2018年05月22日

596号系統 苔寺・すず虫寺 ゆき

596号系統 京都バス 苔寺・すず虫寺 ゆき

108日目
9:22 北河原町
9:27 苔寺・すず虫寺                      230円


 京都市バスの「松室北河原町」バス停と同じ場所にある京都バスのバス停は「北河原町」。どうして同じバス停名にならなかったのかは不思議ですが、その謎を追う暇もなく「苔寺・すず虫寺」ゆきの京都バスがやって来ます。

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       待ち時間もほとんどなく京都バスに乗り継ぎです。



 阪急嵐山線に沿った道を少しばかり南へ進んだあとバスは右折し狭い住宅地の中の道を進みます。5分もせずに終点の「苔寺・すず虫寺」に到着です。

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          京都バスの「苔寺・すず虫寺」バス停。



 さて、ここから向かうのは鈴虫寺でバス停から歩いて3分弱。山門へ続く石段のそばにはしだれ桜が満開で見る者の心を一瞬にして奪います。

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              鈴虫寺の見事なしだれ桜。



 鈴虫寺の正式名称は華厳寺。このお寺では鈴虫が年中通して飼育されており、その鈴虫の音を聴きながらの鈴虫説法が有名です。石段には鈴虫説法を求める人の行列ができており、その最後尾に並びます。


 引谷君           「どれくらい待つんでしょうかねぇ。」

 こうすけ          「長いと一時間から二時間っていわれているけどなぁ。見当がつかないねぇ。」


 一時間でも二時間でも待つ覚悟をしていたものの、15分程で列がゾロゾロと前に進み山門をくぐります。一度に200名程が鈴虫説法を受けることができるようです。前の時間枠で説法を受けた200名と入れ替わりに次の200名が入るというわけです。

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           鈴虫説法で有名な鈴虫寺こと華厳寺。



 鈴虫というのは初秋にその風流な音を風に流すのですが、前述の通りここでは空調設備等の最新テクノロジーを駆使して年中その虫の音を聴くことができます。拝観料(500円也)を納めて通された広間ではリーンリーンと涼しげな虫の音が響きます。そこでおもてなしの茶菓をいただきながら有難い説法を聴くのであります。

 ここで有難い説法の詳細を記すのは割愛しますが、笑いを交えながらの説法で200名の顔はほころびます。

 お坊様の話によると、この鈴虫寺のお地蔵様はわらじを履いており、願いを叶えるためにわざわざ出向いてくださるとのこと。なんでも幸福地蔵様というそうです。


 鈴虫寺のお坊様    「欲張ることなく、今どうしても叶えて頂きたいお願いを一つだけ願ってください。」


 鈴虫説法が終わると次の200名が待っていますので、きれいに手入れされた庭をぐるっと回って交代します。山門の近くにわらじを履いた幸福地蔵様がおられ、これから鈴虫寺をあとにする200名の信心深い人が順に願いを聴いてもらっています。


 引谷君          「何をお願いします?」

 こうすけ         「そんなの急に言われてもなぁ。それにお願いもいいんだけど、今はトイレに行きたいわ。」

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        願いを一つだけ叶えてくれるという幸福地蔵様。



 鈴虫寺から「苔寺・すず虫寺」バス停に戻ります。そこにはトイレがありまして、


 こうすけ         「助かった、助かった、トイレがあった!」


 至福の表情でトイレを済ませてから、ハッと気づきます。これで今どうしてもという願いが叶えられたのでしょうか。


 複雑な思いになるものの、素直に願いを叶えてもらったことに感謝いたしましょう。

 バス停のそばには竹の寺こと地蔵院への案内があり、時間もあることからここも訪ねてみようと階段をのぼっていきます。

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              竹の寺 地蔵院へ向かいます。



 竹の寺までの途中、民家の庭にそれは見事なしだれ桜が空を覆います。ここでも桜に心を奪われてしまいます。

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               それは見事なしだれ桜。



 たしか桜の花に奪われたはずの心ですが、地蔵院の前まで来るとその静かな佇まいにまたまた奪われてしまいます。


 引谷君          「渋いですねぇ。」

 こうすけ         「これは見事な青もみじ。山門の奥にある竹林もいい雰囲気やねぇ。」


 もみじは若々しい鮮やかな緑、竹林は物思いにふけるような深い緑、そんな緑の競演する地蔵院は鈴虫寺と比べると訪ねる人も少ないのですが、渋い魅力に溢れる寺院です。

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      「苔寺・すず虫寺」バス停から徒歩5分弱の地蔵院。



 竹の寺こと地蔵院は山号を衣笠山といい、室町幕府管領の細川頼之創建の寺です。また、とんち話で有名な一休さんが6歳で出家するまでの間、母と過ごした寺と伝えられています。

 拝観料(500円也)を納めて竹林の中を歩きます。風に揺らされて竹が空に近い所で互いにぶつかる乾いた音が響きます。静かな境内ではそれ以外の音は響きません。鈴虫の音のように風流なものでもありませんが、自然のありのままの音は深遠であります。

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              竹の寺こと衣笠山地蔵院。



 本堂は鮮やかな青もみじに包まれております。これは紅葉の時期にも訪ねてみたいものです。それもまた心奪われる光景でしょう。

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             青もみじに包まれた本堂。



 本堂の北にあるのは方丈。その襖絵は細川護熙元首相の筆によるもので期間限定で公開されています。さすが細川家ゆかりの寺院であります。それにしてもこの元首相は政界引退後は陶芸をしたり、茶や書画にいそしんだりと悠々自適なお方です。お隣の国では政界引退後のトップの末路が哀れなもので、それと比較すると我が国はずいぶんと大らかで平和な国なのでしょう。

 方丈庭園は細川頼之が愛した十六羅漢の庭という枯山水庭園。庭の中央には胡蝶侘助(こちょうわびすけ)という名椿が存在感を示しております。今は時期を外したようで赤い花が苔生す庭にポツポツと落ちているのが印象的です。例年3月の末頃に満開を迎えるそうで、この時期にもここを訪ねて心奪われてみたいものです。

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               本堂の北にある方丈。



 方丈の内部も十六羅漢の庭も撮影禁止とのことで、しばし縁側に座して光景を瞼に焼き付けておきます。一寸寄り道で訪ねたわけですが、とても素敵な寺院に巡り会うことができました。




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kousuke0217 at 23:00コメント(0)│ 
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