怪異考

物理学の学徒としての自分は、日常普通に身辺に起こる自然現象に不思議を感ずることは多いが、古来のいわゆる「怪異」なるものの存在を信ずることはできない。しかし昔からわれわれの祖先が多くの「怪異」に遭遇しそれを「目撃」して来たという人事的現象としての「事実」を否定するものではない。われわれの役目はただそれらの怪異現象の記録を現代科学上の語彙を借りて翻訳するだけの事でなければならない。


寺田寅彦

戦前の物理学者、俳人の寺田寅彦の随想。
引用した序文の時点で、グッとくる。特にここ。
しかし昔からわれわれの祖先が多くの「怪異」に遭遇しそれを「目撃」して来たという人事的現象としての「事実」を否定するものではない。

結局、幽霊の正体見たり枯れ尾花、といっても体験した本人とっては幽霊に遭遇したという事実は事実。本人がそう認識したらそれが事実であり、現実である。

それはさておき、この随想も結構面白い。
そもそも、対象とする怪異の名前が、良い。「孕みのジャン」とか、名前がいかにも怪奇なるものを想起させて堪らない。民話とか、地方の伝承とか、もっと知りたくなるなぁ。


峠に関する二、三の考察

柳田國男

自分の空想は一つ峠会というものを組織し、山岳会の向うを張り、夏季休暇には徽章か何かをつけて珍しい峠を越え、その報告をしゃれた文章で発表することである。何峠の表七分の六の左側に雪が電車の屋根ほど残っていたなどというと、そりゃ愉快だったろうなどと仲間で喝采するのである。さぞかし人望のない入会希望者の少ない会になるであろう。

明治日本の民俗学者である、柳田國男の随想。
タイトルの通り、峠に関する考察。ここ何年か自転車で峠に行ったりするので、この随筆は楽しめた。峠の表と裏、峠の誕生から衰退まで等々。多摩に「大ダワ」という険しい峠があって、
「ダワ」って何?ってずっと気になっていたが、この随筆を読んで、峠の語源が「たわ」であることを知り、合点がいった次第。






桃太郎
芥川竜之介

芥川版の桃太郎。風刺風刺アンド皮肉。
この世の楽園、鬼ヶ島で平和に暮らしていた鬼を、悪たれの人間の桃太郎が、犬猿雉を引き連れて、
虐殺、略奪、凌辱をほしいままにする、という話になっている。立場が変われば、歴史の認識はそうなりますでしょうか。一般に流布されている桃太郎は戦勝国側のプロパガンダかもね。

最後のシーンでは、鬼の若者達が桃太郎からの独立を目指し、爆弾を作っている。
その間も寂しい鬼が島の磯には、美しい熱帯の月明りを浴びた鬼の若者が五六人、鬼ヶ島の独立を計画するため、椰子の実に爆弾を仕こんでいた。優しい鬼の娘たちに恋をすることさえ忘れたのか、黙々と、しかし嬉しそうに茶碗ほどの目の玉を輝かせながら。


結びは、かの桃太郎を生んだ桃の木にはまだまだ実があって、これからも「未来の天才」が人々のもとに生まれてきますよ、となっている。

嬉しそうに爆弾を作る鬼の若者、昨今の過激思想家に通ずるところではないでしょうか。そして、桃太郎もまだまだ生まれてくる。そうですね。ずっと変わらないですね。


こころ
夏目 漱石

言わずと知れた漱石先生の作品である。国語の教科書で一部を読んだが全体を読み通すの初めて。

登場人物の「先生」は結局ずるい人なんだなぁと。妻に汚点をつけないよう真実を隠すとかいっても自分のエゴではないか。妻を自分の持ち物だと捉えてないか。その辺時代もあると思いますが。
最後結局主人公に丸投げしてしまうし、そのあたり腹立ちますが、実際世の中に聖人君子なんていないから、これぐらいのほうがリアルでよろしいのだ。


あなたのための物語 (ハヤカワ文庫JA)
長谷 敏司

もう一回読んだほうが、より理解できると思うが、闘病や死の描写が凄惨なので、
しばらく手が出しづらい。SF小説である。主人公は脳科学・情報処理の研究者の女性。仕事人間。
研究内容は、脳内の神経の情報をまるっとそのままデジタル化し人の思考・感情をそのまま他者に伝えることのできる言語の開発。これで他者の経験や知識を自由に取り込み人の可能性を拡張するのだ。

そんな彼女がある日不治の病で余命あとわずかと宣告される。研究用に自分自身が生み出した、
人工知能や、自分自身の思考のクローンとの対話を通じて、死と向き合っていく。

やまめの影響を受けて、ポジション変更する。
ステムを80丐100弌
台所で改造。
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通勤で使用。40km。

累計:389km

その後、RNC7は休日の早朝に2回出動(したはず)。
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津久井湖にはお猿がいました。

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斜度22%の激坂。

70kmぐらいかな。たぶん。
累計349km。


ついてきなぁ!『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!

本屋さんの機械設計関連の専門書のところに行くと、「ついてきなぁ!」シリーズがいっぱいおいてあるんですけどその中の一冊。
「設計書」の定義が自分の求めるものとちょっと違いましたが、参考にはなったと思われ。でも値段を考えるとちと物足りない気も。とっつきやすくするために、イラストとか使われてますが、いらないんでは。


自転車の教科書
堂城 賢さんの初作。2冊目を読んでから、改めて購入して読んでみた。この人の自転車や人生に対する考え方に共感している。たぶんいい人なんだと思う。
やまめ乗りについては、誤解も多いし、賛否両論あるんでしょうが、のんびり気長に試していこうと思いまする。


自転車の教科書 ー身体の使い方編ー (やまめの学校)
「やまめの学校」で有名な堂城 賢さんの本。本作は2作目にあたるが、間違えてこの本を最初に買ってしまった。だけど読むにあたって特に支障はない模様。
やまめ乗りってよくわからなかったけど、読んでみるとなるほどと思わせることが多い。最初は疑っていたが、今はこの本を読んで素直に試してみようかなと思う次第。時間を取って走りに行けなくともできる練習法が紹介されてたりするので、なかなか出かけられない私にとっては有難し。

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