第20話「絆」(最終話)

「練習、付き合ってあげなくていいの?」

と、嫁が言うのだが、身体中が凝っていて動きたくても動けない。
一昨日に息子のキャッチボールの相手をしたのが今日になって効いてきた。
少年野球は、当番制で選手の親が車を出さなければならない。無邪気な、ユニフォーム姿の子供たちは、大きな川の河原にある野球場で、真剣な顔をして次の試合に備えた練習に余念が無い。


私はというと、車の運転手の役目の次は、ポットやテーブルやイスなどの荷物持ち。そして、監督とコーチの指示で練習している子供たちのこぼれたボールを拾う球拾い。そう!私はここでは雑役を頂戴している。しかし、今日だけは身体が思うように動かない。

朝のうちは小雨混じりの涼しい天気だったのに、試合が始まるとカンカン照りになった。

太陽がウラメシイ日曜日・・・。

・・・毎朝、まだ暗いうちに床を起き出す。
勤行に出るため、本堂に上がる。
朝食を頂くと、汗をかきながら掃除機をかける。
お客様が来れば、お茶を出す・・・。

・・・居間に置いてある新聞やテレビには、野球選手の活躍や、
政治家への批判や、芸能人の色恋沙汰が踊っている・・・。

近所のお寺さんから、明日のお経の手伝いに来てくれと電話が入る。

いつもの毎日が始まった・・・。

ふと、仕事机の上にあるパソコン画面に、コメンからのメールが届いているのに気付いた。

「この度はカンボジアでの活動に参加させて頂き、ありがとうございました。今回参加したことで、我武者羅に頑張っていたあの頃の自分を思い出すことが出来ました。私のこの目覚めは、あなた方が与えてくれたものです。今、四方僧伽について、自分が何を為すべきか真剣に考えています。この活動には広く且つ深い意義があります。四方僧伽の皆様、そしてAIMカンボジアの皆様、本当にどうもありがとうございました。  コメン  」

台湾のス・ジェイからもメールが届く。
「お前とCSの為なら、俺は何だってやってやるぞ。まずは、しっかり休養を・・・。」

カンボジアに戻ったダイちゃんからは、
「比較的涼しかった台湾からプノンペン空港に降り立った時、改めてカンボジアの暑さを思い知らされました。チェッタ上人、キエさんもふーっ、ふーっ言っています。」という便りが届いた。

・・・・・

机の上のパソコンの向こうから、アジアの声が聞こえてくる…。

・・・・・

「It was very wonderful to meet you, and to participate in the Prayer Day activity. I am excited by the emergence of a group of Buddhists whom we can work with to promote human rights, democracy, and peace in Asia, I think it is very necessary.
Let's try to find a way to increase our cooperation, perhaps in Manila, or elsewhere.

Peace! Bo 」

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「I am very happy to inform you that today, Puja went off very well and there are over 3,496 monks who pray for this world peace puja. There is also Tibetan monthly video news coverage for the events and hope when it got release. I shall hand over a copy of it. And also I am attaching here some of photo which is taken today. As per your direction, I have also taken a video coverage during the puja and I shall send you by post as and when it is ready. Regard the detail expenses, I shall collect all relevant bill and receipt from Office and sent it by post without any delay.
Lastly, please convey to Imoto that the Puja was a success and it is all because of his support for this project. I personally say thank to Imoto la.
With best wishes to you

Geshe Lobsang Phelgye
Sera Jhe Monastery.」(セカヘイ第3ステージ、インド担当者)

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「For my conclusion you are the for example for me, and who is the best one made me wake up from weak. Now I am a strong people as you, I follow you.
The best wish

Ven: Sareth」(四方僧伽同盟に加わったカンボジア上座部僧侶。NGO・RSP代表)

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「I really look forward to join you in the great work you are doing for the Tibetan people and Cambodia.
Thanks,

Tridib」(ブリュッセルで出会ったオランダ在住のインド人IT企業家で仏教徒)

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「世界平和同時法要、長い期間の活動たいへんご苦労様でした。
小生も、不出来ながらその一分に加われたこと有難く存じます。
カンボジアの日常の仏教弾圧が広がっていることへの危惧は計り知れなく大きいものであると感じました。問題は、そのような思想背景の生じた社会に対する分析の目を、サンガが有しているか、どうか、にあります。
その事態の深刻さは、タイの比ではありません。仏教国としての存亡に面する時期はそう遠くないと思います。
台湾はいかがでしょうか?
なんにしても、井本上人の活動の真骨頂は、その通念が完全に育つ前にサンガ側からの行動を顕著になるよう促すことにあるのでしょう。「妙法華センター」の活動が軌道に乗ることを念じてやみません。
また御一緒できる日を楽しみしております。」

