に入れるところには不満を感じますけど、テンポよくサクサク進んでいくので、1作目よりもこなれて面白くなっていると思います。
頭の線が切れた人が多い昨今、こんな人間がいてもおかしくないなと思ってしまうところが怖いところです。お薦め