2019年12月31日

709号系統 神崎総合病院 ゆき

709号系統 市川町コミュニティバス 神崎総合病院 ゆき

131日目
14:42 寺家
15:28 初鹿野                          100円


 旧道を歩いていると再び三叉路に至ります。左に進むと広域林道笠形線です。笠形線は神崎郡福崎町大貫から多可郡多可町加美区奥荒田までの全長34キロ超におよぶ広域林道で、先程の三叉路からわずかな区間ですが兵庫県道34号線の旧道との重複区間であったようです。小さな祠のあるこの三叉路を右に進むとすぐに市川町の標識が立ち、道は下り坂に転じます。ここが舟坂峠であります。

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         舟坂峠を越えて神崎郡市川町に入ります。



 峠を越えても山中の空気が変わる訳ではありません。ただ同じ播磨国の中ですが加古川水系から市川水系へと変わりました。脇を流れる小さな沢の水は市川となって姫路市を流れ播磨灘へと注ぎます。木々に囲まれた清涼とした雰囲気の中、瀬の音を聞きながら坂道を心地よく下っていきます。ふと足元を見ればサワガニがチョロチョロと歩いております。市川町でもサワガニの歓迎を受けます。

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             心地よく坂道を下っていきます。

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          市川町でもサワガニが歓迎してくれます。



 歌いながら坂道を下ることしばし、寺家の集落にたどり着きます。道の傍らにある倉庫で夫婦であろうおじさんとおばさんが刈り取った何だかの作物から黒い実を収穫する作業をしております。


 こうすけ         「何の実を収穫しているのですか?」

 作業中のおじさん   「蕎麦の実を収穫しているんですよ。ほら、これが蕎麦の実ですよ。」


 そう言って数粒の蕎麦の実を手のひらにのせてくれます。

 
 こうすけ         「ほほぉ。こうやって収穫しているんですね。どこかに出荷されるのですか?」

 作業中のおじさん   「いえ。蕎麦の店を営んでいるんですよ。」

 作業中のおばさん   「自家製の蕎麦粉で打ったものを提供しているんです。」


 こだわりの蕎麦屋は数多くあれど、素材から自家製とはかなりのこだわりであります。そういうお店でお蕎麦を食べてみたいものです。きっと心が揺すぶられるような味なのでしょう。

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             蕎麦の実の収穫中であります。



 作業中のおじさん   「どこへ向かわれるのですか?」

 こうすけ         「バスに乗ろうとバス停を探しているんです。」

 作業中のおじさん   「もう少し下ると駐車場があって、そこにバス停がありますよ。」


 はじめて訪ねた集落で親切な人に出会うことができました。教えてもらった通り少し下ったところにある駐車場にバス停があります。この駐車場というのは播磨富士と呼ばれる笠形山(標高939.4メートル)の登山客のための駐車場であります。下ってきた道を振り返ると笠形山は雲の中でその山容を望むこと叶いません。雨こそ止んだものの、どんよりと雲がただよっているのですが、雲の切れ間より青い空が顔をのぞかせており、これから天候が快方することを予感させます。

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                笠形山は雲の中。



 次のバスは市川町のコミュニティバスで、火曜・金曜(年末年始をのぞく)のみ運行される瀬加路線の「神崎総合病院」ゆきです。本日は幸運にも火曜日、しかも1日2本の希少なバスが約20分後にやって来ます。お茶を飲みながらバス停で待っていると向かいの畑で農作業中のおじさんが声をかけてきます。


 農家のおじさん     「旅のお人、柿を持って帰りよ。」

 こうすけ          「えっ。いいんですか。」

 農家のおじさん     「かまへんよ。甘い柿だよ。」

 こうすけ          「ありがとうございます。」


 ここでも親切な人に出会いました。山の神様へのお土産としてリュックサックの中にいただいた柿をしまいます。

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                   甘い柿だよ。



 坂道をバスが登ってきます。広い駐車場内で転回してバスのドアが開きます。乗り込んだバスには他に乗客の姿はありません。バスは坂道を下り兵庫県道34号線に入ります。合流地点は舟坂峠の下を穿(うが)つ船坂トンネルの市川町側の出入口のすぐそばです。

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       火曜・金曜のみ運行の市川町コミュニティバス。



 バスは2車線の整備された道を軽やかに駆けていきます。途中かさがた温泉の「せせらぎの湯」というバス停を経由するのですが、温泉入口と大きく書かれた門をバスに乗ってくぐるのがなんとも滑稽です。それにしても運行曜日が限られ本数も少ないバスでこの温泉を訪ねる人などいるのでしょうか。

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           バスは「せせらぎの湯」を経由します。



 さすが地域に根ざしたコミュニティバスで、途中のバス停からポツポツと乗客を拾っていきます。気が付けば私の他に5名が乗車しております。バスが走る兵庫県道34号線は一部整備が追いついていない箇所もあるようですが、そういう道の方がバスの旅をする者にとっては味わい深いように思われます。天気も良くなってきて車窓の景色も明るくなってきます。

 市川町南端の「保喜」というバス停を通過すると北へと大きく進路を変えます。

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     県道34号線には未だ整備が進んでいない所もあります。



 播但連絡道の市川南インターの前を過ぎて「文化センター」というバス停で3名の乗客が下車します。バスは市川に突き当たるとそこを右折し北に進み「市川町役場」を経由します。

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           バスは「市川町役場」を経由します。



 バスは市川を渡ってJR播但線の「甘地駅」に寄ったあと兵庫県道404号線をひたすら北へ走ります。JR播但線の鶴居駅近くの「鶴居」バス停付近では市川の流れを右の車窓間近に見ます。「澤南」バス停を通過するとバスは右折し、田園風景の中を東に走り抜け再び市川を渡りその左岸に出ます。

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           右岸から左岸へと市川を渡ります。



 市川を渡ると国道312号線に突き当たり、そこを左折し北へ向かいます。まもなく「初鹿野」バス停、このバス停を過ぎると次は市川町から神河町に入って終点「神崎総合病院」です。今後の旅路を考えると終点まで行くことは旅のルール上避けたいので、市川町北端にあるこの「初鹿野」バス停で下車します。バス停の周囲には大きな倉庫があるくらいで、国道を大型のトラックが頻繁に行き交うある意味危険なこのバス停を利用する人が1年に何人位いるのか興味が湧いてくるものです。

 どうしてこんな所でバスを降りるのかと不思議に感じているバスの後姿を見送ります。バスの行き先表示は早くも回送に変わっております。

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         市川町北端の「初鹿野」バス停で下車します。




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kousuke0217 at 23:37コメント(2) |  

コメント一欄

1. Posted by しげたか   2020年01月03日 10:46
5 あけましておめでとうございます。
今年も楽しく読ませていただきます。
舟坂峠を越えて上手く乗り継ぎましたね。しかも曜日限定の運行じゃないですか!ソバの収穫を見て、柿をもらい、地元の人とのふれあいで季節を感じる。事前のプランニングでは実現できない極上の旅だと思いました。
2. Posted by kousuke   2020年01月04日 12:57
あけましておめでとうございます。
なんとかバスに間に合うように峠越えができて良かったです。しげたかさんの言われるように一般的な観光旅行ではできない経験ができ、愉しい時間でした。

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