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「お疲れ様です。
滞在時間は非常に短いものでしたが、得たものは2泊3日の私の体験キャパから軽く溢れ、心情的には未だ日常に復帰できていません。いい年こいて、整理がつかずに頭の中はグルグルです。

公園で一緒に歌った94歳のおばあちゃんの「青い目をしたお人形」の絶唱が耳から離れません。日本を心から懐かしんでらっしゃいました。なんか、よくわかりませんが、不幸な歴史はいろいろあったけどアジア人でよかったなあと思いました。今回声をかけてくださった井本さんをはじめ、時間をともに過ごした全ての出会いに本当に感謝しています。」

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「台湾に入れたのはほとんど丸一日だけでしたが、盛りだくさんの一日でした。
会が始まった頃、チベット音楽の美声に癒されてちょっと眠たくなってしまったのが非常に不覚ですが(瞑想してました)、チベットのお坊様 カンボジアのお坊様 日本のお坊様たちのスピーチやお経の時は、多国の人の気持ちが一体になってるようで、厳かな気持ちになりました。
雨の中でも行進し続けるのが、心動かされました。
行進中、また映画中に、台湾の人とお話して、心の優しさを感じました。
写真家の伊勢さん、上川さんなど、沢山の日本の方ともお話して、NGO活動の原点には、それぞれ原体験が胸の中にあるのだということを感じました(ビールが美味しかった。)
とにかく、今回も皆さんとご一緒させて頂いて楽しいこと・胸が一杯になることだらけでした。こんな機会を頂いて、ありがとうございます。」

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「無事にご帰国、お疲れ様でした!
世界同時平和法要第二ステージ報告有難うございました。私も6月3日にささやかに祈願法要をして回向文を読ませていただきましたが、タイ、カンボジア、台湾と諸国唱題行脚の経過は報告しきれない充実したものだったと察します。・・・」

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「カンボジアにおいては、四方僧伽カンボジアがAIMに資金提供しAIMが具体的な活動を行いっています。しかし、それはAIMだけに限られたものでなく、四方僧伽の世界維新という考えに賛同したうえで、その意味を踏まえ活動を行っていけるNGOがあったならば、僕は四方僧伽という組織はそこともジョイントしていくし、それができることが四方僧伽の強みだと思います。

四方僧伽は、見極めて大いに各NGOを生かしていけばいいのだと思います。
AIMも四方僧伽を生かすし、四方僧伽もAIMを生かす。これがまさにジョイントで
AIMと四方僧伽の関係はそのモデルであるようにも思います。
このようなものを取り込んだものが、四方僧伽的なものとなるのではないかと感じます。

生かし、生かされ、生かされきる。
このキーワードはみっちぃが今回のセカヘイで頂いたキーワードです。」

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「台湾では楽しい日々を共有できてとても楽しかったですね。スジェさんと井本さんのおかげです。大変感謝しています。どんなことになるのか想像もつかずに台湾へ行きましたが、皆さんとお友達になれたことが僕の財産となりました。特に川湯から帰るバスの中で合唱大会となり、歌う歌がなくなったらハッピバースデートゥーユーを歌ったのが最高の思い出です。その話をふみちゃんにしたらそれはぜひ自分も一緒に歌いたかった、と残念しきりでした。来年のタイでのチベットワークショップ、とても楽しみにしています。
今日は大雨の沖縄より
キム・スンヨン」

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・・・

日本、台湾、カンボジア、タイ、インド、チベットそしてモンゴルから韓国へ・・・、


“僕達は地球の上に大きな円を描こうとしている。”


それは、言葉や血縁や国籍を超えて結ばれる、仏教という同じ乗り物に乗った
古くて新しいコミュニティーの胎動、「四方僧伽」。

世界にもうひとつ残されていた、アジアの生きる智慧。
相互扶助(布施)という人間の生きるべき道、「四方僧伽」。

・・・

この声は、みんなに届いただろうか?

アジアの声たちは、あなたの耳に響いただろうか?

Voice of ASIA.

それは、アジアの声。

もっと、もっと、確かな円を描きたいと、
その声たちは木霊している・・・。

〜 完 〜

最後までのお付き合い、ありがとうございました。  田坊



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2007年 バングラディッシュ視察記事はこちらから
Voice of Asia 〜バングラデシュ編〜 1 『マルマ僧侶との再会』