アメリカのめっちゃスゴい女性たちアメリカのめっちゃスゴい女性たち
(2014/03/31)
町山 智浩

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町山智浩『アメリカのめっちゃスゴい女性たち』(マガジンハウス、2014)読了。 かなり長い期間かけて読んだので前の方は忘れているのだけど、日本では知られていないがアメリカではよく知られている55人の女性を取り上げて一人当たり3ページで論じているのだけど、それぞれの人生がスゴいスゴい。

障害を持つ人も多いしレズビアンも多い、離婚経験者も多いし夫の浮気を経験している人も多い。薬物中毒者の家庭で育った人、刑務所に入った経験を持つ人。そのすべてが前向きに人生を切り開いて生きていて、全米に名前を知られる存在になっているというのがそういう意味でとてもアメリカらしい。

今日読んだラストの3人は、メアリー・パーラ、アントワネット・タフ、リジー・ベラスケスの3人。

パーラは白人女性で現在GM(ジェネラル・モーターズ)のCEOを務めているが、倒産した世界最大の自動車会社・GMを立て直した人。彼女はGMの組立工を親に持ち、GMが作った工業大学を出て30年以上GMで働き、技術者から叩き上げで経営トップに立った、近頃では珍しい人物なのだそうだ。パーカーはCEOになるとトヨタやベンツに対抗する新型車種を次々と開発し、奇蹟の復活を実現したわけだ。アメリカにもそういう「叩き上げ」ということがあるのだなと、そこには「終身雇用の良さ」「企業ファミリー出身」と言うわりと非アメリカ的な要素があるところが面白いと思った。そして作れば売れる殿様商売を脱し、ライバルに対抗出来る車種を作り出したところも日本企業の商売に似ている。これはかなり興味深い人物であり展開であると思う。

二人め、アントワネット・タフは黒人女性で小学校の帳簿係。ところがこの人は2014年のオバマ大統領の一般教書演説に招待されている。彼女は学校に侵入して乱射しようとした犯人を説得し、800人の児童の命を救った人物なのだ。20歳で双極性障害に苦しんでいた犯人は、精神病院に入るよりは死んだ方がましだと思い詰め、ソ連製の軍用ライフルAK47を手に学校に侵入したのだった。そんな彼に銃口を向けられたまま彼女は「ベイビー、どうしてこんなことするの?」と尋ね、自分も自殺しようとしたことがある、と言った。彼女の人生は逆境そのもの。継母や連れ子からいじめられ、実母の介護のため高校を中退し、結婚しても生まれた長男は重い障害を持っていて、夫に浮気を告白されたのがとどめを刺した。でも重い障害を持つ息子がいるから死ぬわけにはいかない、あなたも病院で治療してもらえば何とかなる、と語るタフに、犯人がでももう自分は警官を撃ってしまった、と答えると、警官が撃たないように私がついて行くわ、と答え、最虐殺は食い止められたのだと言う。彼女のFacebookを見ると彼女は”Prepred for a Purpose”という著書を書いている。

そして55人めのリジー・ベラスケス。名前からするとヒスパニックだろう。彼女は生まれつきからだに脂肪や筋肉をつけられない病気で、一日5000キロカロリー食べないと死んでしまうのだそうだ。それでも体重は30キロしかない。高校時代に彼女は彼女を勝手に撮った8秒間の映像がYouTubeに「世界一醜い女」と題してアップされたのだと言う。これはネットいじめ、英語ではサイバー・ブリーというのだそうだが、彼女は泣き暮らしたが、「私の人生は私が決める」と思い、四つの目標を立てたのだと言う。「モチベーショナル・スピーカーになって人々に希望と勇気を与えること。本を出版すること。大学を卒業すること。仕事で自立して家庭を持つこと。」 モチベーショナル・スピーカーという言葉は初めて聞いたが、少し調べると成功を重んじるアメリカでは知られた職業なのだと言う。モチベーショナル・スピーカーのためのエージェントもあり、彼女は決意して直ぐ、高校時代から7年間で200を越える講演をこなしたのだと言う。2010年に著書を出し、翌年には大学を卒業し、あとは家庭を持つだけというところまで来ている25歳だ。

モチベーショナル・スピーカーという言葉で検索してみると、いわゆる成功本の著者・講演者というのは結局このジャンルに入るということなのだなと思う。「金持ち父さん」のロバート・キヨサキに関してもそう書いている人がいた。最もキヨサキは2012年に倒産しているとのことだが。

ベラスケスは講演で「私はいくら食べても太らないの。うらやましいでしょ?」と言って笑いを取るそうだけど、そうやってタフに振る舞うことがアメリカでは求められるんだなと思う。そうやってタフに振る舞っているうちに本当にタフになる人もいるのかもしれないが、キツいことはキツいだろうなと思ったりはする。 まあこんな調子でスゴい女性が紹介されていて、アメリカの縮図のような感じだ。男性にも女性にも薦めたい一冊だ。
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4月いっぱい『まんがブログ強化月間』として、1日のアクセス数合計2000を目指して1日4回の更新を続けてきた。結果としてみると、2000を越えたのは合計4日間。9日10日と27日29日。9日は『別冊マガジン』と『進撃の巨人』単行本、スピンオフ作品3作の発売日ということでこの両日は『進撃の巨人』関係の情報が多かったということ。それから27日は前日に『進撃の巨人』作者の諫山創さんがラジオに出演し、その記事を掲載したこと。そしてその記事がまとめサイト『進撃の巨人ちゃんねる』からリンクしてもらったことが大きかった。29日はやはりスピンオフ作品『悔いなき選択』が掲載されている『ARiA』が前日発売になり、その記事を書いたこと。やはり2000を越えるには『進撃の巨人』の記事が必要だということになる。

合計1000を越えたのは17日間、500〜1000の日が13日間で最低が14日の633、最高が27日の2298ということになった。

4月14日の記事を見ると、確かに「これ」がアクセスをあげる「コア」になるという記事がない。割と趣味に走ったと言うか、マイナー指向が感じられる部分がある。

あと24日が落ち込んでいるのだが、この日は『ギャングース』『One Piece』『シドニアの騎士』『いちえふ』とそれぞれタイムリーな内容のはずなのだが、多分これは検索エンジンなどの具合によるのだろうと思う。

まんがブログのアクセスをあげるのは、やはり勢いのある作品を取り上げること、というのは必須だなと思う。『シドニアの騎士』熟読シリーズが終わったら『進撃の巨人』の読み直しをするということも考えられるなと思った。

とりあえずしばらくの柱は『シドニア』の熟読シリーズにして、あとは『One Piece』ほか1本、という構成になるだろうか。一気に一日2本に減らしてしまうのもどうかなと思うので、しばらく1日3回の更新にして、amebloは朝昼夕、FC2は朝昼夜というかたちで更新してみようかなと思う。

とりあえずは1日3回更新で一日平均2000を確保し、瞬間風速では5000を達成する、というのが5月の目標になるだろうか。

まんがブログ以外のブログも更新したいということもあるのだけど、これだけ毎日マンガ作品を熟読してあらすじを書いたり感想を書いたりしていると、自分の中に創作の種が溜まってきているのを感じる部分もあるので、上手く創作につなげて行けたらいいなと思う。最初は軽いものから、少しずつ書いて行きたい。

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One piece (巻5) (ジャンプ・コミックス)One piece (巻5) (ジャンプ・コミックス)
(1998/10)
尾田 栄一郎

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こちらこちらの方で『One Piece』の感想を書いてます。


読み始めたら必ずはまって一日何巻も読んでしまいそうなので、毎日1巻までずつ感想を書いていくことで、ペースをおさえたいと思っています。(笑)


当たり前ですが、読み始めると面白いマンガというのはいくらでもありますね。そして思うのですが、周りに大きな影響を与える、つまりほかの作品にも何らかの影響を与えるたり、マンガの作り方とか関連商品の売り方にも影響を与えたりする、つまり作品性においても、製品生産においてもその「元」になるところが、大ヒット作品にはあるんですね。


『One Piece』を読んでいると、なるほどこれはこういうことだったのか、と思うことが時々あります。書店などでも「ルフィ」「ウソップ」「サンジ」といった名前が並んでいたりして、それが何なのかあまりよくわかっていなかったのですが、『One Piece』のキャラクターだったのだということを知ってなるほど、と思いました。


平安時代以降の日本の文学作品にはすべて『源氏物語』の影響があると言います。ですから『源氏物語』は古典として読まれるべきで、それ以降の作品は源氏の影響を考慮しつつ読解していくべきだということになるわけです。


マンガにおいてそういうものは、もちろんまずは手塚治虫さんの作品なわけですが、それ以降もやはり時代時代を画した作品というのはあって、いま最も影響を持ちそうな作品は『進撃の巨人』ですが、90年代終わりから2000年代の初めの時期においては、間違いなく『One Piece』でしょう。大ヒット作品を読むことは、時代を知るという意味もある、ということを読んでいると強く感じます。


この『One Piece』の作品中でも、「グランドラインを制し世界の富を手に入れた海賊王『ゴールド・ロジャー』が、「ワンピース」と言われる秘宝を残し、手に入れたものにやると宣言したことが、猫も杓子も海賊を目指す、「大海賊時代」をもたらした、ということになっています。ですから、その中で『海賊王』を目指すということは、そういう時代の潮流を感じてその中でその夢を持ったということなのですね。


それは、王や長嶋を見て野球選手を目指したり、ノーベル賞科学者に憧れて科学者を目指したり、宇宙からの中継を見て宇宙飛行士を目指したりするのと同じことです。「海賊王に俺はなる」という夢に向かって突進していくルフィは、いわばそういう流行の中、時代の風潮の中での野望なわけで、今の時代で言えばITでも何でも、世界を動かすお金持ちの実業家になる、ということなのかもしれません。


やはり時代の流れというか風潮というかトレンドのようなものはあって、その流れに乗ってその先にある夢を目指す、というのはライバルも多いですが周りからの賛同や協力も得やすいわけで、夢がシンプルであればあるだけ仲間も集まってくるということになるのだと思います。


そういう意味で言えば、日本は今、憧れられる仕事をしている人は各ジャンル、各分野にいるわけで、そういう「夢を持ちやすい」時代になっていると言えますね。フィギュアスケートでも、サッカーでも、野球でも、宇宙飛行でも、バレエでも、実業でも、各分野に目標にするにふさわしい、憧れられる人がいる。もちろんまず、夢を持つこと、やりたいこと、実現したいことを持たなければ実現はしませんが、そのやりたいことが実現しやすい環境ということの中には、時代のトレンドというものは間違いなくあるわけです。


そういうわけで『One Piece』、いろいろなことを教えてくれます。

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